Uru 新作はドラマ「中学聖日記」主題歌でもある切なさが溢れるバラード。難しい世界観を形にした手応えと制作の中で起きた心境の変化を訊く
Uru 新作はドラマ「中学聖日記」主題歌でもある切なさが溢れるバラード。難しい世界観を形にした手応えと制作の中で起きた心境の変化を訊く
Uruがアニメ「劇場版 夏目友人帳〜うつせみに結ぶ」主題歌となったシングル「remember」に続く通算7枚目のシングル「プロローグ」をリリースした。 前作から3ヶ月という短いタームで発売される表題曲は、センセーショナル […]

Uruがアニメ「劇場版 夏目友人帳〜うつせみに結ぶ」主題歌となったシングル「remember」に続く通算7枚目のシングル「プロローグ」をリリースした。
前作から3ヶ月という短いタームで発売される表題曲は、センセーショナルなテーマが話題となったドラマ「中学聖日記」のために書き下ろされたラブバラードで、カップリングに収録された「PUZZLE」や中島美嘉の「雪の華」のカバーを含め、“あなた”と“私”の恋心を歌ったバラードとなっている。これまではあまり積極的に“恋愛”を歌ってこなかったようにみえた彼女にどんな心境の変化があったのか。ドラマ主題歌の制作エピソードを皮切りに、ラブソングに対する思いを聞いた。

取材・文 / 永堀アツオ

原作も脚本も読ませていただいて。「もし私がこの主人公だったら」とか、いろいろ考えながら作っていきましたね

ーー まず、ドラマ主題歌のオファーを受けた時の率直な感想から聞かせてください。

素直に嬉しかったですね。でも、ストーリーがナーバスな部分があるので一瞬、緊張しました。

ーー (笑)賛否両論ありますもんね。Uruさんがドラマ主題歌を歌うのは、ドラマ「コウノドリ」の主題歌「奇蹟」以来、1年ぶりですが、主演はデビュー曲「星の中の君」を主題歌に起用した映画「夏美のホタル」の有村架純さんというのも縁を感じますね。

そうですね。自分のデビュー曲が映画館で流れた時の感情を思い出しました。今度はドラマでご一緒できることが感慨深かったです。

ーー 製作はどのように進めていきましたか?

原作も脚本も読ませていただいて。「もし私がこの主人公だったら」とか、いろいろ考えながら作っていきました。でも、最初は、なかなか世界観を共有するのが難しくて。歌詞についてはドラマのプロデューサー新井順子さん、演出の塚原あゆ子さんと何回かやり取りさせていただいて。私が最初に書いていたものは、もう少し自分の気持ちを素直に出せている主人公だったんですけど、本当はわかってるけど認めたくないっていう心の揺れや葛藤、押し殺した部分をもうちょっと反映して欲しいっていう提案があって、完成していきました。

ーー 脚本は読んでどう感じました? 女子としては共感できるんでしょうか。

もう少し大人になった段階での年齢差ならわかるんですけど、最初は、中学生か……と思いましたね。ただ、読み進めていくと、相手が中学生という感覚はあまりなくて。普通に男女の心と心の動きが素直に入ってきたんですね。でも、それぞれにいろんな背景を持っているから、うまく噛み合わない。そこが、この二人の一番難しい理由なんだろうなと思って。それと、ドラマのプロデューサーの新井さんは「純愛を描きたい」とおっしゃってたんですね。「どんな立場であっても、その立場を超えてまっすぐに人を思うっていうことがどういうことなのかっていうことを全11話をかけて表現したい」とおっしゃってて。なので、もしこうだったらとか、もしああだったらとか、いろいろと想像しながら、書きました。

聞いてくださった方の中には一番が男性側で、二番が女性側でって捉えてくれた方もいたみたいで

ーー ご自身で想像してみて、どんな愛の形を歌詞に落とし込もうと思いました?

