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『らんまん』神木隆之介&浜辺美波の恋の雲行きは? 今野浩喜が朝ドラ定番キャラを快演

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『らんまん』写真提供=NHK

 ドレスに身を包んだ寿恵子(浜辺美波)を見て、目を丸くする万太郎(神木隆之介)。そこには寿恵子を意中の相手とするライバルの高藤(伊礼彼方)もいた。

 参考:【写真】神木隆之介にヨイショされる今野浩喜

 『らんまん』(NHK総合)第44話で、田邊(要潤)に連れられて西洋音楽の演奏会へやってきた万太郎。そこで思いがけず寿恵子と鉢合わせする。言外に視線を交わす万太郎は気が気ではない。演奏の合間に、万太郎はようやく寿恵子と会話することができた。

「ようけ聞きたいことがあるがじゃけんど、とにかくきれいじゃ」

 率直に褒める万太郎に驚きながら「馬子にも衣装」とはぐらかす寿恵子。2人のやり取りが微笑ましい。万太郎によると演奏された曲は「愛する者なくして、誰がたった一人生きられようか」と歌う愛の歌。見つめ合う万太郎と寿恵子に割って入ったのは高藤だった。足を傷めたふりをした寿恵子を、高藤は両手で抱きかかえる。それを見た万太郎は息を飲んだ。

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 思いを寄せる人にはすでに別の相手がいて、相手との仲は相当深まっている。万太郎の誤解であるが、「いとしさとは苦しいもんですね」と田邊に吐露するくらい、内心の衝撃は大きかった。その動揺は思わぬ副産物を生んだ。

 気持ちが乱れて落ち着かない時、手近にある何かをつかんでバランスを保つことはないだろうか。万太郎の安心要素は植物だった。万太郎は田邊に植物学雑誌の創刊を持ちかける。折も折、田邊は植物学の学会を発足させたばかりで、学会誌として発行するよう命じた。万太郎の提案はうまい具合にはまったが、気分を害した人間もいて、講師の大窪(今野浩喜)は、事務局長である自分の頭越しに企画が通ったことに憤慨する。

 万太郎たちが編集から印刷まで全てを行い、自分はそれを監督するだけと知った大窪。本来自分がやらなくてはいけない仕事を万太郎が請け負ってくれる。ついでに巻頭言まで任されるとあれば、認めない理由がない。中間管理職の大窪が眉間にしわを寄せるのは、沽券にかかわると思ったからだ。悪い話じゃないと悟ったとたん、協力的になる姿はとても人間くさい。朝ドラ定番の「出会った当初は主人公と反目するが、後に良き理解者となるサブキャラクター」を今野浩喜が小気味良く演じた。

 キーパーソンをくすぐってヨイショする万太郎の人たらしぶりが印象的だった第44話。「万事快調、望みどおり」なのに表情は晴れない。空を見上げてもの思いにふける万太郎の胸に去来するのは寿恵子と高藤の残像だ。万太郎も植物学を離れると一人の恋する男子にすぎない。恋の雲行きが気になるところだ。

(文=石河コウヘイ)

 
   

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