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FEEDWITという発明。男女トリプルボーカル4ピースバンドの美味しい世界。【インタビュー:関西バンドの輪!】

UtaTen

FEEDWITというバンド


──最初にバンド名の意味を教えてください。

武藤:単刀直入に言うとそんなに意味はないです。後付けならあるんですが。正直、バンド名を考えたときが中学生だったので何も覚えてない。

じゃす:記憶喪失?(笑)

ダイチ:単純に忘れてるだけ。

武藤:うん。あの頃の自分が何を考えてたのか分からない。

──これは造語ですか?

武藤:そうですね。バンド名を造語にしようと決めたのは覚えてます。

SNSとかTwitterとかまだやってなかったんですが、インターネットで検索して最初にヒットしてほしいと思って当時の自分なりに考えたんだと思います。

あとRADWIMPSが好きだったので、それの影響もあって、造語じゃないと嫌だという頑ななこだわりがあって雰囲気が良い語を並べた感じです。

──結成当初からバンド名をずっと守り続けているんですね。


Guitar,Vocal 武藤弘樹

武藤:はい。「なんてバンド?」と聞かれたときに「FEEDWITです」と言って、だいたい1回で伝わらないんですけどね。

かっこいいしこのままで良いかなと思ってます。

ダイチ:絶対ないもんな、こんな言葉。

武藤:中学生のときに名前を付けたものとかってだいたい恥ずかしいじゃん(笑)でも、これだけは違う。

かつ:かっこええ!

武藤:俺、ずっと貫いてるの、バンド名とサインだけ。

じゃす:あれ中学生からなの?(笑)

ダイチ:サインは変えたほうがええ!

かつ:まじで読めへんから(笑)

──武藤さんはRADWIMPSから影響を受けたそうですが、他の皆さんの音楽のルーツも教えてください。

ダイチ:音楽をシンプルに聞くだけじゃなくて表現するほうに傾かせてくれたのは、UNISON SQUARE GARDENです。

バンドって何でもありなんやなと、面白いなと思ったのがきっかけですね。

かつ:ダイチはクリープハイプかと思ってた。僕はLArc-en-Cielです。これはまじですよ!

武藤:誰も疑ってないよ(笑)

かつ:ベースが初めて聞こえたのがLArc-en-Ciel。

ダイチ:ベーシストって、そういうのあるよね。

じゃす:私は、元々音楽が好きだったんですけど、ドラムボーカルを始めようと思ったきっかけは、シナリオアートを聴いてからです。

女の人がドラムボーカルで歌ってて、ライブで見て感動しました。

ダイチ:シナリオアート見に行ったな。

じゃす:一緒に見に行ったね。(かつ以外の)3人で。

ダイチ:高校生のときに見に行ったわ。

かつ:悲しいな、それは。なんで呼んでくれなかったん?

ダイチ:まだ出会ってなかった (笑)

──かつさんは今年加入されたんですよね。加入に至る経緯など教えてください。

ダイチ:がっつり言ったってや!

かつ:元々仲良かったんですよ。前のバンドでも対バンをしてて。仲良かったんです。…それだけです(笑)

ダイチ:人柄加入。

かつ:というか消去法です。こいつしか最後残らなかった、って。

武藤:加入してからベースが上手いということを知りました(笑)

──存在感がすごいですよね。

かつ:でしょ?FEEDWITにこういう奴いなかったんですよ。皆、シャイやから、1テンポ遅れるというか。

特にダイチは2テンポくらいかな。そう思われがち。でも、しゃべったらめちゃくちゃしゃべる奴なんですよ。

ダイチ:そんな僕を引き出してくれてるのも、かつの人柄。


Drums,Vocal じゃす

じゃす:いいこと言う!

武藤:(拍手)

おかわりしたくなるFEEDWITの音楽





──では次に、「FEEDWITの音楽」について教えてください。

ダイチ:2016年に出した『ねこまんまのレシピ』というタイトルのファーストミニアルバムがあって。僕、ねこまんまという言葉がすごく気に入ってるんです。

ねこまんまっていろんなものをごちゃごちゃにして入れるじゃないですか。それがFEEDWITの音楽性と似ているなと。

そのアルバムも楽曲にいろんな味があって、混ざって、みたいな感じで『ねこまんまのレシピ』にしたので、それがFEEDWIT自体の音楽性に繋がってると思います。

かつ:ちなみに、2枚目の『小さじ一杯ヨーロッパ』は何なの?

