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寺崎裕香×潘めぐみ×内田真礼が語る「スキップとローファー」 アニメだからこそ表現できる“間”の魅力

WEBザテレビジョン

地方の小さな中学校から、東京の高偏差値高校に首席入学した岩倉美津未(CV:黒沢ともよ)の青春が描かれるTVアニメ「スキップとローファー」(毎週火曜夜11:00-11:30、TOKYO MXほか/DMM TVにて単独先行配信中)。距離感が独特でちょっとズレたみつみの天然っぷりに、クラスメイトたちがやわらかに感化されていく様子が「癒される」と視聴者から反響を呼んでいる。今回は江頭ミカ役の寺崎裕香、久留米誠役の潘めぐみ、村重結月役の内田真礼に、女子会のような雰囲気で作品の魅力を語ってもらった。

■アニメだからこそ表現できる“間”が魅力

――まずはみなさんが演じている役についてお聞かせください。

潘めぐみ 私が演じている誠は決して暗い子ではなく、みんなと仲良くしたい気持ちがありつつも、「どうせあなたはこういう人でしょ」という先入観を相手にも自分にも課してしまっている子なのかなと。だけど、みつみたちと出会ってその殻が少しずつ剥がれていく様子が本作では描かれています。

寺崎裕香 ミカちゃんはいじめられていた過去のトラウマから自分のポジションをすごく気にしていて、今の立ち位置を守るために裏で必死に努力してきた女の子です。誰もが「思春期の頃、自分もそういうことあったな」って共感できるキャラクターなんじゃないかな。

内田真礼 結月はこれまで見た目で判断されることが多かった子だと思うんです。それもあって、最初はどこか他人と一線を引いているような雰囲気も見せるんですけど、高校で本当の友達と言える存在に出会い、学生生活を送る中で本来の彼女が見えてくる。私も演じていて「こんな子だったんだ」って瞬間に出会えることが嬉しかったので、アニメを観ている方にもそこを楽しんでいただけたらなと思います。

――みなさんが説明してくださったように、回を追うごとに1人1人の内面が出てきて、すごく共感性の高い作品になっていると思うのですが、皆さんの思う本作の魅力は?

潘 魅力しかないよね〜。

内田 ほんと、ほんと。どれから挙げるべきか難しい(笑)。

寺崎 私は常々“間”が素敵だなと思っていて、そこに本作の魅力が詰まっているなと。ページに換算すればたった1、2ページで終わるシーンだけど、そこには描かれていない間をすごく大事にしている作品です。例えば、みつみが地元に帰省するエピソードが出てくるんですが、私はそこで使われている間から、地元の匂いや空港に降り立った時の空気感を思い出して涙が出たんですよね。

内田 それでいうと、みつみが高嶺先輩(CV:津田美波)とバスから夕日を眺めているシーンでも、しっかり間が取られてたよね。

寺崎 そうそう。漫画だとモノクロの夕日に、色がつくことで美しさが際立つのもあるけど、台詞がない時間を設けることで、みんなが見たことのある景色により近づいている気がします。

潘 余韻がちゃんとあるもんね。観ている人もそこで思いを馳せることができるし、作品世界のあたたかい空気感もしっかり出ていて、間によってこっちの(現実)世界とあっちの(作品)世界が心地よく重なり合うみたいな。

■みつみたちの青春は夢物語なんかじゃない

――作品の中で印象に残っているエピソードはありますか?

内田 みつみが地元に帰っているシーンは全部好きだなぁ。

寺崎 地元の人たちがあったかいよね。

内田 ほんとにあったかい!親友のふみちゃん(CV:諸星すみれ)も全幅の信頼をみつみに置いていて、だからこそみつみが東京で一人踏ん張れるみたいな関係がすごくいいなと思う。

潘 みつみがクラスのみんなとカラオケに行ってる時に、ふみちゃんから電話がかかってくるシーンなんかも最高。なんでちょっと寂しくなってるのが分かったの?エスパーなの?ってところからの、受験期のエピソードですよ。受験でボロボロになってるみつみに餃子とチャーハン食べさせるふみちゃんにジーンときちゃった。

寺崎 ふみちゃんって一体、人生何周目なんだろう?って毎回思う。だって、あの年で「あなたが頑張ったことを知ってる自分にも意味がある」って言えるんだよ?絶対、いいお母さんになる!(笑)

潘 自分のために頑張ってることでも、ああやって誰かに認めてもらえるのって嬉しいよね。それを分かってて、ちゃんと認めてあげられるふみちゃんの懐の深さ。でも色恋の話になると、きゃ〜そうなの?って盛り上がるウブで可愛いところもあるんだよね。

寺崎 2人のやり取りがほんとに素敵で、それを演じているのが子役出身の2人(黒沢ともよと諸星すみれ)っていうのがまたぴったりだなと思ったり。

潘 配役がベストすぎる。みつみ役のともちゃん(黒沢)や志摩役の江越(彬紀)くんをはじめ、それぞれが役に見えてくるんだよね。オーディションで人間性まで審査対象に入ってたんじゃないかってくらい(笑)。その人らしさが役に乗っかってる感じがすごくする。

――みなさんが演じるミカ、誠、結月の好きなところや共感する部分についても教えてください。

内田 ミカちゃんに関しては心の中で色んなことを考えているのに、それを表には出さないところが好き!

