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米3歳3冠最終戦に2歳牡馬チャンピオンのフォルテ参戦

netkeiba.com

【合田直弘(海外競馬評論家)=コラム『世界の競馬』】

◆今週末はベルモントSを含めて9つのG1

 米国3歳3冠最終戦のG1ベルモントS(d12F)が、今週土曜日(10日)にニューヨーク州のベルモントパークで行われる。

 日本時間の7日(水曜日)未明には枠順が確定する予定だが、この原稿を書いている6日(火曜日)の段階では、9頭が出走を表明している。

 1番人気での出走が見込まれているのが、T.プレッチャー厩舎のフォルテ(牡3、父Violence)だ。2歳だった昨年、BCジュベナイル(d8.5F)を含めて3つのG1を制し、2歳牡馬チャンピオンの座についた同馬。今季も、始動戦のG2ファウンテンオブユースS(d8.5F)、続くG1フロリダダービー(d9F)を連勝。G1ケンタッキーダービーの大本命と目されていた。

 ところが、フロリダダービー後に右前脚に挫石を発症。陣営は、特殊な蹄鉄を履いての出走を模索したものの、最終的にはケンタッキーダービー当日の朝、主催者サイドの獣医師が「出走不可」との裁定を下し、出走取り消しとなった。

 陣営はその後、ベルモントパークに移動した上で、ベルモントSに照準を定めて再調整を開始。5月21日に、取り消し後初めて速めに追われ、4F=50秒31の時計をマーク。さらに5月27日に本格的な追い切りが行われ、5Fを60秒44、6Fを1分13秒00で駆け抜け、この段階でプレッチャー師は、馬の状態に問題なしとして、ベルモントS出走にゴーサインを出した。

 フォルテはさらに6月3日にも、レースでも手綱をとるアイラッド・オルティスJr.を背に追い切られ、5F=59秒22、6F=1分12秒50の時計をマーク。前走から2カ月以上の間隔が空いているだけに、入念に乗り込まれて出走態勢を整えている。

 フォルテを追う2番手グループを形成するのが、エンジェルオブエンパイア(牡3、クラシックエンパイア)、タピットトライス(牡3、父タピット)、ナショナルトレジャー(牡3、父Quality Road)の3頭だ。

 G2リズンスターS(d9F)、G1アーカンソーダービー(d9F)を連勝後、1番人気に推されたG1ケンタッキーダービーで、後方から追い込むも3着どまりだったのがエンジェルオブエンパイアだ。

 B.コックスが管理する同馬は、2冠目のG1プリークネスS(d9.5F)をスキップ。ケンタッキーダービー後もチャーチルダウンズに留まり、5月21日に4F=49秒9、5月27日に5F=59秒8、6月3日に5F=59秒8、6F=1分12秒6の時計をマーク。3日の調教後にコックス師は、「今日の追い切りで、12Fの距離を克服するメドが立った」と、自信のコメントを発表している。

 G3タンパベイダービー(d8.5F)G1ブルーグラスS(d9F)を連勝後、2番人気に推されたG1ケンタッキーダービーは7着に終わったのが、フォルテと同厩のタピットトライスだ。

 同馬は、フォルテとともにベルモントパークに移動。5月26日に7F=1分25秒0という好時計をマークしたのを含めて、3本の追い切りを消化している。

 一方、G1サンタアニタダービー(d9F)で4着に敗れた後、G1ケンタッキーダービーをスキップ。矛先を向けた2冠目のG1プリークネスSを見事に制したのが、B.バファート厩舎のナショナルトレジャーだ。

 同馬は6月5日にベルモントパークで、攻め馬手のエリック・ガルシアを背に追い切られ、5F=59秒39、6F=1分11秒73、7F=1分25秒63の時計をマーク。騎手のJ.ヴェラスケスが乗った1週前の追い切りでは、序盤から行きたがる素振りを見せて鞍上を手こずらせた同馬だったが、この日はピタリと折り合った調教を見せ、12F戦への不安を解消している。

 G1ベルモントSは、現地時間の10日(土曜日)午後6時50分、日本時間の11日(日曜日)午前7時50分に発走予定だ。今後の米国ダート中距離路線の動向を占う上でも、見逃せない1戦となりそうだ。

 さらに今週のベルモントパークは、9日(金曜日)、10日(土曜日)の2日間で、ベルモントSを含めて実に9つものG1競走が組まれた、超豪華な開催となっている。今週末は、ニューヨークの競馬にご注目いただきたい。

(文=合田直弘)

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