
足を怪我して路上で発見された生後2週間ほどのカラスは、やさしい夫婦に保護された。
5羽のウサギを飼っていた夫妻は、ウサギがカラスを仲間として受け入れ、またカラスもウサギを慕っていることから、最終的にカラスを飼うことに決めた。
今では、カラスは自分をウサギと思っているようで、ウサギ小屋でウサギたちに寄り添い、ウサギのような姿勢で眠ったり、一緒に飛び回ったり、遊んだり、餌を食べたりして、夫妻の家で幸せに暮らしているようだ。
怪我をしたカラスのヒナが路上で発見される
今年7月、イギリスのウエスト・ヨークシャー州に住むアンドリュー・シルバーウッドさん(57歳)と妻のスザンヌさん(56歳)は、生後2週間ほどのカラスの子を保護した。後に夫妻にジェイクと名付けられたそのカラスは、交通量の多い道路の真ん中にいたという。
巣から落ちて足を骨折したジェイクは、木の上にいる親のもとに戻る術もなく、通行人に発見された。
その後、通行人が地元のFacebookグループアカウントに「カラスを見つけた」と投稿し、それを知ったアンドリューさんは助けに行くことにした。

画像はイメージです
最初にジェイクの子を発見した人は、ちょうど道の真ん中にいたので、犬と散歩していた飼い主が、犬のフンを入れた袋を落としたものと勘違したそうです。でもそれはカラスの子でした。
私がその場に行って、ジェイクを拾い上げたとき、ジェイクの両親が私を追いかけて急降下してきました。
両親のもとに戻してあげたかったけど、足を骨折しているので長くは生きられないでしょう。一旦保護して治療をしようと救助しました。(アンドリューさん)
ウサギ5羽に受け入れられたジェイク
アンドリューさんは、ジェイクを自宅へ運ぶと、ペットのウサギのチェスター、ベラ、シラ、マリアン、メアリーと一緒に、ウサギ小屋に泊まらせた。怪我が治るまでの保護、と夫妻は考えていたが、ジェイクは5羽のウサギにすぐ懐いてしまったようだ。
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ウサギたちもまた、ジェイクをすぐに受け入れ、かいがいしくお世話をするようになった。仲間と認定したようだ。
夫妻がTikTokで共有している愛らしい動画には、ジェイクがウサギに寄り添ったり、鳴き声をあげて餌をねだったり、ウサギについて回って一緒に飛び跳ねたりする様子が映っている。
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ある映像では、ウサギがジェイクに餌の干し草を分け与え、一緒に食べている様子も捉えられている。
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ジェイクは自分をウサギだと思い込むように
アンドリューさんは、最終的にジェイクをそのまま飼うことに決めた。TikTokで動画を見る
ウサギたちは、ジェイクを自分たちの仲間として受け入れました。みんな、ジェイクが大好きです。大声で鳴くジェイクを、夫妻は「とてもうるさいカラスのジェイク」と冗談で呼んでいると言って笑っている。
ジェイクも、自分のことをウサギだと思っているようです。
ジェイクはウサギの行動スタイルを学んでいて、ウサギのようにふるまいます。ウサギと一緒に飛び回る姿はとても面白いです。
また、ひよこが母親に対してするように、ジェイクもウサギに対して鳴き声を上げます。
私たちは、ジェイクが本当に大きな鳴き声を発するとき、ああ、餌をねだっているんだなとわかります。

image credit:jakeeherealyloudcrow/TikTok
最初にジェイクを救出したとき、私たちは手で餌を与え続けました。夫妻は、ジェイクをケージにはいれず、好きなようにさせている。
その後、ジェイクは食べ物が欲しくなるたびにウサギ小屋に行き続けたのですが、それはジェイクがウサギのことを両親だと思っているからだということがわかったのです。
ジェイクは今、ウサギの餌を食べたりもしていますが、私たちが与えているドッグフードの方が好きです(笑)
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ジェイクのことを知った人たちが、ジェイクを見に来るそうだが、誰もが「自分をウサギだと思っている」ジェイクを大好きになってくれるそうだ。
今では、すっかり怪我も治り、元気いっぱいのジェイク。
5 羽のウサギの家族と一緒にいつも小屋で眠ったり遊んだりして、アンドリューさん夫妻のもとで幸せに暮らしているということだ。
References:Meet the crow which thinks he’s a rabbit after being fostered by five bunnies/ written by Scarlet / edited by parumo