ダイチ:あれはちょっとヨーロッパエッセンスが入っているなと。

かつ:それだけ!?

武藤:そうっすね!(笑)

──食に対して何かこだわりがあるんですか?

武藤:FEEDWITのFEEDにエサという意味があるので。

──バンドのキャッチコピーにも「おかわりしたくなる程の中毒性」とあります。

これも食と関連していますね。普段ライブハウスでの物販スペースにもスプーンが置いてありますし。

じゃす:あれまじで無意識でやってるよね。

ダイチ:うん、確かに。寄っていってるのかもしれない。

──では、ライブで意識していることはありますか?

ダイチ:ボーカルが3人いるので、視覚的にも分かりやすくなるような配置は意識していますね。

あと皆、首が痛くなれば良いのに、と。ボーカルがポンポン変わるから。

かつ:一番前とかやばいよな。(キョロキョロ首を動かす)

ダイチ:皆、歌っている人を目で追って首が痛くなるくらいのパフォーマンスを。

──初めから男女混声のトリプルボーカルというコンセプトで?

じゃす:いや、気づいたら増えていった。

武藤:初期は全然何も考えてなかったです。いつの間にか、じゃあ3人で歌おうか、となりましたね。

かつ:4人目はないやろ?

じゃす:4人目はどうやろ?乞うご期待?(笑)




初のデジタルシングル『シュナウザー/赤信仰』


──8月にリリースされたデジタルシングル『シュナウザー/赤信仰』についてお伺いします。こちらはどのような作品になりましたか?

武藤:作品としては、前回作が1年前くらいだったので、かなり間隔も空いて。

僕らは曲のジャンルが曲によって違うので、その振れ幅を2曲でどう表現できるかというのを選んだ結果、「シュナウザー」と「赤信仰」になりました。

ダイチ:僕も、FEEDWITを表す2曲を選んだと思ってます。初めてのデジタルシングル、配信限定というのもあったし。今まではCDでしか出してなかったけど、新しい試みというか。少し時代に乗っかった感じです。

──ありがとうございます。では、楽曲について教えてください。MVにもなっている「シュナウザー」からお聞きします。こちらはどのような作品になりましたか?

ダイチ:はい。MVに関しては、監督の加藤マニさんと意見交換をしつつ作りました。

武藤:ゲスの極み乙女。とかキュウソネコカミとか、人気バンドのMVも撮ってる人です。

曲のイメージや僕が作った歌詞の内容を監督のマニさんといろいろ話し合った上で、ストーリー仕立てにしてもらいました。曲にすごくマッチしたMVを作っていただけました。



武藤:歌詞についてですが、皆、Twitterで「シューゲイザーになっちゃうよ」というワードを一番つぶやいてくれてます。

多分シンプルに耳に残ったと言ってくれてる人もいると思うんですけど、これにも意味があって。今で言うシューゲイザーっていうジャンルの音楽をやっていたアーティストが、ずっと下ばかり見てて。

ある人が、靴ばっか見ているやんけというのを揶揄して、シューゲイザーは”靴を見る人”という意味で、シューゲイザーという名前が出来たらしいです。要するにこの「シューゲイザーになっちゃうよ」というのは、めちゃくちゃ簡単に言ったら”うつむいちゃうよ”という意味です。

かつ:タイトルはなぜ「シュナウザー」なのか説明しなくていいの?

ダイチ:あまり言及しすぎるのも良くないという方針…(笑)

──シュナウザーって犬の種類ですよね?

武藤:そうですね。曲の全体的な音作りとか、楽曲全体のアレンジとかは、シューゲイザーではなく、犬寄り。

ダイチ:犬って!(笑)犬という音楽のジャンルがあるかのような(笑)

武藤:曲はシューゲイザーのジャンルにはせずに、犬のジャンルに。

ダイチ:犬のジャンルって何!(笑)かわいらしい感じ?ポップな感じ?

じゃす:ワンワン!みたいな。

武藤:音作りがシュナウザーの毛羽立っているさぼさした音のイメージの歪みの音とか…(笑)

かつ:おお。しっかり言ってもうたな。

──分かりやすく、ありがとうございます!

武藤:あと、「二重人格」という頭の歌詞で意味を考えてもらえたら更に分かりやすいかなとは思います。

ダイチ:MVに関して?

