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『ペンディングトレイン』サバイバルから新展開へ 赤楚衛二が表現する信頼と希望の熱意

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『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』©︎TBS

 最後まで希望を持ち続け、「生きる」ことにしがみつく。『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系/以下『ペンディングトレイン』)の第8話では、直哉(山田裕貴)と優斗(赤楚衛二)の熱い絆が乗客たちを奮い立たせるのであった。時に疑い争ってきた人々も、今では苦楽を共にした仲間。築き上げた信頼関係を胸に、いよいよ元の世界へ戻ろうとするときがきたのだ。

参考:『ペンディングトレイン』主題歌「TATTOO」が後半の物語にも影響? 宮﨑Pに聞く制作秘話

 ワームホールを発見したことで、事態は急展開を迎える。これまで糸口さえ掴めなかった“元の世界への戻り方”に仮説が立ち、乗客たちは帰るための行動を始める。そこで優斗らが見つけたのは変電所だ。システムエンジニアの立花(大西礼芳)はさっそくスイッチを操作し、建物内の電源を入れることに成功。5号車の人々はいよいよ帰る準備も整い、あとは天候や自然災害によるワームホールの出現を待つだけとなる。しかし直哉や玲奈(古川琴音)、小春(片岡凜)らは、それぞれの理由から荒廃した未来の世界に残ろうとしていた……。

 「人を信じること」を描く第8話は、『ペンディングトレイン』において一つの区切りともいえるエピソードとなった。他人を信じることができず、弟との関係からも目を背けてきた直哉は、元の世界に戻らずに未来に残ろうとしていた。だが、直哉が残ることに納得のいかない優斗から、逃げているのではないかと現実をぶつけられる。優斗は直哉のことを「もう他人じゃない」と心の底から出た言葉で説得し、今までにないほどの気迫で熱い思いを伝えるのであった。これまでの優斗は先輩に怪我をさせてしまった過去を悔やんでおり、同じことを起こしてはいけないという恐怖心からくる弱さが描かれることも多かった。人を助けることばかりに固執して、使命感に押しつぶされそうになる姿はあまりにいたたまれなく、視聴者も思わず手を差し伸べたくなったことだろう。しかし今の優斗は弱さをすっかり乗り越え、一回りも二回りも成長した頼もしさを見せている。

 優斗を演じる赤楚もまた、そんな優斗の変化を非常に丁寧に描写する。これまでの優斗は潤んだ瞳の奥にどこか不安げな色を見せており、直哉にとっても「手助けしてあげたくなる」時があっただろう。しかし8話で直哉を説得する優斗の瞳には、強い意志と信頼の炎が宿っていた。赤楚が表現する信頼と希望の熱意は、画面を通して私たちにも「人を信じること」の大切さを強く訴えかけてくるのだった。優斗はワームホール出現を機に、希望を絵空事ではなく現実にし、全員を率いて元の世界に戻ろうという確固たる信念を持った。自身の使命を再確認してからの優斗は頼もしさに溢れ、真のリーダーとしての信頼感に輝いていた。自身が気持ちを折らず体力の限りに努力を続ける一方で、事態の変化に混乱して戻るべきなのかを迷う人々にも声をかけ続ける。こうした行動は、直哉を筆頭に大切な仲間の心を動かし、一同はなんとか飛び立つことができたのだ。

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 だが、5号車がたどり着いたのは元の2023年というわけにはいかなかった。地球を荒廃させる災害が起こる年、2026年だったとは。ここから『ペンディングトレイン』は新たなフェーズへと突入する。水も食糧もない世界でのサバイバルから一転、新たな展開の中で喜び、不安、混乱が巻き起こることだろう。すべての事象を注視しながら、一度危機を切り抜けた仲間がどうなっていくのかをしっかり見届けたい。 
(文=Nana Numoto)

 
   

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