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来栖りん[インタビュー]1stミニアルバムで綴ったカラフルな声と歌の物語「すごく攻めたものになった感覚があります」

Pop’n’Roll

来栖りんが、9月27日(水)に1stミニアルバム『Happy Lucky Diary』をリリースする。同作は、キュートでポップなサウンドを軸に置きながら、エモーショナルなナンバーや情感のある歌唱が印象的なアンビエント系の楽曲など、彼女の多彩な歌声を収めた充実作だ。声優アーティストとしての急速な成長を見事に示した同作を、来栖りんはどのような想いを持って作り上げたのか? 今春のソロデビューから現在までの活動を振り返りながら、『Happy Lucky Diary』の制作について話を訊いた。

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撮影:河邉有実莉
編集協力:竹内伸一

“恐怖心や憎しみってどうやって表現すればいいんだろう”ってすごく悩みました

――来栖さんが声優を務めたアニメ『神無き世界のカミサマ活動』(以下、カミカツ)のシアンは、ずいぶん若いキャラクターだったんですね。

来栖:
12歳くらいを想定して演じていました。

――しかも、かなり難しい役柄でしたよね。

来栖:
そうですね。かなり壮絶な過去を持っていて。

――声優デビュー作でもあったので、大変だったんじゃないですか?

来栖:
私は現場で“もっと声年齢を上げられる?”って言われるタイプなんです。アフレコをしていて“自分の声って意外と幼いんだな”って気づきました(笑)。お芝居のクセや発声の仕方も相まって、幼い声に聴こえてしまうんでしょうね。“もっと声を落ち着かせてほしい”って言われることが多くて。なので、逆にシアンでは、その壁にはぶつかりませんでした。でも、自分はシアンのような経験はしたことがないので……。

――過去にシアンのような体験をしていたら、大変なことになりますよ(笑)。

来栖:
そうなんです(笑)。なので、“どういう感情なんだろうな”って自分の中で想像がしにくくて。私はありがたいことに、家族にも恵まれて育ってきましたし。“恐怖心や憎しみってどうやって表現すればいいんだろう”とすごく悩みました。

――そういう時は、何かを参考にして役作りをしたりするんですか?

来栖:
何かを観たり、聴いたりしたあとにアフレコをすると、それに寄っちゃうんですよね。それは歌でもそうなんですけど。誰かの曲を聴いてからレコーディングに行ったりすると、そのアーティストさんのクセが出ちゃったりするんです。アフレコも、好きな声優さんの作品を観たあとだったりすると、その声優さんに引っ張られちゃう。だから、普段勉強としていろいろな作品を観るのはいいんですけど、アフレコの前に観ちゃうとよくなくて。引き出しを増やすという意味では、いろいろな作品を観ることも必要なんですけど。“シアンの参考にしよう”なんて思って観ちゃうと絶対ダメです(笑)。本番の前は、自分なりに“こういうふうに表現しよう”って考えていく方がいいと思っています。話は戻りますけど、大変だったという意味では、『カミカツ』の時は、アフレコの現場が初めてだったので、マイクとの距離とか、知らないことばかりでした。だからすごく緊張して現場に入りました。

――ゲームアプリ『ワールドダイスター 夢のステラリウム』に登場するキャラクターの福士倫子の声も担当されたんですよね?

来栖:
『カミカツ』は初めてのアフレコだったこともあって、個別に録らせてもらったんです。だから、あんまり掛け合いの経験がなくて。『ワールドダイスター 夢のステラリウム』でも掛け合いで録らなかったので、そういう意味では、『カミカツ』との差はあまり感じませんでした。自分のタイミングでできるので、やりやすかったです。ただ、“このシーンは、前回のシーンよりも時間が経過しているから、ちょっと落ち着いたトーンで”とディレクションしていただいて、“ああ、そういうことも意識しないとダメなんだな”って勉強になりました。時の流れをちゃんと声に乗せないとダメなんです。それには驚きましたけど、すごく面白かったですね。

来栖りん

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来栖りん

猪突猛進でやるしかないんです(笑)

――近況としては、<リスアニ!LIVE SPECIAL EDITION ナツヤスミ>(2023年7月30日)への出演もありました。久々のライブはいかがでしたか? 立川ステージガーデンは、かなり大きな会場でしたけど。

来栖:
私、実は大きな会場の方が緊張しないんです。逆に、リリイベとか、ファンの方と近い空間の方が緊張しちゃいますね。むしろあたふたしたのは“裏(バックヤード)”の方でした(笑)。ご挨拶ですごく緊張してしまって。共演するのはずっと画面で観ていた方々で、同じステージに上がるっていうのは、すごくありがたいことなので、しっかりご挨拶しなくちゃって思っていたんですけど、とても緊張しちゃいました(笑)。でも、楽しくパフォーマンスができたと思います。

――自由にパフォーマンスするというのは、これまであまり経験がないと思いますが、それだけに難しさもあったのでは?

来栖:
難しかったです。最初は、振り付けがないとパフォーマンスができなくて。これまでは決められた振りを100%、120%で表現することに全力を注いできたので、“1曲まるまる自由に”っていうのは、とても難しかったです。最初は何したらいいかわからなくてダメダメでした(笑)。レッスンの時に、“ここはこういうふうにしたらいいんじゃない?”って、スタッフさんから意見をもらって、助けてもらいながら、ゆっくり慣れてきた感じです。今はいろいろな発見があって面白いですが、一方で、自分ができないこともまだまだあるんだなっていう悔しさにも出会いますね。

――悔しい思いをすることもあるんですね。

来栖:
日々悔しいです。“今はやるべきことがいろいろあるんですけど、猪みたいにめいっぱいやっちゃって、スタッフの方に心配されてます(苦笑)。

――真面目さゆえの悩みに直面している感じですね。

来栖:
そうですね。でも、これを変えてしまうと、自分の中で“立ち止まってしまっている感”があるんです。それがすごく不安なので、よくないとはわかっているんですけど、変えられない部分ではありますね。

――気楽にやるのって意外と難しいですよね。

来栖:
難しいですよね。特に私のような性格だと、言われてもできないので、猪突猛進でやるしかないんです(笑)。

来栖りん

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いろいろな曲に挑戦してみたいという話は最初からしていた

――それでは、1stミニアルバム『Happy Lucky Diary』のお話を聞かせてください。デビューシングル「I wish」はバンドサウンドが主軸となっていましたが、今作はもっとポップなテイストの作品になったと感じました。

1stミニアルバム『Happy Lucky Diary』【初回限定盤】

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