武藤:全体の意味として。うつむくという点と、「二重人格と思いたいくらいに悲しくなる」というこのワードで全体を通して見てもらえば、ある程度、何を言いたいのか、分かってくれる人は分かってくれるんじゃないかなと思います。

最初の歌詞でなんのこっちゃ分からんという人は、根本的に性格が違うかもしれません(笑)

■FEEDWIT『シュナウザー』Official Music Video


──では「赤信仰」についてお願いします。

武藤:片思いの曲です。でも、シュナウザーと比べると…。比べるのもおかしいんですけど、「赤信仰」のほうが歌詞を聴いてほしいというか。

「シュナウザー」は言ってしまったら、一つひねり、二つひねりで。「赤信仰」は一回聴いて、出来る限り聴きやすく、共感してもらえるところがあったらなと思って書いた曲ですね。

──ありがとうございます。歌詞で特に聴かせたい箇所はどこですか?

武藤:ここですね。(歌詞に線を引く)

(赤信仰 の 「こたつから出れない 愛されなくて死にたいけど 愛されたくて死ねない」の部分)


ダイチ:そこだけピックアップしたらすごい重いバンド。

武藤:やめたほうが良いかな?(笑)

ダイチ:皆がはっとなるところ。

武藤:FEEDWITの曲の中で一番ストレートな歌詞です。

FEEDWITが注目する関西発のバンドとは?


──今、FEEDWITが注目している関西発のバンドを1組ずつ紹介してください!

かつ:僕はofuloverです。ofulover結成当初くらいに知り合って、よくライブハウスで会って、気づけば、関西、大阪・東京ソールドアウトみたいな感じで、後輩なんですけど頑張ってるなあと。あとボーカルの樹がエロいよね。

ダイチ:なんかあったん?(笑)

かつ:別に何もないよ!(笑)ofuloverは神戸で、僕も地元がほぼ神戸なので、よく一緒に帰っています。

バーベキューに行こうって言ったんですけど、バーベキュー全然予定決まらないです。

──(笑) 好きな曲はあります?


Bass かつ

かつ:ofuloverが近くでレコーディングをしてるって聞いて遊びに行ったんです。差し入れとかを持って見に行ったときに聴いた『国道2号線』って曲がええな~!と思いました。

ダイチ:僕は先輩のハンブレッダーズを紹介したいです。初めてライブを見たのがちょうど2年前くらい前で、音源よりも先にライブを見たんですけど。本当にライブがかっこよくて。僕は、ライブを見るときに、ツンデレな部分があって。

好きなアーティストでも心では、おおー!となっても、拳を上げることはめったにないんです。でもハンブレッダーズは最初のライブで、心の手も、実物の手も、パッと上がりました。

それからずっと好きですね。歌詞もひねりつつもストレートというか。誰しもが絶対に感じたことのあるような感情を、ちょっと面白く、言葉遊びもあって、メロディーに乗せてるというところが、僕の好みですごく好きです。

──好きな曲があれば教えてほしいです。

ダイチ:いっぱいありすぎて…(笑)『逃飛行』という曲が、僕は一番好きなんですよ。新しいMVではないんですけど。メンバーのオフシーンみたいな感じを繋げてる映像で、あの人たち、本当に皆、優しくて、そんな人柄の良さも出たMVです。

見てて笑顔になっちゃいます。めちゃめちゃ好きです。

■ハンブレッダーズ「逃飛行」Music Video



武藤:僕は、滋賀のclimbgrowというバンド。直接会ったことはないけど、最近YouTubeで聴いてシンプルにボーカルの方の声がかっこいいと思いました。

シンプルに男としてかっこいいなと。自分もこんな声を出せたら良いのにって嫉妬するくらいかっこいい声なのに、全体の楽曲としては、繊細な部分があるというか。

ダイチ:名前だけだと、勝手に激しいのかなと思っていた。

武藤:ボーカルのハスキーよりな声がとてもいいです。一番最初に見たのは、『POODLE』というMVなんですけど。その曲はけっこうロックみたいな感じの曲なんですけど。でも、イントロのリフとかが、すごくロックな攻めた、ギャンギャンしたものではなくて。

アルペジオ混じりなキラキラしている部分もあるというか。

ダイチ:そりゃ”プードル”やから。”プードル”っぽいリフなんかもしれん。

武藤:なるほどな!

