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【漫画】女の子にだけ見える友達は“嫌なもの”を食べる度に大きくなる…ゾッとする結末に「妄想がはかどりすぎる!」の声

WEBザテレビジョン

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。コミックDAYSで『メイドさんは食べるだけ』を連載中の前屋進さんが、4月27日に「いるいない」という作品を投稿した。7000件以上のいいねを獲得した同作は、「丁寧で描写がキレイ」「うつくしい…」と話題に。幻想的で可愛らしい絵柄と、解釈の分かれるどこか空恐ろしいエンディングに注目だ。

■柔らかい雰囲気で描かれるお話の結末に鳥肌…

「いるいない」の物語は、終始「女の子」のモノローグで進む。きれいな洋服を着た女の子は「私には小さな友達がいる」と独白しつつ、重なった本の上でたたずむモフモフの“友達”を横目で見ていた。

友だちは黒くてふさふさした毛から小さくてつぶらな瞳だけを覗かせて、しっぽだけはタヌキのように白黒のシマシマ模様になっている。一見なんの動物なのかわからないが、どうやらこの友達は女の子にしか見えていないようだ。

パパやママには「そんなものはいない」と言われる友達だが、女の子が困っているときは助けてくれる優しさを持っている。苦手な食べ物が食べられずに困っていると、代わりに食べてくれるのだ。そして代わりに食べてくれるのは、食べ物だけではない。「嫌いな勉強」「いじわるな友達」「おさがりの靴」…。女の子の嫌いなものを食べていった友達は、いつの間にかかなり大きくなっていった。

そしてある日、これだけ大きくなったならと思った女の子は改めてパパとママに聞いてみることに。しかしやはり「そんなものはいない」と答えると、パパは厳しい表情で女の子に手を上げようとする。すると次の瞬間、友達が大きくなり…。

最後の一コマまですべてが幻想的なタッチにもかかわらず、うっすらと寒気を呼ぶ不思議な結末を迎える同作。読者からは「この子にとっては良い友達だけど、他人にとっては悪魔だったり?」「友達の正体も、大きくなってる理由も、最後の一言まで含めて全部妄想がたぎって仕方ない」といった声が続出した。

■毛の一本一本まですべて手書きで描かれた実験作

――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。

漫画家のひの宙子さんから、『ぼくらの神さま』がテーマのアンソロジー同人誌にお誘いいただいたことがきっかけです。
神さまを「信じているもの」という大きな解釈にして、「どんなものであっても自分の信じているものが他の人に否定されたら悲しいよね」と思い、このような作品になりました。

――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

分かりづらい部分になってしまうのですが、すべての線をすごくゆっくり描きました。
線の雰囲気で読むスピードをある程度調整できるのではないかと思い、4ページという短い中で少しでも滞在時間を延ばせるよう、この描き方に挑戦しました。「友達」の毛1本1本もすべて手描きです。
また、内容にリンクするような形でデザインしたコマ外の模様も見ていただきたいです。

――どんどん大きくなる「友達」ですが、その栄養源はなんだったのでしょうか。

あまり明確な答えを用意していないのですが、
人の許可を得ないと食べ物が食べられない生き物なのか、食べたことによって生まれる女の子の感情が栄養なのか、そもそも「友達」によってもたらされた結果が本当に「友達」によって起きたものなのか…どのような解釈をするかで少しずつお話の内容が変わりそうです。どんなお話になったのか読まれた方に聞いてみたいですね。

――せりふではなくモノローグだけの語りを選択した理由を教えてください。

読者の方にあまり感情移入してほしくなかった、というのが大きな理由です。
主人公は家も学校もうまくいっていない女の子で、最後もハッピーエンドと言えるのか分からない暗いお話です。なので、あまり負の気持ちを読後に持ち帰らないよう、「自分」と「お話」を切り離して読める、たんたんと進む童話のような世界観を目指しました。

――コマ外の美しい模様・表現について、どういった意図がありますか。

「主人公」「場所」「時代」などの説明はなるべく早い方が読者はスムーズにお話に入れるのではないかと考えており、1ページ目だけで「童話っぽいお話なんだな」と真っ先に感じてほしかったのでこの表現を選びました。
また、その中で物語の補佐になる演出をコマ外でできたら面白いんじゃないかと思い、取り入れました。ふだんとは違った表現方法ができて気に入っています。

――今後の展望や目標をお教えください。

日常の中で見て感動したことや考えたことを、できるだけ多く物語として作品におとしこめたらいいなと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

いつも応援してくださっている方も、今回はじめて知ってくださった方も、読んでいただきありがとうございます。少し体調が不安定な部分もありお待たせしてしまうこともありますが、応援していただけたら嬉しいです。これからもよろしくお願いします。

 
   

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