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体長5.2mの巨大ビルマニシキヘビを男性5人がかりで捕獲

カラパイア


image credit:Mike Elfenbein/facebook

 今月初め、アメリカのフロリダ州の国立保護区で体長約5.2メートル、体重90キロもある巨大ビルマニシキヘビが捕獲され、人々を驚嘆させている。

 実はフロリダ州においてこの種のヘビは外来種。つまり駆除対象なのだが、このほど見つかった個体は過去最大級の大きさだった。

 あまりの大きさに、ニシキヘビのハンターらも発見当初はワニと空目。のちにヘビと判明するとハンター男性5人がかりでようやく捕獲。その後安楽死となった。

 SNSでも拡散中のこのヘビは、とっさに尾をつかんで捕まえようとした男性が、そのまま引きずられてしまうなど、その力の強さもすさまじかった。

 捕獲に慣れているハンターでさえ「ヘビというより怪物だった」とこぼすほど、手ごわい相手だったのだ。



198-pound Burmese python captured in Florida

体重90キロ。フロリダで巨大なビルマニシキヘビが捕まる

 今月初め、フロリダ州南部にあるビッグ・サイプレス国立保護区で、外来種のニシキヘビ狩りをしていた男性らが巨大なビルマニシキヘビ(Burmese python)のメスを捕獲した。

image credit:Mike Elfenbein/facebook , ABC 7 Chicago/youtube

 捕まったヘビは、体重約90キロ(198ポンド)、長さ約5.2メートル(17.2フィート)というとんでもない大きさで、捕獲にあたった男性もその巨大さから一瞬ワニと見誤ったほど。

 だが後にビルマニシキヘビと判明すると、その場に居合わせたハンター男性5人で制圧にかかったという。

まるで怪物。5人がかりで45分以上かけ制圧

 その5人の一人、自然保護活動家でFacebookユーザーでもあるマイク・エルフェンバインさんは、息子のコール君(17)と狩りに参加中、このヘビを発見。ワニと空目した当時を振り返り「ヘビなんてもんじゃない怪物だった」と語っている。

 マイクさんはニシキヘビ狩りの経験者だが、これほど巨大な個体を目にしたのは初めてだった。

 なお第一発見者はマイクさんだけでなく、後に協力者となる3人のハンター、トレイ・バーバー、カーター・ガブロック、ホールデン・ハンターさんも、同じタイミングでその個体を目撃。湿地に敷かれた道路幅いっぱいに横たわるおそろしく長い体に目を疑った。

 マイクさんによると、彼ら親子と3人は互いに全く面識がなかった。

 しかしその時すでに5人全員がこの目の前の大物を捕獲しなければならないと感じていた。

 最初にガブロックさんがヘビの尾をつかみ、そのまま近くの河へと引き込まれそうになったが、コール君の加勢で頭をつかむことに成功。その後は5人全員がヘビの上に乗り、抑え込みにかかった。

 マイクさんによると、当初逃げようとしたヘビはすぐに戦闘態勢に入り、手ごわい相手に変貌した。

 そのヘビは「まるで5人を恐れていない」様子で、体を持ち上げ抵抗し、彼らを「締め付けよう」としたり「自分の行く手から全員を追い払おう」としたという。

image credit:Mike Elfenbein

 だが45分を超える格闘の末、ついに制圧した。

捕まった個体は安楽死へ。フロリダ史上2番目に大きな個体

 捕まったビルマニシキヘビは、その後マイクさんの知人でプロのニシキヘビハンターであるエイミーさんがトラックで回収し、アメリカ獣医師会が承認した方法で安楽死させた。

 過去530匹ものニシキヘビを捕獲しているエイミーさんにとっても、そのヘビは途方もなく大きく「人生で初めて見る太り具合。その時点では大きさの判断もつかなかった」そうだ。

 その後、詳しい測定の結果、フロリダ州史上2番目に大きなビルマニシキヘビと判明した。なお同州史上、最も重いビルマニシキヘビは2022 年に捕獲された個体で、体重は 98キロ だった。

フロリダ州で外来種として生息域を拡大

 ニシキヘビ科のビルマニシキヘビは東南アジア原産で、フロリダ州では外来種にあたる。これらのヘビは、フロリダ州南部に広がる湿地帯、エバーグレーズを中心に繁殖域を広げている。

Tigerpython, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

 エバーグレーズの南部は国立公園に指定されており、今回巨大な個体が見つかったビッグ・サイプレス国立保護区はその隣に位置する。

 近年の努力にもかかわらず、ビルマニシキヘビの生息範囲は拡大を続け、在来の野生生物に壊滅的な影響をおよぼしている。検出が困難なため、正確な個体数は不明だが、フロリダ州内には数万匹が生息するとみられる。

ペットとしてアメリカに持ち込まれたビルマニシキヘビ

 ビルマニシキヘビは1980年代に初めてエキゾチックなペットとしてアメリカに持ち込まれた。その後ブームが去ると、無責任な飼い主に放たれた個体が野生化して繁殖した経緯がある。

 またフロリダ州で多数の個体が定着した要因は、1992年のハリケーンでエキゾチックペットの飼育施設が崩壊し、多くの個体が逃げ出したためとも考えられている。

州知事主催で捕獲および駆除に報奨金も

 このような背景から、フロリダ州エバーグレーズでは、保全活動の一環としてこのヘビの捕獲を呼びかけており、同様の活動に協力する人もいる。

 例えば、フロリダ州では2000年から毎年8月に、州知事主催の「Python Challenge(パイソン チャレンジ)」というイベントが開催されており、一般の参加者がオンラインクラスを受講した後、エバーグレーズの湿地を探索、野生のビルマニシキヘビを捕獲して駆除する形で賞金を競うことを奨励しているそうだ。

 外来種による生態学的な課題に直面するフロリダ州では、こうしたビルマニシキヘビの個体数制御により、独自の生態系バランスの回復が望まれている。

References:livescience / youtube / cbsnews / wusf / wikipediaなど /written by D/ edited by parumo

 
   

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