【腐女子×ヤンキー男子】個性強めキャラ、馬渕くんと笹川さんの学園ラブコメ
【腐女子×ヤンキー男子】個性強めキャラ、馬渕くんと笹川さんの学園ラブコメ
『まぶささ(1)』(著:ななせ)

“お腐れなさった女子”は豊か

「君は、腐女子なの?」。社会人1年目、ゲーム会社での新人歓迎会で隣に座った先輩からそう尋ねられた。私は全く腐女子ではなかったし、それが何者なのか恥ずかしながら詳しくわかっておらず、「ちがいます」とだけ答えた。先輩は残念そうだった。

今ならわかるのだが、腐女子=男性同士の恋愛を描いたBL(ボーイズラブ)ものを嗜(たしな)む人々は、豊かで無限だ。間違いなくエンタメ業界と相性がいい。

前述した歓迎会では、同じ先輩から3度ほど「腐女子じゃないの?」という質問を受けた。酔っ払っていたというより、「職場に腐女子が来ると面白いだろうな」と心底期待されていたのだろう。

『まぶささ』の主人公“笹川あきら”は、高校2年生にしてすでに立派な腐女子。

腐女子の豊かさ:すぐ妄想する

腐女子の習性は何と言っても「すぐ妄想する」ところ。笹川さんもゴリゴリの腐女子的妄想をします。本屋さんで偶然見かけた怖そうなクラスメイトの“馬渕くん”が、実は美少女アニメオタクだったことを知り、さらにBLコーナーを歩いているだけで、コレ。

腐女子の豊かさ:めげずに妄想する

この強さは架空のものじゃない。試しに本屋に行くとわかる。普通の本屋さんでもBLもの専用の棚(しかも大きめ)があるのだ。ビッグマーケット。田舎にも必ず配備され、しかも豊富という点では、アダルトビデオの「たわわ」さに似ている気がする。

笹川さんをはじめとする腐女子の愛とお財布に支えられ、すくすくと拡大しているBL。もはや「婦女子に……あ、腐ってない方のです」とわざわざ言わなきゃ会話が通じないくらいだ。たとえ「きもちわるい」とか言われても「知っとるわい」という感じなのだろう。明るいぜ。こんなに体力のある人たちに愛されたら、そりゃ成長しちゃうよ。

テンポがめちゃいい

『まぶささ』は4コマ漫画ではないのだが、1ページのコマ割りと「型」が綺麗に整っていて、毎ページほぼ「4コマ目がオチ」となっている。だからテンポよくずっと笑ってしまう。

どっちの反応も、めちゃめちゃわかる……。オタクは常に過剰(かつ、頑張ってお気遣いをする)。この後に続くやりとりも「わかる」の連続だ。

全員キャラが濃すぎて(馬渕くんのとなりに座っている馬渕姉もヤバい)どうしようと思うのだが、テンポが良いのでポンポン読んでしまう。こんなに毎日が楽しいなら、腐女子、なりたい。

レビュワー

元ゲームプランナーのライター。旅行とランジェリーとaiboを最優先に生活しています。

本の紹介

見た目はヤンキーだが美少女アニメが好きな男子高校生・馬渕と、妄想大好きなオタク女子の笹川さんを中心に繰り広げられる学園コメディ!

(更新日:2018年12月5日)

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