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佐藤浩市、『どうする家康』でも神回を担うか 『鎌倉殿の13人』上総広常の名演をもう一度

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『どうする家康』写真提供=NHK

 NHK大河ドラマ『どうする家康』の第33回「裏切り者」で真田昌幸役の佐藤浩市が登場。真田の本城、信濃にある上田城は鉄壁の守りで固められ、家康(松本潤)が真田征伐に躍起になっても、武田信玄(阿部寛)の権謀術数を最も受け継いで生き残っているのが、渋い表情からも伝わる真田昌幸相手では難しそうだ。

参考:『鎌倉殿の13人』「お前は俺になるんじゃねぇ」佐藤浩市、上総広常の“最後の笑顔”を語る

 2022年放送のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で坂東随一の武者、東国屈指の武士団の首長である上総広常を演じた佐藤浩市。2年連続の大河ドラマ出演に加え、『鎌倉殿の13人』の脚本を手がけた三谷幸喜作品の大河ドラマ『真田丸』(2016年)の真田親子キャラクターを想起するファンも多く、佐藤浩市の初登場シーンにSNS上も盛り上がった。

 あまりにも期待の大きい真田昌幸だが、本作でのキャッチコピーは「戦国乱世、最後の怪物」となっており、佐藤浩市の風格、底知れぬ深みのある演技に熱い視線が注がれている。何しろ、前作で上総広常が粛清された第15回「足固めの儀式」は神回と呼ばれるほど話題になり、その後は「上総広常ロス」という言葉で語られるほど、佐藤浩市の俳優としての存在感、キャラクターの魅力は多くの人の心を揺さぶったのだ。

 べらんめえ調で普段は荒々しい言動が目立つけれど、素直で繊細な面もしっかり持ち合わせている愛すべき上総広常。「武衛」という呼び方も、酔った広常が源頼朝(大泉洋)に対して直接呼び捨てにしないよう、三浦義村(山本耕史)が機転を利かせて「武衛という呼び方もありますよ」と教えたのがきっかけだった。

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 「こっちに来いよ武衛。武衛、あんたとはな、一度飲みたかったんだよ、武衛」と教わったばかりの言葉を気に入り、さっそく頼朝に使ってご機嫌になる広常。武衛とは「兵衛府」の唐名とされ、将軍のことなので呼ばれる側の頼朝も悪い気はしない。「使い方が違うような?」と疑問には感じたとしても、頼朝もその場では楽しそうに振る舞っていた。

 武衛という呼び名を知らなかった広常は、文筆に長けていないことを恥ずかしくも感じていた。義時(小栗旬)に子どもが書いたような書き損じの文字を見られて、「若い頃から戦ばかりでな。まともに文筆は学ばなかった。京へ行って、公家どもに馬鹿にされたくねぇだろ。だから、今のうちに稽古してんだよ」と答えた。

 ときに不遜な振る舞いを見せることがあっても、心の内にある細やかで素直な部分を持ち続け、棟梁の器があると頼朝を認めたときから、自分なりの正義と忠誠心で彼を支えてきた自負もある。そんな広常が「最も頼りになる者は、最も恐ろしい」と、いつしか頼朝にとって排除すべき存在になっていたのが悲しい。

 上総広常ロスになった多くの人が、本作で真田昌幸として登場した佐藤浩市の演技に注目し、主人公の家康を翻弄、何度も苦杯をなめさせるほど活躍してほしいと願っている。一癖も二癖もある怪物・真田昌幸の活躍が楽しみだ。

(文=池沢奈々見)

 
   

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