ダイチ:犬のジャンル。同じことを考えてるかもしれない。合うんちゃう?(笑)

武藤:その曲以外の曲も聴いたんですけど。バランスというか、繊細さとか、曲のあったかさというか。かっこいいバンド特有のオラオラと全部いくところと、またclimbgrowは違うキラキラした部分も持ってて。

だけど、本当の男というかっこよさの部分もしっかり突き抜けて、唯一無二でかっこいいなと思いましたね。

■climbgrow「POODLE」Music Video



じゃす:私は、レベル27です。何回か対バンもさせてもらってて。最初に見たときからまじで印象的でした。

ダイチ:印象にしか残らんよね(笑)

じゃす:そう。まずメンバーカラーがあって、赤、ピンク、黄色、みたいな。かわいいし。曲はポップでキラキラしてます。「はないちもんめ」とか、ファミリーマート入店音から始まる曲があったり。

皆が一度は聴いたことがあるし頭に残る曲が多くてそこも好きですね。

ダイチ:あと編成も面白いです。ツインボーカル、トリプルギターやから。なんか似通った変なところがある。

最初に対バンしたときに、ボーカルの数は負けたけどギターの数は勝ってるみたいなことを言われて、めっちゃ面白かったなと。めったに張り合わないじゃないですか、数で。

かつ:張り合うことでもないしな!(笑)

ダイチ:それで盛り上がったのが印象に残ってますね。

武藤:先輩ですけど、仲良いです。

ダイチ:かつ加入のきっかけやもんね。その感謝を伝えとかな。

かつ:くぼちゃん、ありがとう!

武藤:僕が「ベース良い人いないですかね」って相談をしたんです。最初にすぐかつの名前は出たんですけどジャンルが違うから悪いよなという話で、シンプルに除外してたんです。

かつ:除外するなよ!サブには置いといてくれ!

ダイチ:人柄は良いから一応残しておこうみたいな(笑)

武藤:実質、除外していたんですけど。くぼちゃんさんに、「かつ、仲良いけどジャンルが違うんですよね、でもあいつくらいしかおらんくて…」みたいな話をして。

くぼちゃんさんもレベル27とthe seadaysというバンドに所属してるんです。だから、自分もそうだよと。ジャンルは違うけど入ってみてその良さを知ったし。だからジャンルを気にせず、一回スタジオに入ってもらって、どんな感じか見てもらうのもありなんちゃう?という話をしてくれて。

それで、試しにかつを誘ってみて。


Guitar,Vocal ムラタダイチ

ダイチ:そしたら思ったよりノリノリやったので。

武藤:じゃあええか、と。

かつ:よっしゃ!こいつにしよ!とかじゃないんや。じゃあええか、みたいな感じやったん…。

全員:(笑)



スイミーのように群れて力を発揮


──FEEDWITの今後の目標は?

かつ:感覚ピエロを越したいです(笑)

武藤:僕らの曲は、ごちゃごちゃしているというか…。MVだけを見たらすごくテクニカルなクールなバンドだと思われて。でも、実際のライブを見たら想像よりも熱いライブをしてて良かったと言ってくださった人がいて。そういう良さをもっと知ってもらえるバンドになりたい。

演奏としてかっこいい、だけとかでは終わりたくないなというのがあって。やっぱりライブでも負けたくない。ライブバンドとしても見てもらえるように頑張ります。

今年前半は後半に向けての制作で引きこもってたんですが、このまま来年はノンストップで行きたいです。

──個人的に、ライブでの雰囲気と、こうして話してる姿のギャップをかなり感じます。

じゃす:それはよく言われますね。集まったら明るいというか。

武藤:単体は暗いけど。

ダイチ:味方をつけたみたいな。

かつ:スイミー!

ダイチ:スイミー!そう。FEEDWITは群れて力を発揮するタイプ。

かつ:一人一人やったら、めっちゃ弱いもんな(笑)

──では、最後にこの記事を読んでくれた方へメッセージをお願いします!

ダイチ:かっこいいライブをしてるので、ぜひライブハウスに来てください。僕らは曲にも個性があるし、メンバーも個性があるので。

雑食なあなたにおすすめです。どこかしら好きになってもらえると思うんですよ(笑)

武藤:MVも見てほしいですね。曲だけでキラーチューンとか、そういうところだけで見てほしいと思ってなくて。映像も歌詞も良いと思ってもらえたら嬉しい。

ダイチ:それが気になったら、たぶんアルバムとか、別の曲を聴いてくれたら、もっといいなと思う曲がきっとあると思うので。

これからいっぱい皆さんの目に触れられるように頑張ります!

Artist Photo:ヤマダマサヒロ
Text:すずさや(Twitter@su__saya)

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