記録的な猛暑の影響が、新米にも大きく影響している。10月13日、農林水産省は2023年産の米の作柄について、米どころの新潟県や秋田県など6県が「やや不良」と発表した。
ブランド米「コシヒカリ」の産地である新潟県は、鳥取県と並んで全国で生育状態が最も低いという、予期せぬ事態も起こっている。
お米のスペシャリスト、5ツ星お米マイスターで米屋「米処結米屋」を営む澁谷梨絵さんは、今年の新米の状況を次のように話す。
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「この夏は全国的にとにかく暑く、水不足にも悩まされました。とくに新潟県は、1か月以上もほとんど雨が降らない時期があり、8月の最高気温が全国で最も高くなった日が多かったため、影響も大きかった。
お米は昼と夜の温度差が大きいほど美味しく育ちますが、今年は熱帯夜が続いた地域が多く、作柄の悪さが目立ちます」
JA全農にいがたによれば、県産コシヒカリの米の品質を評価する等級は、最高品質の一等米比率が今年は2.6%で、昨年度の75%を大幅に下回り過去最低だという。秋田県の主力品種であるあきたこまちも、二等米や三等米が多くなっている状態だ。