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『キン肉マン』『北斗の拳』『シティーハンター』で主役を演じてきた神谷明の“変化”

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『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』©北条司/コアミックス・「2023 劇場版シティーハンター」製作委員会

 劇場版『シティーハンター』の最新作が上映されている、『キン肉マン』の新作アニメシリーズが制作されている、『北斗の拳』の新作アニメシリーズ制作が決定した……。そんなニュースを聞いて真っ先に浮かぶのが、冴羽獠でありキン肉マンでありケンシロウを演じる神谷明の声だ。アニメ史に声優としてその名前を深く刻む神谷明の凄さとは。

参考:『劇場版シティーハンター 天使の涙』は何度でも楽しめる! 愛され続けるシリーズの凄み

 『北斗の拳』の原作生誕40周年を記念して、新作アニメシリーズの制作が発表された時、同時に告知された新たなキャスト・スタッフに喜びが減じた人も少なくなかっただろう。ケンシロウといえば神谷明。そのイメージは、1988年にTVシリーズの放送が終わった後、新作アニメで子安武人や阿部寛がケンシロウを演じながらも、実写版の吹き替えやゲーム、遊技機で神谷明の声が使われ続けたように、万人の耳に強く深く刻まれている。

 もっとも、1984年に『北斗の拳』のTVアニメが始まった時は、ケンシロウというマッチョな拳法使いの声を神谷明が演じることに、まだ少しの違和感が残っていた。ただ、まったく違うといった印象にならなかったのは、神谷明が前年の1983年に『キン肉マン』でキン肉マンを演じ、さらに遡った1982年に『超時空要塞マクロス』でロイ・フォッカーを演じ、1981年の『うる星やつら』で面堂終太郎を演じていたことがある。

 それ以前の神谷明は、美形の主人公キャラクターを演じて並ぶ者のいない超人気声優だった。『バビル2世』のバビル2世、『ゲッターロボ』の流竜馬、『勇者ライディーン』のひびき洸、『ドカベン』の里中智、『宇宙海賊キャプテンハーロック』の台羽正、『闘将ダイモス』の竜崎一矢。当時のTVアニメで美形キャラはすべて神谷明が演じていると思われるほどだった。

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 今に例えるなら、宮野真守と神谷浩史と梶裕貴と中村悠一と小野大輔が演じる主人公をひとりで受け持ち、その人気もひとりで背負っていたくらいの存在だった。並ぶとしたら『宇宙戦艦ヤマト』で古代進を演じた富山敬や、『宇宙海賊キャプテンハーロック』でハーロックを演じた井上真樹夫あたりが来るだろうか。それでも、ヒーローを演じた数でいえば、やはり神谷明には及ばない。唯一無二の存在としてアイドル的な人気をひとり占めしていた感すらあった。

 そうした神谷明への印象が、『うる星やつら』の面堂終太郎で一変した。高橋留美子の漫画に出て来て、普段は二枚目然として振る舞いながらも、暗い場所に閉じ込められると「暗いよ狭いよ怖いよーっ!」と泣き叫ぶ豹変ぶりが受けていたキャラクターを、TVアニメで神谷明が演じた時に、これほどまでにコミカルな演技ができる声優なんだと驚いた。同じ叫びでも、スーパーロボットの操縦者として技名を叫ぶのとはまったく違う。諸星あたるを怒鳴ったり嘲ったりといった起伏する感情がこもった叫びを聞かせてくれて、そこに面堂終太郎がいると思わせてくれた。

 『機動戦士ガンダム』でカイ・シデンを演じ、『戦闘メカ ザブングル』のブルメを経て『うる星やつら』の諸星あたる役にたどり着いた古川登志夫が、持ち前のどこか小物感が漂い皮肉屋の雰囲気ものぞかせる声質にあった役柄を“進化”させてきたのと比べると、神谷明の面堂終太郎役は、意外性を感じさせる“変化”だった。そして驚くことに、そんな“変化”を神谷明はこの後も続けていくことになる。

 『超時空要塞マクロス』のロイ・フォッカーで、主人公の一条輝が所属するスカル小隊の隊長を演じ、野太さを持った声を聞かせてくれた1984年公開の劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では、夜の酒場で酔った声で恋人のクローディアを口説く下卑た演技も披露してみせた。今から振り返れば、女好きを装う冴羽獠への“変化”の兆しが、この時点ですでにあったと言えそうだ。

 もっとも、そうなるのは1987年に『シティーハンター』のTVアニメが始まってから。神谷明はそれまでの間に大きな変化を2度見せた。最初が1983年の『キン肉マン』だ。ゆでたまご原作で『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載されていた漫画は、当初は『ウルトラマン』のパロディ的な作風で、宇宙から来た不細工なヒーローが地球で貧乏しながら戦うギャグ漫画だったが、超人たちがプロレスのような戦いを繰り広げる展開へと移って人気が爆発した。

 そのアニメで主人公のキン肉マンを演じたのが神谷明だ。素顔ではないとはいえマスクの顔は不細工で、態度も決して真面目ではなく、決めぜりふも「へのつっぱりはいらんですよ 」とおよそ美形のヒーローが言いそうもないものとなっている。にも関わらず神谷明は、面堂終太郎で経験したコミカルな演技と、ロイ・フォッカーのような野太い声質を重ね合わせて、お茶目で強いキン肉マンというキャラクターに、これしかないという声を与えた。

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