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ショーン・ペンが共同監督を務めたウクライナの現状をとらえたドキュメンタリー映画「Superpower」が早大で日本初上映

TOKYO HEADLINE

 米国の俳優ショーン・ペンとアーロン・カウフマンが共同監督を務めたドキュメンタリー映画「Superpower」のプレミア上映が6月7日、早稲田大学の大隈記念講堂小講堂で開催された。

 今回の上映は米国を拠点とする非営利団体「Humanity for Freedom」が実施する3日間のグローバルキャンペーン「72 Hours for Freedom」の一環として行われたもの。キャンペーンは世界5大陸で開催され、日本では早稲田大学で行われた。

 同作はコメディー俳優だったボロディミル・ゼレンスキーがウクライナの大統領になるまでのキャリアを追ったドキュメンタリーとして2021年より撮影を開始していた映画。しかし撮影隊がキーウを訪れている最中の2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、その様子を目の当たりにしたことで指導者としてのゼレンスキー大統領とウクライナの状況を映し出す作品となった。2月17日にはドイツで開催されていた「第73回ベルリン国際映画祭」で初上映され大きな反響を呼んだ。

 作品ではペン監督がゼレンスキー監督にインタビューする中で、その人となりが炙り出されていく。また、ロシアの空襲によって荒廃したウクライナ各地の街並みの模様も映され、改めて今回の戦争について深く考えさせられる作品となっている。

 今回の上映は早大の多湖研究室DPPSプロジェクトによるもの。大学院政治学研究科長で政治経済学術院 副学術院長の多湖淳教授は今回の上映が実現した経緯について「早稲田大学の政治学研究科に“72時間の間に20カ国でこういうイベントをやるんだけれども興味はないか”というお話がきました。僕は広報外交というものを専門にしておりまして。ウクライナについて盲目的に支持するということはなくてもいいんですが、そういうドキュメンタリーを世界に先駆けて見られるというのはなかなかない機会です。それに東京がこういうものに乗り遅れるのはどうかと思ったのもありまして、やらせていただくことになりました」と語った。

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 また多湖教授は「ロシアの侵攻から467日経っているということで、みんな忘れてしまったり、もしくは慣れてしまっているのではないかと思うんです。それがすごく残念だと思うので、戦争が起こっているということに意識を傾ける瞬間があってほしいなと思います」と今後、日本でも上映されるであろう今作が多くの人の気づきのきっかけになってくれることを期待した。

 映画を鑑賞した在日ウクライナ大使館のセメニューク・オレクサンドル公使参事官は上映後に「この映画は映画という芸術作品でありながら、ヨーロッパの真ん中で現在起きている悲劇をリアルタイムで表している作品でもあります。それと同時のこの映画は人に関する映画です。民間人、軍人、政府の人たちが力を合わせてウクライナの独立と自国のために戦っている様子を表している映画です。そしてもちろんこの映画はウクライナの大統領、ゼレンスキ―に関しての映画です。またこの映画は民間人に対して罪悪な犯罪を犯しているロシアというテロ国家に対する映画でもあります。映画を作ったチームが戦争の事実を見せてくれたことに感謝しています。今日は戦争が始まってから467日目です。映画にもあったように、もともとロシアがわずか12時間でウクライナを占拠するつもりだったが、それは実現されなかった。その一番の要因はウクライナ国民の勇気でありますが、日本をはじめとした国際社会の支援や協力がなければそれは不可能でした。この困難な時期にウクライナの国民にさまざまなサポートをしてくださった日本政府、国会、日本の企業、団体、そしてもちろん日本の国民の皆さんに心から感謝の意を表したいと思います。どうもありがとうございます。ウクライナに栄光を」とスピーチした。

 また、この日のプレミア上映には政治経済学部の学生が参加したのだが、外国からの留学生の姿も多く、この問題への国境を越えた関心の高さがうかがえた。上映後、政治経済学部4年生の学生は「戦争が起きてから今日まで、この戦争が日常化していく様子であるとか、そういうところを見れたのが非常に興味深かった。また、この戦争が起きた瞬間にカメラクルーが撮った映像を見ることはなかなかなかったので、そういう意味で衝撃的な映像もあったりして印象に残った。実際に人が撃たれて倒れているところを見ると、人が殺されるということは絶対に起きてはいけないことだと思った。その一方で、この映画はウクライナ側の視点から作られたものであって、一つの視点に偏るのではなくて、他の言い分なども知ったうえで何が正しいのかということを見極めていく必要があるなと感じた」などと語っていた。

 
   

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