色の力は私たちの知らないところで財布のひもをゆるめています。
スーパーや量販店に使われる値札は、赤文字や赤背景が多く使われています。赤は視認性が高く遠くから目立つから……だけではありません。
店が損している「赤字」を連想させて、「買ったら得かもしれない」という感覚を直感的に刷り込んでいます。さらに赤には行動を促進させる効果もあります。
また、「緑を使うとお金持ちになれる」「緑は資金調達の色」ともいわれていて、資金が必要なところに注意が向く色です。欲望充足の働きもあり、緑を見ているだけでお金が集まりやすくなる、ともいわれています。
5色のカラバリで「つい買ってしまう」商品の色数によるトリックも実は知らないと損するような効果があります。カバンや雑貨などは、複数の色数で販売されることが多いと思いませんか?
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あるテレビ局の販売データでは、5色のバリエーションを作ると最も販売実績が上がったのです。5つの色を見ることで「私だったらこの色かな」という気持ちが次第に「私はこの色がほしい」という気持ちに変化する心理があります。
たとえば3色展開では消費者のほしい色がないこともあり、反対に7色以上になると多すぎて選べなくなってしまう……色数として「5色のバリエーション」がちょうどいいのです。

赤い色は目立つだけでなく「(店側の)赤字=安さ」を感じさせる効果も。3色だと比較できず、好みの色を選べないことも。5色あると比較して、自分のほしい色が出てくる。
「この色がいいな」という気持ちが次第に、「この色がほしい」という気持ちに変化してしまうんだよ。消費者側は「つい買いたくなる」 色の効果に注意。
【出典】『色と性格の心理学』
著者:ポーポー・ポロダクション 日本文芸社刊