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日本映画界屈指の実写大ヒットシリーズとなった映画『コンフィデンスマンJP』3部作の魅力とは?トリロジーBOX発売を機に振り返る

キネマ旬報WEB

「コンフィデンスマンJP 英雄編」

「スティング」(1973)や「オーシャンズ11」(2001)など、詐欺師たちの騙し合いやクライマックスのどんでん返しが魅力のコンゲーム映画。同ジャンルにおける近年の日本映画の代表作が、義賊的なコンフィデンスマン(信用詐欺師)たちの痛快な活躍をユーモア満載で描いた映画『コンフィデンスマンJP』シリーズ。累計興行収入97億円をあげる大ヒットとなった劇場版3部作を収録する「映画『コンフィデンスマンJP』トリロジーBOX」が5月31日に発売されたのに合わせ、改めて同シリーズの魅力に注目してみよう。

欲望にまみれた人間たちから大金を騙し獲る痛快コメディ

「コンフィデンスマンJP ロマンス編」

同シリーズは、リーダー的存在のダー子(長澤まさみ)、小心者のボクちゃん(東出昌大)、百戦錬磨のリチャード(小日向文世)という3人のコンフィデンスマンたちが、壮大かつ奇想天外な計画を駆使して、悪徳商法や違法行為などで財を成す欲望にまみれた人間たちから大金を騙し獲る、痛快エンタテインメント・コメディ。2018年にフジテレビ系の連続ドラマとしてスタートし、スペシャルドラマとスピンオフドラマも放送した2019年に、劇場版第1作「コンフィデンスマンJP ロマンス編」が公開。2020年には劇場版第2作「コンフィデンスマンJP プリンセス編」、2022年には劇場版第3作「コンフィデンスマンJP 英雄編」が公開され、3作共に大ヒットした。

シリーズの全脚本を手掛けたのは、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズや「探偵はBARにいる」シリーズの他、放送中のNHK大河ドラマ『どうする家康』の脚本も務めるヒットメーカーの古沢良太。監督は3作共に、ドラマ版のチーフディレクターだった田中亮が務めている。また、TV版から劇場版まですべての主題歌を手掛けるOfficial髭男dismは、このシリーズでの起用をきっかけにブレイクを果たした。

映画化に向いていたTVドラマの劇場版

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「コンフィデンスマンJP プリンセス編」

TVドラマの劇場版の中には、ゲストと舞台を少し豪華にしただけの拡大版や、スペシャルドラマでも充分だったのでは? と思うような作品もあるが、映画『コンフィデンスマンJP』シリーズは、TVドラマの劇場版の成功例だろう。元々、連ドラの限界に挑戦したような作品だったが、二転三転する壮絶な騙し合い、全編に張り巡らされた伏線、度肝を抜く奇想天外なトリックを描いた、コンフィデンスマンたちによる痛快な一話完結の物語は、TVドラマで描くには少々窮屈だったともいえ、映画化に向いていた。

連ドラ版でキャラクターや世界観を浸透させた上で、劇場版では映画ならではの舞台や物語を描き、その魅力を最大限に発揮。2019年の同時期にTVスペシャルと「ロマンス編」を公開した際にも、それぞれの映像メディアに適した形での棲み分けを行い、多くの支持を得た。エンドクレジット後のポストクレジットシーンも劇場版のお約束となり、「プリンセス編」からはエンドクレジットにも劇中シーンの裏話のような写真を散りばめ、最後までたっぷりと楽しませてくれる。結末を分かった上で、細かなディテールや伏線を確認しつつ、二度、三度と見返したくなるような、徹底的に観客を楽しませるエンタメ映画となっているのだ。

劇場版ならではの魅力のひとつが、ドラマ版ではできなかった海外ロケも駆使したスケールの大きい舞台設定。ダー子たちコンフィデンスマンは、世界中のオサカナ(大金を騙し取るためのターゲット)を狙うため、1作目「ロマンス編」では香港を舞台に大財閥の総帥の女帝マフィアを狙い、2作目「プリンセス編」ではマレーシアのランカウイ島を舞台に大富豪の後継者争いに絡み、3作目「英雄編」ではヨーロッパのマルタ共和国を舞台にコンフィデンスマンの3人が真剣勝負を繰り広げた。「英雄編」はコロナ禍での撮影だったため、実は海外ロケができなかったが、最新の合成技術も駆使して、海外ロケを行った「ロマンス編」「プリンセス編」とも遜色ない異国感を表現。3作共に非日常の華やかな世界を味わわせてくれる。

続編への期待も込めて持っておきたいトリロジーBOX

「コンフィデンスマンJP 英雄編」

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