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首位快走のロッテ 佐々木朗希に「故障なければ投手タイトル総ナメ」期待が

週刊ベースボールONLINE

さらなる進化を果たした投球



今季も圧倒的なピッチングを見せている佐々木朗

 セ・リーグとパ・リーグが激突する交流戦。普段は見られない注目の対決が楽しみな中、この投手がどんな投球を披露するのか心待ちにしている野球ファンは多いだろう。ロッテ・佐々木朗希だ。

 昨年は4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で20歳5カ月と史上最年少での完全試合を達成。世界記録となる13者連続奪三振、プロ野球タイ記録の19奪三振と衝撃的な快投を見せた。次回登板となった17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)も8回までに14奪三振で無安打無失点の好投。走者を1人も出さず、史上初の2試合連続完全試合の期待がかかったが、疲労を考慮して降板した。まだまだ発展途上の投手でケガのリスクもある。129回1/3と規定投球回数に到達しなかったが、9勝4敗、防御率2.02をマークした。

 今季はさらなる進化を遂げている。侍ジャパンでチームメートとなったダルビッシュ有(パドレス)からスライダーの投げ方で助言を受けたことで、精度が格段に上がった。今季は6試合登板で4勝0敗、防御率1.18。4月14日のオリックス戦(ZOZOマリン)では、球界No.1右腕・山本由伸との投げ合いで、7回1安打11奪三振無失点と相手打線を制圧する投球で制した。右手中指のマメの影響で約3週間ぶりの登板となった5月28日のソフトバンク戦(PayPayドーム)は6回3安打9奪三振2失点の好投で、今季4勝目をマーク。直球は最速164キロを計測し、6回二死一塁では打撃好調の柳田悠岐を落差の鋭い144キロのフォークで空振り三振に仕留めた。時折投げるスライダーも効果的で、相手打者は的を絞りづらかっただろう。

第3の球種として縦変化


 スポーツ紙記者は、こう指摘する。

「昨年まではスライダーが浮いたり、引っかけたり操れていない感じだったが、今年は鋭く横滑りする軌道で対応が難しい。直球とフォークの縦のコンビネーションで配球を組み立てていたが、第3の球種として横変化のスライダーが加わったことで投球の幅が広がっている。投手として次元が違う領域に向かっている感じがします。怖いのは故障だけ。1年間先発ローテーションで回れば、投手タイトルを総ナメにする可能性が十分にあると思います」

打者の体感は170キロ超!?


 現役時代に通算203勝をマークした野球評論家の堀内恒夫氏は、週刊ベースボールのコラムで佐々木朗の直球の質について絶賛している。

「日本球界史上最速ピッチャーはなんと言っても、ロッテの佐々木朗希だろうね。いわゆるピッチャーの球速というものは、打席へ入って初めて実感できるんだけどさ。でも、最速165キロを出すくらいの佐々木朗は、打席へ入らなくても外から見るだけで、その驚異的な球速が分かるからね」

「要するにスピードガンの数値よりも、実際に打者が打席で体感した速さこそが、もっとも信頼できるボールの球速なんだよ。そうは言っても、佐々木朗はスピードガンの示すとおりに誰が見ても『これは速い!』というボールを投げている。だから、俺は佐々木朗が日本球界史上最速のピッチャーだと認めるよ。しかも160キロ台の真っすぐと、140キロ台のフォークボールと130キロ台のスライダーを緩急織り交ぜて投げてくるからね。真っすぐの体感速度は、打者にとっては優に170キロを超えるのではないかな」

 昨年の交流戦では3試合登板して0勝1敗、防御率2.37。阪神、DeNA相手に好投したが、6月3日の巨人戦(東京ドーム)で5回8安打5失点と痛打を浴び、黒星を喫した。今年は交流戦2カード目の阪神戦(甲子園)で登板する可能性が高い。甲子園は大船渡高の時にたどりつけなかったが、プロ2年目の21年5月27日の阪神戦でプロ初勝利をマークした特別な球場だ。首位を快走する阪神に、「令和の怪物」がどのような投球を見せてくれるか。

写真=BBM
 
   

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