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新米ママ、母乳があまり出ず自分を責めたが、後に“母乳ピアス”で断乳の決心ができたワケ

女子SPA!

現役テレビ局員で、漫画家としても活動している真船佳奈さん。

著書『令和妊婦、孤高のさけび! 頼りになるのはスマホだけ?!』(オーバーラップ)では、妊娠中のつわりの辛さや、産後クライシス、数々の試練に立ち向かう様子がギャグと共に赤裸々に描かれ、発売後一週間で重版が決定するなど話題です。

前編&中編では、真船佳奈さんに産後の夫との関係性の変化や、役割分担についてお話ししてもらいました。後編の今回は、出産後の8話をご紹介、後半では母乳育児に苦労されたお話しなどについてお聞きしています。































“母乳ピアス”で卒乳を決心

――母乳育児を頑張っていたことが描かれていましたが、かなり苦労したのでしょうか。

真船佳奈さん(以下、真船):子どもを産む前は、「ミルクで良いし、ミルクでも母乳でも健やかに生きていたらいい」という気持ちでいたんです。それが産後、ふとミルク缶に「最良の栄養は母乳です」と書いてあるのを目にしたり、助産師さんからの「母乳は頑張ったほうがいい」という何気ない言葉や、小児の栄養に関する情報を目にするうちに少しずつ変わっていきました。

私は母乳があまり出なかったので「我が子の栄養を自分で賄(まかな)えていないんだ」と思うようになりました。母乳はとにかく最初は子どもに吸ってもらわないと軌道に乗らないというシステムになっているらしいのですが、私は産後2日間くらい寝不足が酷くて夜間は子どもを看護師さんに預けていたんです。「そのせいで初乳の出が遅くなったんじゃないか」と、スタートダッシュできなかったことでも自分を責め続けていました。母乳だけで子どもが1日過ごせることがゴールだと思い込んで、どんどん自分を追い詰めていました。

――母乳をやめたのはいつ頃だったのでしょうか。

真船:生後一か月の時点でやめようか悩んでいたのですが、結局踏ん切りがついたのは生後6ヶ月くらいの時でした。それまで、授乳は親子のコミュニケーションだと思っていたし、息子が私のおっぱいを忘れてしまうことが悲しくて、なかなか断乳に踏み切れませんでした。母乳は3日くらいあげるのをやめると段々出なくなるんですが、その期間に耐えることができなくて「やっぱりあげよう」となってしまっていたんです。

最終的に、“母乳ピアス“という、母乳を固めたアクセサリーがあることを知って、「自分はちゃんと頑張ったんだ」という証を形に残すことで断乳に踏み切ることができました。出産前は、母乳ピアスなんて絶対に作らない人間だと思っていたんですが(笑)。

断乳前には、母乳が少ししか出なくなっていて、息子にとってはデザート程度の量だったのでスムーズにやめることができました。母乳がたくさん出ている人はもっと苦労するのかもしれません。

スマホだけじゃなく、周りの人にも頼っていい

――最近は育児で苦労していることはありますか?

真船:子どもの主張がハッキリしてきて、自分の気に入った服しか着ません。ゾウさんが好きで、全身鏡で映してみて気に入らないと「いやいや!」と言って脱ごうとします。個性が出てきて人間らしくなってきました。今までは生かすのに必死で、親のやるべきことはミルク、オムツ替え、お風呂くらいで選択肢が少なかったですが、個性が出てくると子育ての正解がなくなりますよね。親がこの子に対してどうすればいいか考えなければいけない段階に入ったなと思います。

――タイトルにもある通り、育児中はスマホ頼みになることもありましたか?

真船:めちゃくちゃ見てます。子供のための情報を検索したり、本業でも宣伝の仕事をしているので業務でSNSを見ていますし、息抜きに見たりもします。

「子供の前で一切スマホを見るな」と育児書などに書かれていることもありますけど、子供が1人で遊んでいる時もあるし、ママにはママの時間があっていいと思います。自分が1番楽な状態で、家族みんなが笑っていられるのがうちの理想だなと思っています。



子育ては「宇宙に放り出されたような感覚」

――子育て中のママの本音が赤裸々に描かれているので、作品に共感する人が多いのではないでしょうか。

真船:育児書を読んでいると、「どこか他人事だな」「言いにくいことを隠しているな」と感じることが多かったんです。この本では本音を包み隠さず描いたので、子供がほしい方もほしくない方にも、「育児ってこんな感じなんだ」と楽しみながら知ってもらいたいです。大げさですけど、そういうことが社会を変えるきっかけになるのかもしれないと思います。

――子育て中のママ達にメッセージをお願いします。

真船:私は子育てを遠くから見ていた時はキラキラ輝いて見えていたし、自分も早くその世界に行きたい、唯一無二の我が子を育ててみたいとずっと思っていたんです。

でも、いざ子育ての世界に来てみると、「まるでこれまでの世界から切り離された宇宙にいるみたい」だと思いました。今まで生きていた世界から私が消えてしまって、私がいない時間が流れていて、今までいたところと育児の世界は私が考えていたよりずっと離れていたと感じてしまいました。

母乳かミルクか、そんな一見些細なことでなぜそんなに悩むのか、私自身も子供を産む前は全然理解できませんでした。出産後はスマホで育児について検索していると不安になる情報を見て苦しくなったり、情報を集め過ぎてがんじがらめになっていました。

でも思い切って外に出てみると意外に他のママも悩んでいたり、助けを求めることができたりします。だからスマホの中だけで完結するのではなく、勇気を出して外に出て、SOSを発して、周りの人に頼ったりしてほしい。この本が、そのきっかけになったらいいなと思います。妊娠、出産、育児に関して、私が知りたかった情報を命をかけて描いたので、出産祝いには定番のスタイよりもこの本を贈ってあげてほしいです(笑)。

<取材・文/都田ミツコ>

【真船佳奈】
酒を飲むと泣く31歳。テレビマン・漫画家。AD生活を綴った漫画「オンエアできない!Deep」を3月に上梓し、平成生まれなのに昭和のギャグ多めな作風が人気に。ブログ: テレビマン漫画家 真船佳奈のトラブルDAYS Twitter:@mafune_kana



 
   

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