この壁画にはマジック・ジョンソン、カリーム・アブドゥル・ジャバー、コビー・ブライアント(背番号8)、シャキール・オニール、コビー(背番号24)、パウ・ガソル、アンソニー・デイビス、レブロン・ジェームズと超豪華な面々が描かれていた。
地元メディア『Los Angeles Times』によると、お披露目イベントにはジェームズ・ウォージー、ロバート・オリー、AC・グリーンとともに、ジャバーも参加したという。
ジャバーはレイカーズで14シーズンをプレーし、マジックやウォージー、バイロン・スコット、マイケル・クーパー、グリーンらとともに“ショータイム・レイカーズ”で1980年代に5度の優勝を勝ち取ったスーパースター。5度の優勝は、マジック、クーパー、コビー、デレック・フィッシャーと並んで球団史上最多タイ記録となっている。
ミルウォーキー・バックス時代も含めてNBAで20シーズン、42歳までプレーした名センターは、計6度の優勝に加えてオールスターに19度、オールNBAチームに15度、得点王に2度、ブロック王に4度輝き、2度のファイナルMVPと歴代最多となる6度のシーズンMVPを手にしてきた。
ジャバーは1984年に通算得点で歴代首位に立ち、40年近くトップの座に君臨していたが、今年2月に“後輩”のレブロンが更新し、現在は2位(3万8387得点)となっている。
だが、今季レイカーズを2年ぶりのプレーオフへ導いたレブロンは、ウエスタン・カンファレンス決勝でデンバー・ナゲッツに敗退後、引退の可能性があることを示唆していた。
昨年12月に38歳を迎えたとはいえ、レブロンが依然としてリーグトップクラスの選手なのは間違いない。今季は55試合で平均28.9点、8.3リバウンド、6.8アシスト、ナゲッツとのシリーズ第4戦でも40得点、10リバウンド、9アシスト、2スティールを叩き出しており、足のケガを完治させることで、来季も第一線で活躍できるだろうという識者は多い。
そうしたなか、ジャバーはレブロンについて「あとは彼次第だと思う。確かに、彼にもう証明すべきことは何もない。この時点で彼が何を欲しがっているかだね」と持論を語った。
レブロンはこれまで4度優勝を果たしそのすべてでファイナルMVPを獲得、シーズンMVPも4度獲得してきたほか、オールスターとオールNBAチームに各19度、オールディフェンシブチームにも6度選ばれており、プレーオフでも通算得点(8023)や出場試合数(282)、総出場時間(1万1654)など多くのリーグ記録を保持している。
また、ファイナル出場回数は現役最多の10度を誇り、これはビル・ラッセル(12度)、サム・ジョーンズ(いずれも元ボストン・セルティックス/11度)に次いで、ジャバーと並んで歴代3位タイとなっている。
NBAの“キング”が現役を続ける理由。それは自身5度目の王座獲得、そして息子のブロニーと一緒にプレーすることだ。
最後にジャバーはレブロンへ優しく語りかけるような言葉を発していた。
「彼に対して敵意や恨みなど全くない。彼は数々のとんでもないことを成し遂げてきた。どんな称賛だって受け取るにふさわしいものだ。私からすれば、彼には敬愛しかないね」
チームメイトや現役選手、レジェンドが続々と引退の件について発言するなか、レブロンはどのような決断を下すのだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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