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6月の湿気で梅雨型熱中症に!重症化すると脳の機能に後遺症が

女性自身

 

「体が暑さになれていないことも、6月に熱中症が増える要因のひとつ。汗をかいて体内の熱を下げる機能がうまく働いておらず、さらに湿度が高いと汗をかいても蒸発しにくくなります。そのため体内の熱の放散が少なくなり、体の中に熱がこもりやすくなるのです。また炎天下ではないから水分補給をする時季ではないと思っている人が多いことも影響しています」(谷口先生・以下同)

 

気温が上がりきらない6月でも、湿気のせいで“梅雨型熱中症”になってしまうことがある。暑くないからとつい水分補給を怠り、救急搬送されるケースが少なくない。

 

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「気がかりなのが、3年にわたるコロナ禍で座ってする作業が多い、外に出る機会が少ないなどにより筋肉量が落ちていること。筋肉は体内の水分の4割を蓄えており、筋肉量の低下により、脱水症状になりやすくなります。またマスク習慣を続けている人も多く、のどの渇きを感じにくい、マスクをずらして飲み物を飲むのが面倒だ、などの理由から水分補給がおろそかになっています」

 

’22年には全国で1387人(6~9月)が熱中症で命を奪われた。それだけではなく、実は熱中症は後遺症も恐ろしいのだ。

 

「重度の熱中症でも、適切な処置をすることで命を落とすことは防げますが、後遺症が残ってしまうことが少なくありません。とくに脳の血流が不足して、酸素や栄養が届かなくなることで、記憶障害や、判断力が鈍ったり意欲が低下したりする高次脳機能障害、さらには歩行障害などが起こることがあります。熱中症により、ときには人の尊厳に関わるような後遺症になってしまうのです」

 

熱中症の後遺症には、睡眠障害、長期にわたる倦怠感やめまい、頭痛のほかにもパーキンソン病などが報告されている。さらには、認知症のリスクを高める可能性もあるという。

 

 

■サウナ、半身浴、軽い運動で汗をかこう

 

重度の熱中症になる前に、体のSOSにいち早く気づくことが重要だ。

 

「熱中症になりかけているときには、脳、消化器、筋肉の3つの臓器からサインが出ます。頭がボーッとする、頭痛がする、眠くなるなどの脳の症状。下痢や便秘、腹痛などの消化器の症状。痛みやしびれなどの筋肉の症状が重なっている場合は、熱中症の初期段階だと思っていいでしょう」

 

つぎのチェックリストは熱中症の初期にあらわれる主な症状だ。それぞれの症状が、臓器をまたがってあらわれた場合は、熱中症が隠れている可能性があるようだ。

 

【“梅雨型熱中症”チェックリスト】

□ めまい、立ちくらみがする
□ 集中力が低下した
□ 頭がボーッとしたり頭痛がする
□ 日中にすごく眠くなる
□ 寝つきが悪かったり、夜中に起きてしまう
□ 食欲がない
□ 胃がもたれる
□ 腹部の不快感がある
□ 便秘や下痢を繰り返す
□ 腹痛があったり嘔吐したりする
□ 体がだるい
□ 足の筋肉がつる
□ おなかの筋肉がけいれんする
□ 筋肉痛やしびれがある

 

3つ以上チェックがあれば、“梅雨型熱中症”の可能性が!

 

では、これからの季節で懸念される“梅雨型熱中症”の予防には、どんな対策があるのだろうか?

 

「現代人は、ふだんの生活から水分をとる習慣が足りていません。時間を決めて、薬を服用するように水分補給をしていくことがポイントです。朝起きたとき、食事の前後、トイレや入浴の前後など、なにか行動をする前と後にコップ半分でもいいので水かお茶をこまめに飲む習慣をつけるようにしましょう」

 

しかし、小まめに水分を補給しても、それを吸収する小腸の状態が悪いと素通りしてしまう。

 

「そうならないためには、水分を食事からとる工夫も大事です。水分が多く含まれている野菜やキウイやスイカなどの果物を積極的にとることで、補給した水分やミネラルを体内に長くとどまらせます。また水分と塩分、カリウムを同時に補給することができる味噌汁は、熱中症予防にオススメです」

 

6月からは電気代が値上げすることから、エアコンの使用を控える人も増えそうだが、熱中症のことを考えたら無理な節電は禁物。

 

「気温だけでなく湿度にも注視し、多湿な日には、エアコンの除湿や冷房を利用して室内の環境を適切に調整することが重要。また、汗をかく体質にかえることも梅雨入り前にやっておきたい。サウナや半身浴、ウオーキングなどの軽い運動で、汗かき体質にしておくことも大切です」

 

自分は大丈夫という気の緩みが“梅雨型熱中症”の落とし穴。しっかり対策し、夏を乗り切ろう!

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