自分の気持ちのまま素直に動ける恋愛は恵まれていて。でも、なにかしらの障害があった方が燃えたりするっていうことも確かにありますよね。このドラマの場合は、学校の先生と生徒っていう立場が問題なのであって。自分のなりたかった職業にやっと就いたのに、それを捨ててまでこの人を選ぶのか。普通だったらありえないっていう常識から外れた部分で自分の心をどうやって消化していくのか。そういう葛藤があるんだろうなと思って。でも、好きになってしまったらきっと止められないという思いというか。

ーー 理性や理屈ではどうでもならない感情ですよね。女性視点と言っていいですか?

そうですね。女性目線で書いてるんですけど、聞いてくださった方の中には一番が男性側で、二番が女性側でって捉えてくれた方もいたみたいで。

ーー そうなんですよね。どこかデュエット曲のようにも聴こえるんですよ。

たぶん、みなさんがそう思ってくださるのは、二人とも同じ気持ちだからなんですよね。男性の方からも同じ気持ちで、それぞれが障害があって、乗り越えなきゃいけない壁があって。その真ん中にこの曲がある。お互いに同じ気持ちだから、皆さん、そういう風に聴いてくださるんだろうなって思いますね。

ーー 楽曲の構成としては全く同じフレーズを繰り返す、いわゆるリフレインがないですよね。

最初は独り言のようにつぶやいているんですけど、実は自分の心には気づいていて。抑えてはいるけど、出てしまう中で、やっぱり、自分は好きなんだって思っていく。そういう心情の変化を表したかったんですよね。

ーー “あなた”への想いが溢れていく様がとても丁寧に描かれてます。最初のサビと最後のサビに出てくる<小さな星>はどんなイメージでした?

<あなたと見る世界はいつでも綺麗だった>と歌っているんですけど、一緒にいるときに見るものと、一人でいるときに見るものが表せたらいいなと思って。星は一人でいるときに見ているもので、最初は<残っている>だったのが<浮かべて>になったのは、自分の気持ちの持ちようで見え方が変わってきたということなんです。例えば、すごく急いでるときに限って赤信号に引っかかると思うけど、それは、自分が急いでるから、赤信号を意識してるだけだったりするじゃないですか。残っていたのではなく、自分が浮かべてたんだっていうことを言いたかったんですよね。

ーー 1回しか出てこない“私”、<ねぇ、それは 私だった>っていうフレーズも気づきの瞬間がとても効果的に現れているように感じました。

自分の心を果実に例えた時に、知らぬまに大きくなっていて、すごく熟されていて、その果実を誰かに食べて欲しいと思ってる。<誰かの摘む手を待ってる>という誰かは確実に自分の中では誰でもいいわけではなくて。確かな、たった一人の人だっていうのは認識してるし、本当は自分から寄って行きたいけど、うまくできなくて。勢いでもぎ取って欲しいっていうのを待っているっていう。

悲しい曲なのか、ハッピーエンドなのか、曖昧な部分の真ん中がいいなと思って、聞いてくださる方に委ねる形になっています

ーー この抑えられない気持ちをどうしたらいいんでしょうか。二人の恋の行方はどこまで考えてました?

ドラマの主題歌ということもあって、結末をはっきりさせたくなかったんですよね。ショートショートじゃないですけど、受け取る側が結末を想像できるといいなと思って。悲しい曲なのか、ハッピーエンドなのか、曖昧な部分の真ん中がいいなと思って、聞いてくださる方に委ねる形になっています。

ーー 幸せになって欲しいです。では、レコーディングにはどんなアプローチで臨みましたか? 歌い出しから独白のようで、とても新鮮に聞こえました。

そうですね。私もそうなんですけど、自分の気持ちを整理する時って、自分の心の中でボソボソとつぶやいてみたりするじゃないですか。だから、AメロBメロはあまり口を横に広げずに、ボソボソ感を出したくて。そのあとのサビは、自分の気持ちに気づいたときに思いが爆発する感じにしたいと思って、感情が抑えられなくなって、どうしたらいいの?という切なさを込めて歌ってますね。

Uru 新作はドラマ「中学聖日記」主題歌でもある切なさが溢れるバラード。難しい世界観を形にした手応えと制作の中で起きた心境の変化を訊くは、【es】エンタメステーションへ。

(更新日:2018年12月6日)

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