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『ゼルダの伝説 ティアキン』空から見なくても巨大な図形は描ける!解明が進むナスカの地上絵【ゲームで世界を観る#47】

Game*Spark

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の物語の鍵を握る地上絵では、その中に隠されている「泪」に触れると過去に飛ばされたゼルダの記憶を見ることができます。モチーフそのものに明らかなオーパーツ、その時代にあってはならないものが混ざっているところから、ゼルダの行方を捜す手がかりであるのは間違いありません。

そのモデルとなっているのは南米ペルーにある「ナスカの地上絵」です。真っ平らな平原に付けられた薄い溝は地上からは何なのか見当も付きませんが、飛行機が飛ぶほどの上空からようやくその全貌が分かる、まさに「謎」に満ちた文化遺産です。

有名なコンドルやハチドリ、サルの絵はおおよそ50メートルから最大約300メートルほどの大きさで描かれており、それだけでも驚くべきものですが、具体的なモチーフがない単純な直線のものも地上絵であり、そちらはなんと約10キロメートルにも及ぶ正確さです。測量技術に於いてはかなり高度な水準を持っていた証左です。

人間が到底見ることのできない天空に向けて描かれたのは明らかなので、空からやってきた宇宙人と一部では関連付けられていますが、天の神に向けた雨乞いの儀式であるとか、季節の移り変わりを示すものだとか、様々な仮説はあるものの、確かな証拠は未だに見つかっていません。それでも古代にあるものだけで人力で作れそうだという可能性は見えてきました。

ナスカの地上絵が描かれたのはおおよそ約1000年前とも約2000年前とも言われています。アンデス文明は文字を使わず、縄の結び目を記号とする「キープ」で情報を残していて、その解読ができていないために地上絵をどのように作ったのか、作られた理由は何なのか、当時の記録を辿ることができません。現地に残されている痕跡を頼りに推測しているのが現状です。有力な説としては、小さく描いた図形を基準に作成する「拡大法」で、簡単な幾何学の知識を使えば誰でも巨大な地上絵を設計することが可能です。

今回は例として「北条の三つ鱗」を用意しました。トライフォースにそっくり?きっと偶然の一致ですね。まず、基本となる図形を手元で描ける範囲でやや大きめに用意します。細かい部分が潰れない程度がちょうど良いです。

次に、図形の線上に沿って点を打っていきます。後からなぞったときに絵の特徴を崩さないくらいが肝心です。
基本図形からやや離れた場所の適当な場所へ、拡大の基準となる点を1つ打ちます。この点から、図形を形作る点それぞれに向かって線を引きます。

基準点から図形を形作る点の間にある線を測定し、拡大したい倍率マイナス1の数だけその長さを延長していきます。例えば2倍だったら1本分延長、10倍だったら9本分線を延ばします。その先端に印を付け、図形上の点全てに同様の作業を施します。

延長上の点を打ち終わったら、延ばした線を消去し、残った点を基に図形の線を描いていきます。これで正確な拡大コピーが点と線だけで完了しました。古代の道具であれば杭とロープで、使った形跡がいくつかの地上絵で見つかっているそうです。

現代の地上絵探しは衛星写真が主な手法で、インターネット上で簡単に閲覧できるようになった今では世界中の誰でも発見するチャンスがあります。最近だとドローンや早速ディープラーニングによるAI導入が始まり、ナスカの隣にあるパルパ地域でも新発見が続いています。山形大学の去年の発表によると150点ほどを一気に見つけたとのことで、アンデス文化の解明はこれからの時代に加速していくかもしれません。

ナスカ文化から離れた現代では、GPS機能を使った地上絵を描く人々が現れました。「GPSアート」という名称で専用のナビゲーションを使ってランニングをするのが流行しています。『ティアキン』では、前作では追加コンテンツだった足跡モードがプルアパッドで使えるようになっていて、これを使ってゲームGPSアートを楽しめます。既存の地上絵をなぞるところから始め、慣れてきたらオリジナルの模様を作るのも一興です。準備は大変ですが、成功すれば目立てること間違いなし。あなたはどんな絵を巨大化させたいですか?


 
   

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