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防御率5点台も…ロッテ・澤村拓一に「首位快走の原動力」と高い評価が

週刊ベースボールONLINE

古巣・巨人戦に登板



リリーフとしてチームで存在感を発揮している澤村

 交流戦が始まり、パリーグの首位を走るロッテは1カード目の巨人3連戦で1勝2敗と負け越し。6月2日の阪神戦(甲子園)は雨天中止となった。
 
 ロッテの生命線は救援陣だ。競った試合で守護神・益田直也にどうつなぐか。8回を託されているセットアッパー・澤村拓一はチームの命運を握るキーマンと言えるだろう。ZOZOマリンで行われた古巣・巨人との交流戦では2試合に登板した。

 5月30日の1戦目は1点リードの8回にマウンドへ。20年9月に巨人からロッテにトレード移籍し、その後メジャーで2年間プレー。古巣相手の初登板は気合十分だった。先頭の門脇誠を154キロの直球で遊ゴロに打ち取ると、代打・丸佳浩を落差の鋭い147キロのスプリットで空振り三振。同学年対決となった坂本勇人には四球を与えたが、秋広優人を147キロのスプリットで空振り三振に打ち取り、雄叫びをあげた。

 翌31日の2戦目。3点ビハインドを追いついて同点の8回にマウンドへ。だが、岡本和真に152キロの直球でこの試合2本目となる2ランを浴びると、中田翔にも真ん中に入った147キロのスプリットで8号ソロを打たれ計3失点。前日の快投と対照的な結果となり、2敗目を喫した。報道陣を驚かせたのは一夜明けた練習前だった。トレードマークだった長髪をバッサリ切り、サイドと後ろを短く刈り上げた短髪でグラウンドに登場。笑顔でナインと談笑していた。気分をリフレッシュしたかったのかもしれないが、常に未来を見据える澤村らしい行動だった。

 今年から吉井理人監督が就任したロッテ。井口資仁前監督の下で20、21年は2年連続2位と奮闘したが、昨季は5位に低迷した。536失点はリーグワースト。1点差ゲームが18勝30敗と救援陣が崩れる試合が目立った。チームのウィークポイントを埋める補強で、白羽の矢を立てたのが澤村だった。昨年まで日米通算456試合登板と経験豊富で、「勝利の方程式」を担うセットアッパーとして計算できる。野球に向き合うストイックな姿勢、勝利にこだわるプロ意識の高さも若手の良きお手本だ。

首位快走の原動力


 今季は19試合登板で3勝2敗2セーブ10ホールド、防御率5.89。この数字だけを見ると不安定に感じるかもしれないが、失点した試合は複数失点を喫した4試合。走者を出しながらも要所は締める登板が多い。

 スポーツ紙記者は、「制球がコースにビタビタに決まる良い投手ではない。球種が直球とスプリットの2種類なので、直球が走らない時は試行錯誤しますが、それでも悪いなりに抑えている。澤村加入のプラスアルファは個人成績だけでは表せません。ファンの注目度が高く、登板すると球場のボルテージが一気に上がる。華があるんですよね。ロッテはああいうキャラクターの選手がいないので、頼もしい存在です。首位快走の原動力だと思います」と評価する。

胸の内にある熱い思い


 ナインとは強い絆で結ばれている。

 4月上旬に自身のインスタグラムで、益田、中村奨吾、藤原恭大ら10人以上の選手と笑顔で食事会の写真を投稿。「同じ場所にいて同じ方向を向いてるからと言っても同じものが見えてる訳ではないしどんな時代でもやる奴はやるしやらない奴はやらない。今ユニフォームを着て戦えることも当たり前じゃないし幼い時に始めた野球をプロとしてやれてるんだからやろうぜってこと。俺達の目的は勝つ事だってところにピントをしっかり合わせて戦っていきたい。見たい景色があるなら俺たちで見に行こうぜ!!」と熱い思いを綴った。

 シーズンは長い。頂点を目指し、澤村は右腕を振り続ける。

写真=BBM
 
   

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