top_line

「エンタメウィーク」サービス終了のお知らせ

「掃除」という行為には宗教性が宿っている?神道から見た掃除と、仏教から見た掃除

教えて!gooウォッチ

日本人は清潔である。これは海外でも認知されている。「人生がときめく片づけの魔法」(近藤麻理恵/河出書房新社/2019)は世界40カ国で翻訳され、シリーズ累計1100万部の大ベストセラーとなった。

7月20日からサッカー女子ワールドカップがオーストラリア・ニュージーランドで行われるが、海外大会の風物詩となったのが試合後の日本人による会場清掃だ。これについてはSNSを通じて批判も散見されているが、多くの日本人は好意的に捉えている印象がある。

そもそも日本人は掃除という行為そのものに、宗教性を見出している節がある。教えて!gooでも「素手でトイレ掃除する事に意味があるのか」というタイトルで、掃除と宗教の結びつきについて触れている。

そこで今回は掃除という行為に宿る宗教性や、仏教や神道で掃除がどのように捉えられているのかを、数多くの葬儀(仏式・神式問わず)を執り行ってきたという心に残る家族葬の葬儀アドバイザーに話を聞いてきた。

■掃除と神道

先日、ある情報番組で外国人観光客のお土産人気の上位に「古着」がランクインしていた。日本の古着は清潔で、状態が良いというのが人気の理由らしい。

「日本人は『穢れ』を嫌い『 禊ぎ』や『祓い』による清浄さを好みます。『古事記』にある、伊邪那美命が黄泉の国の穢れを清浄な水で洗うと、天照大神・月読尊・素戔嗚尊の三神が生まれたという神話は、清潔、清浄の尊さを描いています」(葬儀アドバイザー)

単に見た目を綺麗にすることが目的ではないのだろう。モノ(身体も含む)の清浄は心や魂も清浄にするという思想と言える。ちなみに掃除で使用する「箒」は、神事にかかわる神聖な道具の一つで、「箒神」という神様が宿ると考えられている。

■掃除と仏教

掃除と神道との結びつきに対して、仏教との関係性はどうだろうか。

「仏教においても釈迦が『掃除の功徳』を説いたとされています。『掃除の功徳』は原始仏典では常套句化していて、内容には若干の差異がありますが、『根本説一切有部律』によると、以下の5つの功徳が示されています

・自己の心が清らかになる
・他人の心が清らかになる
・神仏の心が清らかになる
・招集しうる善根を積む
・肉体が滅んだ後、天界の諸神に生まれる」(葬儀アドバイザー)

掃除をすると死後の不安も解決できるとのこと。これはとてつもない功徳である。

■白装束で旅立つ日本人

「神事でもあり、仏事でもある葬送儀礼の一つである葬儀では、ほぼすべての故人がシミひとつない清浄な白装束を纏って旅立ちます。神道では死は穢れとされていますが、白の装束を着せることの根底には禊ぎや祓いの意味があるのだろうと思います。また仏教では葬儀とは参列者が仏の教えに出会うための機会であるとしており、故人を清潔・清浄にして見送ることは、大きな功徳があるに違いなく、それは掃除の功徳に通じているということだと思います」(葬儀アドバイザー)

日本人が掃除に対して宗教的な意味を見出しているのは間違いなさそうだが、一方で海外の一部では、掃除は業者がするものだから、その仕事を奪ってはいけないという合理的な批判もある。

しかし多くの日本人にとって掃除がモラルを超えたただの片付けではなく、神事・仏事である以上、これからも人が見ていようがいまいが行われ、功徳を積んでいくに違いないだろう。

専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー

追加費用のかからない格安な家族葬を8万9100円(税込)から全国で執り行っている。24時間365日受け付けており、寺院の手配や葬儀後の各種手続きなどのアフタフォローにも対応。

記事提供:ライター o4o7/株式会社MeLMAX
画像提供:AdobeStock

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

 
   

ランキング

ジャンル