top_line

インストール不要ですぐ遊べる!
無料ゲームはここからプレイ

『らんまん』浜辺美波を救った牧瀬里穂の金言 万太郎と寿恵子は無事に再会できるのか

Real Sound

『らんまん』写真提供=NHK

 万太郎(神木隆之介)が印刷所に通い始めて3週間が経った。『らんまん』(NHK総合)第49話では万太郎の多忙な日々が描かれた。

 参考:【写真】伏し目がちに微笑む浜辺美波

 昼は大学、夜は印刷所。寝る間を惜しんで働く万太郎は、いつ休んでいるのだろうと不思議になる。そうしているうちに、ノアザミの咲く夏が来た。どんなに忙しくても植物に話しかける万太郎は、竹雄(志尊淳)と交わした約束を忘れていない。額に汗を浮かべるその表情は充実していた。

 前話で、高藤(伊礼彼方)からパートナーになってほしいと求められた寿恵子(浜辺美波)。ダンスティーチャーのクララ(アナンダ・ジェイコブズ)の猛特訓で全身筋肉痛になり、自室でそり返っていると、母のまつ(牧瀬里穂)がやってくる。寿恵子が投げやりな理由はハードな練習だけではなかった。万太郎に「嫌われた」と思い込む寿恵子に、まつは「待つのやめなさいよ」と言った。

 一瞬、「万太郎のことはもう諦めて、高藤の元へ行きなさい」と勧めるのかと早合点しそうになったが、違っていた。居ずまいを正したまつは、愛娘に向かって「誰かを待つことを暮らしの真ん中に置いちまうと、何をしててもさみしさでいっぱいになっちまう。まるで自分が値打ちのない捨てられた気持ちになるからね」と語りかけた。

広告の後にも続きます

 妾で本妻ではない辛さを窺わせる台詞はこれまでもあった。身分や立場と別に待つことの寂しさもあって、わが身を振り返った時、まつは寿恵子に伝えずにいられなかったと推察する。待つことの辛さをわかってほしいと漏らす娘に、まつは「奥の手」を伝授する。

「男の人のためにあんたがいるんじゃないの。あんたはあんた自身のためにここにいるの。だから、いつだって自分の機嫌は自分で取ること」

 まつは寿恵子に幸せになってほしいと願っている。それが単に良い家に嫁ぐことや、裕福な暮らしをすることに結びつくのではなくて、主体性を持って生きることにつながっているのは、まつ自身の経験が反映されているのだろう。男女を問わず、私たちはとかく他人や自身の感情に流されがちだから、まつの言葉は胸に響いた。

 そこからは、研究室を訪ねた寿恵子と万太郎のニアミスがあり、視点を変えて印刷所の万太郎が映し出される。学会誌の編集と印刷所の手伝いに奮闘する万太郎は主人公オーラが漂っていて、辛いはずの下働きも努力と工夫で発見と鍛錬の時間に変えてしまう。その姿を目にした絵師の岩下(河井克夫)は、昔描いた絵を見るかと尋ねた。

 万太郎が印刷所で働くのは学会誌を発行するためで、学会誌を作るのは植物図鑑を完成させる布石であり、そのアイデアをくれたのは寿恵子だった。第45話でまつに宣言したように、日本に植物学を確立し、寿恵子を迎えに来るために万太郎は全力で走っている。万太郎の気持ちはまったくぶれていないし、寿恵子の思いも日増しに強くなっている。なのになぜだろう、この不吉な予感は。このまま会えなくなってしまうのではないかという不安をぬぐい去ることができない。夏の夜空に輝く織姫と彦星のように、万太郎と寿恵子が再会できることを願わずにいられない。

(文=石河コウヘイ)

 
   

ランキング(テレビ)

ジャンル