【新日本】毘沙門が大接戦制してタッグ2冠獲得 BC入りのコグリン&キッドが襲撃表明

『DOMINION 6.4 in OSAKA-JO HALL』大阪城ホール(2023年6月4日)
IWGPタッグ&STRONG無差別級タッグ王座決定3WAYマッチ ○後藤洋央紀&YOSHI-HASHIvsグレート-O-カーン&アーロン・ヘナーレvsEVIL&高橋裕二郎×

　後藤&YOSHI-HASHIが大接戦となった3WAY戦を制して、IWGPタッグ&STRONG無差別級タッグの2冠を獲得。試合後、BULLET CLUBに電撃加入を果たしたアレックス・コグリンとゲイブリエル・キッドが2人を襲撃して挑戦表明した。

　当初はIWGPタッグ王者のオージー・オープンに“毘沙門”後藤&YOSHI-HASHI、“HOUSE OF TORTURE”EVIL&裕二郎が挑戦する3WAY戦が予定されていたが、オージー・オープンの返上により、一旦は毘沙門と拷問軍の新王者決定戦が行われることになった。しかし、オージー・オープンと同じくUNITED EMPIREに所属しているオーカーン&ヘナーレが横やり。最終的に3チームによる3WAY戦に変更に。オージー・オープンがIWGPタッグ王座と同時に返上したSTRONG無差別級タッグ王座も懸けられることになった。

　拷問軍が花道襲撃やセコンドのディック東郷による介入などを駆使して暴走すれば、帝国軍は連係攻撃を多用。毘沙門は正攻法で真っ向からやり返し、三者三様のファイトでのっけから激しくせめぎ合った。

　拷問軍が得意のラフファイトで試合を掌握したものの、帝国軍が先に仕掛ける。2人がかりでEVILに猛攻。合体シットダウンパワーボムからインペリアルドロップの構えに。ここは東郷が介入し、再び混戦になるも、帝国軍は裕二郎に照準。二段蹴り&トラースキック、サンドイッチラリアットから合体式大空スバル式羊殺しで仕留めにかかった。しかし、東郷がレフェリーを場外に引きずり出してカウントを妨害。リング上は無法地帯に。

　ここで乱入したSHOがヘナーレをジャャーマン、オーカーンを金的攻撃で排除。拷問軍は4人がかりで孤立した後藤を暴行する。EVIL&東郷はマジックキラーで追い討ち。東郷はスポイラーチョーカーで後藤を拷問した。すると、毘沙門の盟友・YOHがスケートボード片手に乱入し、SHOと東郷をねじ伏せる。さらに、SHOをバックステージに連行した。

　息を吹き返した毘沙門は裕二郎に激烈一閃(牛殺し&トラースキック)を決めると、消灯の構え。東郷が場外からイス攻撃で介入すると、リング上は大混戦になるが、そこでもチームワークを駆使した毘沙門がペースを掴み、後藤がコーナーに上がって合体技を狙う。

　帝国軍が割って入り、大技が連鎖してまたまた大乱戦になるが、毘沙門は勝負所を逃さない。YOSHI-HASHIがドラゴンスープレックスでオーカーンを排除すると、裕二郎に再照準。新兵器のダイブ式合体ブルドッキングヘッドロックから消灯につなげて、大接戦を制した。

　毘沙門が勝利して、IWGPタッグ&STRONG無差別級タッグの二冠王に。コーナーに上がると、ベルトを掲げて喜びを爆発させた。だが、突然、場内に怪しげな音楽が流れると、ビジョンには「BULLET CLUB WAR DOGS」の文字が浮かび上がる。花道から現れたのはBULLET CLUBのTシャツを来たコグリンとキッドだった。

　毘沙門に襲いかかるとコグリンがジャックハマーで後藤を、キッドがツームストンパイルドライバーでYOSHI-HASHIをそれぞれKO。タッグ2冠のベルトを奪い取り、掲げてから投げ捨てると、TooSweetポーズでタイトル挑戦をアピールした。

　襲撃を受けたYOSHI-HASHIは怒り心頭。「ひょっこり新日本のリングに現れて、オイ、今までオメェら何やってた? BULLET CLUB行ったからって、何も変わりやしねぇよ、この野郎」と吐き捨てると、「テメェらにな、現実見せてやるよ」と予告した。

【YOSHI-HASHIの話】「(片ヒザをつくと)オイ、LA DOJOからBULLET CLUB行ったからって、オイ、待遇でもよくなると思ってんのか、この野郎。オイ、ひょっこり新日本のリングに現れて、オイ、今までオメェら何やってた?　BULLET CLUB行ったからって、何も変わりやしねぇよ、この野郎。オイいいか、(立ち上がりながら)テメェらにな、(2本のタッグベルトを見せつけるようにして)現実見せてやるよ、この野郎」

※後藤はノーコメント

【ヘナーレの話】「あと一歩、あと一歩、あと一歩だった!　でも、その一歩は遠い。初めての世界タイトルマッチだったが、でもまた取り逃してしまった。もし俺とO-カーンとの2対2だったら、百発百中で俺たちが獲れるはずだったのに……。HOUSU OF TORTUREよ、毎回毎回そうだが、お前たち今日もうまいこと逃げ回りやがって。おまけにベルトまで逃げてしまった。俺たちも言い訳はしないが、何があったかちゃんと見てたよな? 昔は兄弟のように接してくれてたよな。その恩を受けて、俺は忠誠心が昂っていった。お前たち、忠誠心というものが何かわかってないのか? 勝とうが負けようが関係ない。UNITED EMPIREはさらに強くなって立ち上がる。次こそ思い知らせてやる。覚悟しとけよ」

【オーカーンの話】「ハァ……(ため息をついて、フロアに大の字になる。しばらく無言だったがつぶやくように)オージー・オープンも……ダン(モロニー)も……(上半身を起こして)海野も成田も辻も……(ここから大きな声で)連合帝国も新世代も、良くも悪くも動いてる。時代は待ってくれねぇ。まぁだから……辻、頑張ってくれよ。このブリティッシュヘビー級チャンピオンベルトも獲れねぇようなテメェが、IWGP世界ヘビーを獲ってくれりゃ、このベルトを持ってる余の方が上だって知らしめることができるからな、ザ・リージョンの辻陽太。それにしても今宵のタッグは、やけにヤングライオン育ちが多いな。良きかな、良きかな。マスター・ワトのバカがよ、はき違えていたがよ、余の考える新世代っちゅうのは、2017年に、12年ぶりにヤングライオン杯を開催できたんだろ? あの頃が新日本も絶頂期だったな。あの時ヤングライオンだったヤツらが、今、新日本をプロレスを担おうとしてるんだろ? それが新世代だ。それが、ヤングライオン育ちが新日本を担うっていうのが、革命になるんだろ? だからよ、歳じゃねぇだろ。キャリアだろ? だからよ、30歳超えたヤツがよ、18歳のクソガキとよ、おんなじような雑用して過ごすんだろ? はき違えんな、ボケ」

※EVIL、裕二郎はノーコメント