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「ヒモ気質の彼氏」と結婚した高収入アラフォー女性、入籍4年目の“意外な本音”

女子SPA!

 外資系企業の銀行員として働く三村小夜子さん(仮名・40歳)は結婚して早4年。ご主人のNさんとは1年間のお付き合いを経てゴールインしました。

 彼女は籍を入れる際このまま結婚するか、独身を貫くかで迷ったそう。Nさんのプロポーズをすぐ受け入れられない理由があったのだろうか……と思い筆者が尋ねると、小夜子さんはこう返答します。

「実はプロポーズしたのは彼じゃなくて私の方なんです」

 話を聞くと2人の間には様々な事情が絡んでいました。結婚は必ずしも男性から申し込むものではありませんが、小夜子さんは踏み切るに相当な勇気を要したと語るのです。

すぐに発覚した“奢られ体質”

 Nさんと出会ったきっかけはマッチングアプリ。久しく恋愛をしていない小夜子さんは軽い気持ちで登録したそうなので、年下のイケメンとマッチングできるなんて思ってもみなかったとか。

「当時私は34歳で、彼は25歳。10個近く年下だし見た目も最高でしたから、最初は詐欺だと思ってて(笑)警戒しながらご飯へ行ったんですが、5,6回くらいデートしたあたりで普通に出会いを求めていたことが分かり一安心。知り合ってから1カ月くらいで急接近しました」

 彼は温和で聞き上手。グイグイ引っ張ってくれるタイプではありませんが、一歩後ろを付いてくるような感じが可愛く思えたと言います。

 予定や行きたい場所の要望まで全て合わせてくれるため、多忙な彼女にとってはぴったりな相手。徐々に恋心が芽生え始めていましたが、どうしても気になる点が一つだけありました。

 それはNさんがお会計の時に財布を出し渋ること。初回のデートではきっちりと割り勘、2回目以降から積極的にお金を出したがらず、彼女の支払い額の方がやや多いのです。

 小夜子さん曰く、比率は7:3か8:2がデフォルトだったとのこと。決して「ご馳走して」「出して」とお願いされたことはないものの、なんとなく感じる「出してよ」オーラで彼の“奢られ体質”をすぐに見抜きました。

彼の過去を承知の上でお付き合い開始

 出会って2カ月が経過した頃、小夜子さんは彼無しの生活が考えられなくなっていました。好きな人ができたのも7年ぶり、お金の面だけを除けばルックスも性格もタイプだったので、逃してはならないと焦りを感じたのです。

 けれども、経済面は決して無視できない問題でしょう。仲が深まってきたことを確信した上でNさんへ「ねぇ、お金に困ってるの?」とストレートな質問をぶつけました。

 すると彼は言いづらそうに自分のことを話し始めます。その時、小夜子さんは激しい衝撃を受け動揺を隠せなかったそうで……。

「“オレ、実はずっとヒモだったんだよね”と言われたときは驚いてしまいました。お金が足りなくて財布を出し渋るもんだと思ってたから、そっちかよ!みたいな。

 支払いは女の子、が彼の中で当たり前の常識。それに今の仕事も給料が手取り17万程度らしく、デートの頻度が高いと毎回割り勘でさえも厳しいと。

 それを聞いてえぇ……となったんですが、好きな気持ちを抑えられなかったし、実際金銭面で困っているのは事実ですから。デメリットを承知の上でお付き合いをスタートさせました」



ヒモ気質彼氏とゴールインしたきっかけは

 出会ってすぐに付き合った2人は順調に交際を進めます。会計は相変わらず小夜子さんが多めに支払う日々ですが、Nさんは高い物をねだるなどを一切しません。財布を出し渋るのをやめ、少しでも収入の高い仕事への転職を試みました。

 しかし、なかなか良い職場に巡り合えず苦戦。悩ましい状況から脱せずジタバタする姿を見て、小夜子さんも困ってしまったと言います。

「彼、働いてない期間が長いんですよ。バイト歴も全然だし資格も学歴もない。高卒後すぐにニートしてヒモ生活してたらしいので、書類で落とされることも多々あったかな。ハンデはあれど一生懸命頑張っているのを知ってたから、見ていてかわいそうな気持ちになりました。

 結局職場を変えられないまま時間だけが過ぎちゃって……。私は彼との将来にすごく不安を覚えました。好きな気持ちは相変わらずだったけど、ヒモだった過去やこの先の飛躍が難しそうな部分がどうしても気になってしまうんです。

 でも、これ以上の相手に出会えるチャンスはもうないかもって思うと、別れる決心もつきませんでした。本当に、人生の分岐点に立たされたような気持ちですよ。このまま関係を進めるか、それとも独身貴族を続けるかで」

 小夜子さんは悩み続け、最終的にNさんの低収入・ヒモ気質を受け入れることにします。“惚れた弱み”と言わんばかりに覚悟を決め、勢いで逆プロポーズ!お金を出す代わりに主導権を握るべく、自ら一家の大黒柱への道を選びました。

 彼女の年収は約800万円。30代の女性の平均年収と比較すれば、かなり高いお給料を手にしています。

「もう好きだし離れられないからこうするしかない!と思い、プロポーズしました。彼から言ってくることは多分一生ないだろうと予想してたので(苦笑)そしたらまさかの即OK。意外とそう思ってくれてたんだ!?と思ったら、嬉しかったですね。

 まぁ、籍を入れるギリギリまで悩みましたけど……。これでいいのか自分の人生?っていう迷いが最後の最後まであったのは紛れもない事実です」

ヒモ気質の彼と結婚、現在はどうなっている?

 結婚式は挙げずに新たな生活がスタート。波乱万丈な毎日の幕開け……かと思いきや、意外にも穏やかな日々が続いたそう。きっかり定時で上がれる彼が家事をこなし、小夜子さんが働きに出るというスタイルでお互いを支え合います。

 同居の際の引っ越し代や家具代、そして現在の生活費のほとんどは彼女持ちだそうですが、他にこれといった問題はなし。現在は結婚4年目に突入し、相変わらず2人の仲は良好。付き合い始めのラブラブさはいまだに冷めることを知りません。

「都心かつ広めの家を借りたので、引っ越し代で貯金が吹っ飛びました(笑)。家具もほとんど買い揃え、ペットをお迎えしたので出費がかなりかさみましたね。こういうの、世間一般ではダンナの役目なんだろうなぁと思ったら、そこだけは周りが羨ましく感じましたけど。

 あと、年齢的に諦めていますが子どもは欲しかったですね。まぁ仮に自分が若かったとしても、この彼とではムリがあるか……。ペットの猫2匹が子供の代わりって感じです。

 いろいろ妥協した部分は多いですけど、今の生活には概ね満足かな。あの時覚悟を決めなかったら、一生独身コースだったと思いますし、後悔をしていたでしょうね」

 彼とのエピソードを振り返る小夜子さん、何だかんだで幸せそうな表情を浮かべています。

 はたから見れば複雑そうに思えても、2人にしか分からない深い絆がある。だからこそお互いが幸福だと感じる生活が送れているのでしょう。お話を聞きながら筆者はしみじみとそう思うのでした。

<文/たかなし亜妖>

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。業界卒業後は一般企業へ入社。ゲーム制作に携わった過去を持つ。好きな物は漫画、アニメ、映画、美容、占い。そろそろ顔面課金額が数百万円を超えるとか。日刊SPA!等多方面で活躍中。

Twitter:@takanashiaaya



 
   

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