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泣いて笑って育った4年間の日々 丸山奏子、成長を示した“はなまる”笑顔と夢の続き

ABEMA TIMES

 ファンの前で笑って見せた以上に、たくさん泣いた。2022-23シーズンをもって赤坂ドリブンズを去ることになった丸山奏子(最高位戦)。入団当初は「育成枠」と呼ばれ、その後は年々着実に力をつけたが、2022-23シーズンは▲141.6で個人26位に終わり、同じく個人30位と不振だった指導役・村上淳(最高位戦)とともにチームを離れる。心優しき“まるこ”からすれば、自分の試合で結果が出ないこと、また他の先輩選手が不振の際に「まるこを出せ」と言われること、いろいろなことに悩み、その度に涙した。「どこに対しても『ごめんなさい』みたいな気持ちになっちゃって…。私の目からはみんな、すごく輝いて見えるんですよ」。ABEMAのドキュメンタリー「熱狂」では、苦悩しながら戦い抜いた丸山の素顔に密着した。

【映像】控室で悔し涙を見せる丸山奏子

 プロ歴もほんの少しというところで大抜擢されMリーグ入りした丸山。園田賢、村上淳、鈴木たろう(いずれも最高位戦)というトップ選手3人の麻雀を日々見ながら、他の先輩たちとの勉強会でも必死に研鑽を積んだ。2021-22シーズンは+45.0と待望のレギュラーシーズンをプラスで終え、一歩ずつ階段を上がっていたところだが、4年目で▲141.6は自身ワースト。本人の口からも開幕前、徐々に手応えを感じるようなコメントもあっただけに、悔しくもどかしいシーズンだったに違いない。

 笑顔が愛らしい丸山だが「笑顔」でいることすら悩んでいた。戦う者として結果を出せずにいる時期に笑顔でいるべきか、それとも悔しさ・つらさを表に出すべきか。「負けてどんな顔をしたらいいかと思うことがあるんです。ずっと応援してくれる人の前で、ずっとくよくよしている姿を見せたくない思いもあるし、でも笑ってのんきに見られるのも何か違うなと。どういう顔をしたらいいんだろうと、わからなくなるんです」。丸山に限らず、Mリーグという大注目の舞台で各選手が見せる一挙手一投足に、ファンは様々な反応をする。声援が大きな力になることも多いが、プレッシャーになることも少なくない。

 全国各地で行われたパブリックビューイングツアーに参加した際、他のMリーガーや実況の日吉辰哉がいた会食の場で、悔しい思いを言葉にしたところ、思いと涙が溢れてしまったことがある。「世間で言う『育成枠』という見られ方で、いつまで育成なんだとか、自分はこの場にいていいんだろうかとか…。誰々が負けているくらいなら『まるこ出せよ』とか、他の人を下げる言葉を見るのも、今度は同じチームの人に『私がいてごめんなさい』みたいな気持ちになっちゃった。どこに対してもごめんなさい、みたいな気持ちになっちゃったんです」。深く下位に沈むチーム状況で、他の選手を見るより丸山が見たい。確かにそういう声は多く、ファンの間でも期待とフラストレーションの両方が混ざり合っていたが、そんな言葉にも丸山は沈む時期があった。

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 セミファイナルシリーズ進出が現実的ではなくなったシーズン最終盤。丸山はこれがMリーグでのラストゲームになるのではと感じながら、試合に向かいトップを取って帰ってきた。「手放しで喜べるトップではないのが複雑ですが、見守ってくださった方はたくさんいます。トップを届けられてうれしいです」と微笑んだ。

 来シーズン、ユニフォームを着た丸山はMリーグにいない。ただし夢には続きがある。別の舞台でも泣きながら努力を続け、力をつけてまた戻ってくることも十分にある。その時、入場シーンで紹介される時の成績は「前回の登板は笑顔のトップ」だ。丸山のプロ雀士としての人生には、これから“はなまる”な笑顔が咲く可能性がたくさん詰まっている。

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズンを戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)

 
   

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