潘 モノローグもそうだけど、チッて舌打ちしてる顔だけで、その気持ちが視聴者にはわかるじゃないですか(笑)。そういうところがすごく人間らしいし、身近に感じる人も多いんじゃないかなぁ。

寺崎 つい嫌なやつの名前を覚えちゃうっていうくだりも、わかるなぁ〜。私もそっち側だよって思いながら演じてました。

潘 そんなミカに「忌憚ない意見をくれそうだから」ってみつみがバレーボールの指導をお願いするところも良かった。「別に人格は褒めてないよ」「あんたも結構、言うじゃん!」ってやりとりに二人が仲良くなれる可能性を感じました。

寺崎 私は誠と結月の関係がすごく好きです。なんか2人の間には特別な空気感があるんだよね。クラスマッチで結月が誠の髪を可愛く結んであげるシーンとか、女の子扱いされるのが苦手な誠を女の子扱いする結月がすごく好き。誠も「私、そういうの興味ないから」って言いながらも絶対興味あるじゃないですか。その素直じゃない感じも可愛いよね。

潘 クラスマッチで運動というものに対してふてくされてる誠に、結月が「こういう人にこそ体育って必要だよね」って面と向かって言うところも好き(笑)。誠がそのふてぶてしさ込みで相手に素を見せられるようになったのも一つの成長じゃないですか。ぱっと見は相容れなさそうな人同士が仲良くなれる可能性を、夢物語じゃなくて、現実でもありえそうな形で描かれているのが素敵だなって。

内田 一見、みつみがいるからこそ成り立ってる関係に思えるかもしれないけど、そうとも限らなくて。みつみも悩みながらみんなと関係を築いてるって思えるところがいいなと思います。

■オンエア中はグループLINEが動きまくり!

――1人1人の関係性も大事な作品だと思いますが、みなさん一緒にアフレコされているんでしょうか。

内田 そうですね。本当にここは学校かな?って思うくらい、毎回みんなで楽しく収録してます。

潘 みんなでわいわい話してると、音響監督の山田陽さんが先生みたいに「はいはい、始まるよ」みたいな(笑)。

寺崎 徐々に仲良くなっていった感じも作品に沿ってるよね。私は初共演の江越くん以外はみんなと面識はあったけど、このメンバーが集まるのは初じゃないですか。

内田 共演者同士でLINEのグループができたの嬉しかったな。

潘 スキローにまつわるちょっとした出来事なんかをお互い送り合って、会話が盛り上がったり、とにかく気兼ねない感じだよね。

寺崎 特にオンエア中は会話が動く動く(笑)。1話の放送はグループ通話を繋いで、みんなでリアルタイム視聴しました。みんなでわいわい話しながら観るの、楽しかったな。

――みつみを演じる黒沢さんと、志摩を演じる江越さんの印象は?

寺崎 ともよは気心の知れた中にいるから、すごく自由にやってるよね。そこが彼女の魅力だなと思います。

潘 その自由さも、ただのびのびとやってるんじゃなくて、思いやりがある。彼女自身は実は繊細な部分も持ち合わせているんじゃないかと。自由に見えて考えるところはちゃんと考えてるし、周りを気にしたりもしてる。そういうところがお芝居にも乗っかってるような気がします。

寺崎 新しく入ってきた子には、真っ先に声をかけて輪に入りやすい空気を作ってくれるんですよね。立派な主人公だなって思います。一番若いのにしっかりしてる。

潘 そう考えると江越さんもまんま志摩くんだな。むしろオンリーワンというか、江越くん以外にはもはや考えられない。志摩くんってやっぱり見た目もかっこいいし、性格も優しいから、モテるしクラスの人気者なんですよね。その志摩くんを自然な形でそこにいさせる江越くんってやっぱりすごいなと思います。かっこつけるでもなく、キザになりすぎることもなく、台詞もスッと入ってくるじゃないですか。

内田 江越くん自身も、女子の中にいて何ら違和感がないんですよね(笑)。みんなで一緒にご飯を食べてても自然と馴染んでる。

寺崎 私たちがバーって喋ってるところに、スッと隣から一言コメントを挟んでくる感じも志摩くんぽいなと思う。

潘 しかも、その一言が秀逸なんだよね(笑)。

■紙パックのミルクティーをみんなで飲んだ青春時代

――最後にみなさんの青春時代についてお聞かせください。学生時代の思い出深いエピソードはありますか?

寺崎 すごくくだらないことでゲラゲラ笑える学生生活でしたね。7人組の仲良しグループで、みんな未だに仲が良くて。“オクラホマ・ミキサー”っていう変なグループ名をつけてるんですけど(笑)、それぞれ個性がバラバラなところが、みつみたちの関係にも似てるなって思います。

潘 私は文化祭かなあ。文化祭って「この子はみんなを引っ張っていくリーダー気質なんだな」とか、「この子は指示されて活きてくる子なんだな」とかって、これまで見えなかったものが見えてくるイベントだと思うんです。みんな一つの目的に向かってるんだけど、その中で見えるみんなの表情や関係性がすごく好きでした。文化祭が終わった後の、片付けなきゃいけないんだけど、どこか名残惜しくてうだうだやってる感じも含め、なんかいいなぁって。

内田 私は部活にも入ってなかったし、二人みたいにみんなで何かをしたって記憶が正直ないんだけど、何かが流行るとやたらみんなで同じ行動を取ってた記憶がある。リプトンのミルクティーを500mlの紙パックで買って、ストローで飲む……みたいな(笑)。今思えばなんでだろうって思うようなことをやってるうちに、あっという間に高校生活が終わっていた気がします。

潘 そういえば、みんなでファミチキ食べてたりしてたなぁ。

寺崎 わかる!唐揚げ食べたら胸が大きくなるって誰かが言ってて、みんなコンビニの唐揚げ棒食べてた(笑)。今考えたらそれって、ただ太っただけじゃない?って思うんだけど、そういうのも含めて思い出だよね。

なおDMM TVでは、毎週火曜夜11時より最新話を単独先行配信中だ。

■取材・文/苫とり子
撮影/入江達也
 
   

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