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「金メダル以外の目標はない」ウェンバンヤマがパリ五輪に向けて決意。NBA1年目の理想のシナリオは「プレーオフ」<DUNKSHOOT>

THE DIGEST

 9月10日に閉幕したFIBAバスケットボールワールドカップ。

 2021年の東京オリンピックと昨年のユーロバスケットで銀メダルを獲得し、表彰台は確実と言われていたフランス代表が1次ラウンドで敗退したことは、今大会で最も予想外の出来事だった。

 彼らの敗因としては、ナンド・デ・コロ、ニコラ・バトゥームらベテラン世代の失速、ディフェンスの要であるルディ・ゴベアが真価を十分に発揮できなかったこと、加えてチーム全体としてもディフェンスの意識に欠けていたことなどが挙げられている。

 また、センターのマティアス・ルソーは、大会前のテストマッチの時点でもコンディションが微妙で、バックアップメンバーを帯同させながら最終調整をしていた事情もあって、本戦メンバーをしっかり固めることができなかったのも、初戦でカナダに30点差の大敗とスタートダッシュに失敗した理由のひとつだ。

 フランス国内では、2009年から指揮を執るヴィンセント・コレHC(ヘッドコーチ)の解任を求める声も噴出した。もともと任期は2024年のパリ五輪までと設定されており、その後はコーチングスタッフを一新して再稼働するプランが前々から出来上がっていたが、自国開催のオリンピックで優勝を目指す上で「テコ入れは急務」との声も高まっている。

 それでも、このタイミングでのコレHCの解任は考え難い。

 その最大の理由が、来年のオリンピックでフランス代表の中心を担うであろうヴィクター・ウェンバンヤマの存在だ。
  NBA入り前の最後のシーズンとなった昨季、ウェンバンヤマはコレHCから直接指導を受けるべく、当時所属していたフランス王者のアスヴェルから、パリ郊外の小規模クラブ、メトロポリタンズ92に移籍した。それほどウェンバンヤマのコレHCへの信頼は厚く、2人は同じ代理人を持つ間柄でもある。

 ウェンバンヤマは、今回のワールドカップにも、前々から出場したい意思を示していたが、6月のNBAドラフト後の予想以上の喧騒に体力的な限界を感じ、不参加の決断を下した。

 しかし来年、自国パリで開催されるオリンピックへの思いは熱く、つい先日、仏メディア『レキップ』とのインタビューでも、改めてその意思を明かしている。

「オリンピックでの成功というのは、素晴らしいストーリーだ。そして、金メダル以外の目標はない。もちろん僕はオリンピックに出る。ワールドカップを見たけれど、結果はとても残念だった。

 でも心配はしていない。僕はチームにいなかったから意見を言う立場にないし、トップレベルの選手たちの手に委ねられていたことだからね。来年、パリで大きなことを成し遂げる機会であることに、何ら変わりはないよ」

 最終的に、欧州勢では下から2番目(最下位は21位のフィンランド)の18位でワールドカップを終えたフランスだが、開催国枠ですでにオリンピック出場は決定している。 ちなみに、ウェンバンヤマはこのインタビューが3か月ぶりのメディア出演。6月のドラフト以降、これまでの人生で体験したことのない疲労を覚えたことを明かしている。

「あまりに様々な出来事が次々にやってきて、生まれて初めて“頭が疲れた”と感じたよ。ネガティブなものではなかったけれどね。でも、サマーリーグの後の休暇は、精神面を健全に保つために必要なものだった。それで僕は、完全に自分を孤立させる時間を取った。それはものすごく良い経験だったね」

 サンアントニオに来てから、ウェンバンヤマはフランス時代と比べて、あらゆるレベルの違いに驚いているようで、とりわけスタッフが徹底して完備されている点に感銘を受けている。

「練習中に誰かが倒れると、すぐに10人くらいが集まってきて一斉に床の汗を拭うんだ。朝7時に、誰にも言わずにジムにシュート練習に行っても、4人のコーチが付きっきりでリバウンドを拾ってくれる。彼らはジムで寝泊まりしているんじゃないかな」
  そんな彼が、NBA初年度に描く理想のシナリオは、スパーズのプレーオフ進出だという。

「理想的なスタートはプレーオフだろうね。でも次に何が起こるかは、わからないことが一番だ。自分を驚かせてくれるものであってほしいと願っている。チャンピオンリングを手に入れるのが難しいのは誰もが知っての通りだ。でも僕は忍耐強いし、必ず実現すると確信している。最初の数年で優勝できなかったとしても、殿堂入りを果たしたり、その後5回優勝したりするための障害にはならないからね」

 デビュー前から「殿堂入り」が出てくるところに、規格外の大物感があらわれている。フランスでは、NBAの開幕に先駆けて、彼に密着したドキュメンタリー番組が放送される予定だ。

 スパーズのプレシーズンは10月9日、オクラホマシティ・サンダーとの対戦で幕を開ける。

文●小川由紀子

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