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みんなの銀行アプリのアクセシビリティを改善しています

ガジェット通信

デジタルに閉じない操作、本人確認書類やATMなど現実世界のモノを扱う操作は、アプリだけでは改善が難しく、これらの点については引き続き中長期的に対応を検討していきます。

改善を始めた理由

改善を始めた理由にはミクロの現場レベルの理由と、マクロの会社レベルの理由があります。

■開発者としての責任だから(現場レベルの理由)
まず現場レベルの理由について書きます。ゼロバンク・デザインファクトリーに入社した当初、実は少し疎外感を抱えつつ仕事をしていました。私の妻はベトナム国籍です。現状、みんなの銀行の口座を開設できるのは日本国籍の方のみなので、妻は口座開設ができません。

お客さまからのフィードバックをより早くいただくためにミニマムな機能でのリリースを選択したこと、マネーロンダリング関連の法案が改正途中であったことなどの理由から、サービス提供開始時点で外国人の方にみんなの銀行をお使いいただくことができませんでした。これらの事情は理解していましたが、自分が開発に携わっている「みんなの銀行」アプリの「みんな」に、自分の一番近しい人が含まれていないことに寂しさを覚えていました。

そんな中で2021年5月にお客さまへのサービス提供開始を迎え、お客さまから「目が全く見えないので、VoiceOverという読み上げアプリを使っているが、認証コード入力欄を読み上げてくれないから使えない。『みんな』に視覚障害者も含まれると考えていた。この電話の音声を社内の人(開発の人)に聞いてほしい。口座開設の書類アップロード、ビデオ通信の方法は明らかに『目が見える人向け』のものだった」というお声が届きました。

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その時社内では、既にスクリーンリーダーでの読み上げについて順次対応することが決まっていたので、私は音声を聞いたことがありましたし、不適切な代替テキストなどアクセシビリティ上の問題がアプリにあることも把握していました。ただ、お客さまからお声をいただくまで、実際にみんなの銀行が使えない方の存在を実感することはありませんでした。

自分の妻と同様に、みんなの銀行のサービスにアクセスできない人が現実にいること。自分は開発者という立場にあって、誤りを直すことができるし、その責任もあるということ。つまり、自分にとってアクセシビリティは他人事ではないことを、お客さまのお声から教えていただきました。

『Web アプリケーションアクセシビリティ』(著者:伊原 力也、小林 大輔、桝田 草一、山本 伶/刊行:技術評論社)という書籍の一節を紹介させてください。

“私がアクセシビリティに取り組む理由は、私たちは自分が開発したものに責任があると思うからです。意識せずとも、私たちは開発したものによって誰を社会に参加させ、誰を社会に参加させないのか決めています。私は、私が生み出したものによって誰かが排除されることに耐えられません。私はアクセシビリティに取り組むことで、開発者としての責任を果たしたいと思っています。”

私が生み出したものを使うことができない人がいるだけに留まらず、その人は、私にとっての妻と同じように、誰かにとって大事なつながりのある人であるはずです。「みんなに価値あるつながりを。」というミッションを掲げる銀行のアプリを作る上では特に、つながりへのアクセシビリティの確保に最大限努めるのは開発者の責任だと考えています。

■ミッション実現の前提となる品質だから(会社レベルの理由)
次に会社レベルの理由を書きます。上述の通り、みんなの銀行が掲げるミッションは「みんなに価値あるつながりを。」です。このミッション実現のために「みんなの『声』がカタチになる」「みんなの『いちばん』を届ける」「みんなの『暮らし』に溶け込む」の3つのコンセプトを掲げており、その1つひとつにアクセシビリティが深く関わっています。

1. みんなの『声』がカタチになる
お客さまの声に基づいた新しい金融サービスを提供するために、みんなの声委員会など様々な取り組みを行っています。アクセシブルな(アクセシビリティが高い)サービスにすることで、より多様な「声」をいただくことができます。逆に特定の能力を前提にサービスを設計すると、私たちのサービスを利用できる方が限られてしまいます。結果、私たちに聞こえる「声」に偏りが生まれ、偏った「声」に基づいて新規機能をカタチにしてしまい、さらに利用できる方が限られてしまうという悪循環に陥りかねません。そうなれば、みんなの銀行から潜在的なお客さまが離れてしまい、機会損失が生まれてしまいます。

2. みんなの『いちばん』を届ける
一人ひとりのお客さまに最適な金融サービスを提供することを目指しています。あるお客さまに使いやすいデザインが、全てのお客さまに使いやすいとは限りません。また、全ての側面において「平均的」な方は存在しないので、「平均的」な方のためにデザインすることは、存在しない方のためにデザインすることと同じです。一人ひとりのお客さまの特性に合わせて調整できるデザインとその実装によってこそ、みんなの「いちばん」になることができます。

3. みんなの『暮らし』に溶け込む
みんなの銀行は様々な業種のビジネスパートナー様にAPIを通じて金融機能やサービスを提供しています。詳しくは下のYouTube の「“Minna no BaaS”ご紹介」をご覧ください。

“Minna no BaaS”ご紹介(みんなの銀行)(YouTube)
https://youtu.be/HW5wDpYgfSI?si=F6K43Yjd_smgSqV5

より広いビジネスパートナーさまに導入いただくためには、日常の様々な場面や状況で利用できる必要があります。これは「より多くのお客さまが、より多くの利用環境から、より多くの場面や状況で情報やサービスにアクセスできるようにすること」というアクセシビリティそのものです。

■みんなの銀行の強みを活かせるから(会社レベルの理由)
アクセシビリティはミッションの前提となる品質であるだけではなく、私たちの業態や社員構成を活かしやすい領域であるとも考えています。

前述のように、デジタルに閉じたアプリ操作は比較的アクセシブルにしやすいのですが、物理的なモノを扱う手続きは改善が困難である場合があります。物理店舗や紙での手続きが必須である従来の銀行に対し、デジタルバンクであるみんなの銀行は、アプリとインターネットさえあれば 24 時間 365 日いつでもどこでも口座開設ができ、基本的な金融サービスが利用可能です。デジタルバンクは既存の銀行よりもアクセシブルにしやすい特徴が多くあります。

また、みんなの銀行のメンバーの約7割は銀行以外の他業界出身です。アンコンシャス・バイアスという言葉があるように、人の想像力には限界があり、自分と異なる境遇の人が「どのように考え何を感じるのか」を認識するのは容易ではありません。一方で 、一人ひとりが想像できる範囲は限られていたとしても、みんなの銀行全体として想像できる範囲は社員の多様性の分、広くなります。その想像力の及ぶ範囲は、アクセシビリティを向上するうえでの引き出しとなるはずです。

これら業態や社員構成のアドバンテージを活かしていけば、アクセシビリティを競合との競争の上での強みにできる可能性があると考えています。

これからと今まで

引き続きアクセシビリティ向上を続けてまいりますが、今回のリリースに至るまでの個別の取組みについても、今後お伝えしていく予定です。様々な人に支えられ、アクセシビリティの向上を進めることができています。この場を借りて改めてお礼を申し上げます(順不同)。

■社内アクセシビリティ勉強会 講師 平尾 優典氏(株式会社ディーゼロ)、アドバイザー 伊原 力也氏
■障害者専門クラウドソーシングサービス「SunnyBank」のアドバイザー 伊敷 政英氏、コーディネーター 岡上 洋子氏、テストをしてくださったワーカーの皆さま
■インタビュー・テストにご協力いただいた全盲のお客さま

(執筆者: みんなの銀行)

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