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【推しの子】“アイ”役で注目浴びる高橋李依、声優デビュー10周年迎える“完璧で究極の表現者”

WEBザテレビジョン

4月からスタートしたアニメ「【推しの子】」(毎週水曜夜11:00-11:30ほか/TOKYO MXほか※ABEMAで地上波同時配信、ディズニープラス・DMM TVほかで見放題配信)で、天性の輝きを持つトップアイドル・星野アイの声を担当する声優・高橋李依。アニメのみならず、映画「アントマン&ワスプ:クアントマニア」ではアントマン/スコット・ラングの娘キャシー・ラングの日本語吹替版キャストに起用され、父娘の絆や掛け合いなどをしっかりと表現している。2023年の夏に声優デビュー10周年となる、“声優・高橋李依”のこれまでの活動を振り返り、その魅力に迫ってみたいと思う。

■「第5回81オーディション」で特別賞

高橋は高校在学時に「アニメ甲子園2010-2011」のボイスアクト部門優秀賞を受賞。2011年8月に開催された「第5回81オーディション」で特別賞を受賞するなど、早くから声優としての才能の片鱗を見せていた。放送部に所属していたので、滑舌の良さや声の通りの良さはその頃から個性としてしっかりと築けていたのではないだろうか。

2012年3月に高校を卒業すると、「81プロデュース」付属の養成所に入所し、声の仕事の道を歩み始めた。2013年4月から81プロデュースに所属し、同年7月放送のアニメ「ステラ女学院高等科C3部」で声優デビューを果たす。テレビアニメで初主演を務めたのは2015年7月から放送された「それが声優!」だった。高橋は一ノ瀬双葉を演じているが、萌咲いちご役の長久友紀、小花鈴役の高野麻里佳と作品中の役と、劇中に登場する声優ユニット“イヤホンズ”が現実でも活動することになり、アニメの主演の域を超えた大切な作品になっている。

2015年は他にも「乱歩奇譚 Game of Laplace」のコバヤシ役、「がっこうぐらし!」の“みーくん”こと直樹美紀役、「コメット・ルシファー」のカオン・ランチェスター役など、主要キャラを務めることが多くなり、2016年3月に開催された「第十回声優アワード」で新人女優賞を受賞。これが高橋にとって大きな自信につながったはず。

■大役を次々にゲット

2015年は声優としての大きなターニングポイントとなった年で、2016年以降はその勢いが加速する一方。当たり役・ハマり役となって、その後もずっと付き合っていくキャラクターとなる「この素晴らしい世界に祝福を!」のめぐみん、「魔法つかいプリキュア!」の“キュアミラクル/朝日奈みらい”、「Re:ゼロから始める異世界生活」のエミリア、「Fate/Grand Order」のマシュ・キリエライトと出会ったのが2016年。2018年には「ゆるキャン△」の斉藤恵那、「からかい上手の高木さん」の高木さん、2019年には「爆丸バトルプラネット」のダン・クーソー、2020年には「彼女、お借りします」の桜沢墨、2021年には「カノジョも彼女」の桐生紫乃、2022年は「最近雇ったメイドが怪しい」のリリス、そして2023年は「【推しの子】」のアイ、さらには7月から始まる「るろうに剣心 ―明治剣客浪漫譚―」の神谷薫など、挙げていくとキリがないほど多くの作品で重要なキャラを演じている。

■【推しの子】第一話が大きな話題に

多くの主人公やヒロインを演じてきているが、「【推しの子】」の“アイ”も高橋にとっての代表的キャラの一人になっている。初回が90分の拡大版という破格っぷりで、話の展開も多く内容も盛りだくさんだったが、テンポ感が良く、見始めるとあっという間。この第一話に“アイ”のすごさ、魅力がギュッと凝縮されていた。初回はタイトルがTwitterの世界トレンド1位に、それ以降も毎週のようにトレンドランキングをにぎわせるなど、作品の人気に火をつける役割を十二分に果たした。

もともと原作の大ファンだったという高橋。声優・武内駿輔がMCを務めるYouTube「動画!はじめてみました【テレビ朝日公式】」内の声優番組「おねだり!声優フェス」にゲスト出演していた際に話していたが、オーディションがあるという情報を知った時に心拍数が上がり、「嫌だ!落ちたくない!」と思ったほどの“推しっぷり”。原作を読んでいた時は、アイではなく黒川あかねを意識して読んでいたという。あかねは劇団「ララライ」所属で俳優として活動している高校生。高橋は“役者に集中していてかっこいい”と感じて憧れていた、と。しかし、あかねの声を練習してみて「高橋李依じゃないな」と“ファン目線”で気付いたというエピソードも明かしている。

その自己分析力というのも高橋の大きな武器となっている。これまでに演じてきた作品でもそのキャラクターをプロファイリングして、性格などを理解してから演じるという“役作り”をすることが多く、あかねではなくアイで受ける時にも、原作をアイに絞って読み返してみるなど、しっかりとアイを理解してから臨んだ。そういった努力がありつつ、芸能の神様がいる神社で“神頼み”もした結果、アイ役を務めることとなった。

アイは苺プロダクション所属のアイドルグループ「B小町」のセンターを務めるトップアイドル。ステージで歌うシーンも登場するが、高橋はイヤホンズやソロアーティストとしても活動しているので、音楽や歌においても表現力が豊かで、アイという役にピッタリ。ステージ以外のアイは本心が分からないというか、繊細でミステリアスな部分も多いが、そんなギャップも巧みに表現している。

■振り幅の大きな表現力

声優・高橋李依の魅力として、振り幅の広い“表現力”を挙げることができる。声がいい意味でニュートラルで、クールな感じやかわいい感じ、癒やし系など、いろんなタイプのキャラに合わせて声を変えることができる。それが表現力の幅広さにつながっているのだろう。それともう一つの魅力・特徴は、先述したが“プロファイリング能力”の高さ。キャラクターを分析し、どう演じたらいいのかをしっかりと検証している。

“整理収納アドバイザー”の資格を持つ高橋にとって、演じるキャラクターを分析し、それぞれ違うフォルダに情報を収納する感覚も持ち合わせているのではないかと思われる。演じるキャラが増えて、それこそ引き出しが多くなっても、必要な時にすぐに引き出せる。収納の達人的な部分も、声優の仕事に生かせているのではないだろうか。

アニメではないが、「アントマン」シリーズの最新作「アントマン&ワスプ:クアントマニア」(ディズニープラスで配信中)で、シリーズ初参加となったが過去作からの流れの中で“キャシー”がどんなキャラなのかを分析して臨んでいるからこそ、スッと溶け込めることができたのだろう。

「【推しの子】」も今後の展開から目が離せない状況だが、あらためて高橋“アイ”に注目して初回を見てみることもオススメしたい。

◆文=田中隆信




 
   

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