
日本が1セットも失わずに開幕3連勝。28歳の井上が大きく貢献した。「私の仕事は点を取ること」。身長は178センチと世界的に見れば高くはないが、コートでの存在感は抜群。攻撃に専念して両チーム最多の24得点を挙げた。
接戦となった第1セットは、長身選手が並ぶプエルトリコに食らい付かれる中、要所で次々と強打。井上は「弱いところから攻めるのを徹底した」。跳ぶタイミングを巧みにずらすなどして、高いブロックの間を縫うように確実に決めた。一進一退の展開が続いた第2セットも奪うと、第3セットは一方的に押し切った。
昨季はフランスでプレーし経験は豊富。決定力が高いエースで主将の古賀を支える役割は大きい。「自分が前衛に回った時には(古賀の)負担を減らす」ことを心掛け、後衛ならば力強いバックアタックでチームの攻撃の選択肢を増やしている。「誰が出ても勝てるチームをつくってきている。私が勢いを与えられたらいい」と井上。長丁場の戦いで、頼れる存在になっている。