
「松田龍平なら大丈夫だ」
参考:松田龍平主演『ケンシロウによろしく』に中村獅童、倉科カナ、矢本悠馬ら出演 本予告も
筆者は胸を撫で下ろした。
なにが大丈夫なのかと言うと、松田龍平なら、ジャスミン・ギュ原作『ケンシロウによろしく』の主人公・沼倉孝一役を任せられるということだ。
主人公・沼倉孝一は、母を奪ったヤクザ・木村(中村獅童)を殺すために北斗神拳を学び(独学)、ケンシロウを目指していたら、なぜか超一流のマッサージ師になっていたという男だ。
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4つの国家資格を取り(人の金で)、都内にマッサージ店も開業した(人の金で)。
ケンシロウなのだから当然初体験はユリアと決めているため、40歳を過ぎても童貞である。
このように全方位的にバカで、「男前なのにバカだから童貞」みたいな役柄がもっとも似合う役者、それが松田龍平だ。
松田龍平は、どんなに真面目にシリアスな芝居をしていても、心の中では「ハンバーグたべたいなあ」とか考えているように見えるのだ。
決して見開かれることのない細い目、あまり活躍しない表情筋、抑揚の少ないセリフ回し。決してディスっているわけではない。これらの要素は、ハードボイルドな役を演じる上では大きな武器でもある。
だが、このような要素がもっとも活きるのは、“シュールかつバカな役”を演じる時だ。