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【全日本】デビュー9ヵ月で三冠初挑戦・安齊「『まだ早い』の意見を全部ひっくり返す」 永田「どん底に落としてしまうかも」

プロレス/格闘技DX

 6・17大田区大会で三冠ヘビー級選手権試合を行う王者・永田裕志、挑戦者・安齊勇馬が31日、東京・湯島の全日本事務所で会見。デビュー9ヵ月で三冠初挑戦となる安齊が「『安齊にはまだ早い』という意見もきっとあると思いますが、それも全部試合でひっくり返してみせたい」と誓えば、3度目の防衛戦となる永田は「将来のスターをどん底に落としてしまうかもしれない」と高い壁となる構えを見せた。

 5・29後楽園大会で永田がT-Hawkとの外敵対決を制し、三冠王座2度目の防衛に成功。試合後、安齊が挑戦の名乗りを上げ、6・17大田区大会での三冠戦が決まった。

 安齊は昨年9月のデビューからわずか9ヵ月にして至宝ベルト初挑戦を果たす。異例のスピード挑戦となるが、「全日本プロレスのシンボルであるベルトを全日本プロレス所属じゃない選手が争ってるっていう試合に凄くこみ上げてくるものがあった」という思いそのままに挑戦表明という行動を起こし、ビッグチャンスをつかんだ。

 永田とはデビュー戦で対決。昨年暮れの最強タッグでは永田のパートナーに抜擢されて初出場を果たした。「所属ではない選手の中で一番近い選手というか、背中で学んできた選手でもある」と言うように指南役のような存在だったが、三冠挑戦が決まった今は違う。「全日本の選手が負けてこられて防衛されてっていうのを見てて、やっぱり悔しいというか、今まで師匠じゃないですけど、そういう学ぶべき存在だったんですけど、今は敵」と完全に切り替わった。

 もし永田に勝利することができれば、24歳1ヵ月の安齊は第55代王者・宮原健斗の26歳11ヵ月を抜く史上最年少戴冠を果たすことになる。さらにデビュー9ヵ月の最短戴冠記録も樹立。歴史を大きく塗り替えることになるが、当の安齊は「自分の中では全く考えてなくて、とにかくベルトを取り返す、勝ちたいという気持ちだけ」とキッパリ。「『安齊にはまだ早い』という意見もきっとあると思いますが、それも全部試合でひっくり返してみせたい」と豪語してみせた。

 3度目の防衛戦となる永田は史上最年長王者として安齊の史上最年少戴冠を阻むシチュエーションとなる。若さが最大の武器となる挑戦者を迎えることになるが、T-HawkとのV2戦で大きな収穫があった。強烈な逆水平を何発も食らい、胸板を真っ赤に染められたが、その中で「腹の底からグッと湧き上がるエネルギーというかパワーというか、むき出しの感情がそこから湧き上がってきてですね。だから自分の眠ってた部分というか、ここ最近眠ってた部分というものがどんどん湧き上がってくる」という感覚になった。そこでまだまだ第一線で戦える手応えを得た。

 となれば安齊相手にも同じような状況が起こり得る。「安齊が僕の底力を引き出すことで、安齊を叩きのめすことで、今までにない安齊を引き出してみたい」と相乗効果も見据える永田は「もしかしたらリング上で僕がメタクソ殴りまくり、蹴りまくり、ズタボロにして、顔もいいですし、将来のスター、本当に全日本を引っ張るスターと言われる人間をどん底に落としてしまうかもしれない」と高い壁として立ちはだかるつもりだ。

 永田にはどうしても負けられない理由がある。安齊との三冠戦の翌日の6月18日、千葉・佐倉市で『Blue Justice XII〜青義回帰〜』と題したプロデュース興行を控える。当然、準地元に三冠王者として凱旋するつもりだ。奇しくも当日は安齊を含む全日本4選手の参戦が決定。「100歩譲って安齊が僕に勝ったとしても三冠王者を招へいできる部分では、プロモーターとしては安齊を選んでよかった」としながらも、「そこに向けてT-Hawkとやってベルトを防衛したのに、前日にベルトを離されたらシャレにならないですよ。自らの手でこの三冠ベルトを防衛して、翌日の佐倉大会に行きたい」と誓ってみせた。


【会見の模様】
▼安齊「まずは僕の挑戦を受けて下さり、永田さん、ありがとうございます。僕は今デビューして約8ヵ月。キャリアも実績もほとんどない僕が挑戦するにあたり、『安齊にはまだ早い』という意見もきっとあると思いますが、それも全部試合でひっくり返してみせたいと思います。29日の三冠戦をリングサイドで見ていて、何かこう言葉では説明できないんですけど、凄く悔しい気持ちになって、全日本プロレスのシンボルであるベルトを全日本プロレス所属じゃない選手が争ってるっていう試合に凄くこみ上げてくるものがあり、必ず僕が全日本プロレスにベルトを取り返したいと思います」

▼永田「まずは先日、29日の後楽園大会。三冠ヘビー級選手権試合でT-Hawk選手を破り、2度目の防衛に成功いたしました。T-Hawk選手と戦ってみて、あの防衛戦の相手がT-Hawk選手で凄くよかったと思いました、試合やってて。勢いがあるというか、逆水平が物凄く僕の胸板に響いてですね。なんて言うんだろうな。腹の底からグッと湧き上がる怒りじゃないんだけど、エネルギーというかパワーというか、むき出しの感情がそこから湧き上がってきてですね。だから自分の眠ってた部分というか、ここ最近眠ってた部分というものがどんどん湧き上がってくるような、そんな試合でした。やっぱり若くて勢いのある選手と戦いますと、そういう自分の隠れてたというか眠っていた隠れていたものが沸き上がってくる。ちょっと味をしめちゃいまして、それで無事に防衛したあとはかなり体のダメージがあって、ちょっとフラフラといったらあれですけど、ボーっとしてる中、なぜかというか、何か横からというか後ろからというか鋭い眼光を感じました。見たら安齊が一人だけしっかり僕の方を凄い目つきで見てまして。おっと思ってリングに上げたら挑戦したいと。これは断る理由も何もなかったですね。29日の後楽園、自分の試合以外の試合を結構モニターで見てたんですよ。かなり全日本プロレス内部が混とんとしてる中で、そういう危機感というのをもしかしたら安齊は持ったのかもしれません。今こそ自分が立ち上がらなければというものを思ったからか、僕の前に立ちはだかってきたわけで、これは断る理由はないというか、受けるしかないなという思いで即答いたしました。若いT-Hawk選手から感じたような、若さからくるもので自分の眠ってるものがどんどん起きてくるならば、安齊が僕にぶつかってくることで、そういうものもさらにまた湧き上がってくるかもしれませんので。それに期待して6月17日、三冠王座を防衛して、翌日の永田裕志プロデュース『Blue Justice XII〜青義回帰〜』に三冠ベルトを持っていけたらなと思っております」

――安齊選手のデビュー戦の相手を務め、昨年暮れの最強タッグで組んでいるが、どのへんに変化を感じる?

▼永田「体がちょっと大きくなってきましたよね。プロらしい体に少しずつですけど。まだ細いなと思うんですけど、昨年のデビュー戦の時から見たら体の厚みも出てきたし、動きも自然と体が動くというかね。試合中に。新しい武器、例えばジャンピングニーとかジャーマンとかそういうのを持ち始めている中で成長は凄くしてますしね。現にチャンピオン・カーニバルで優勝した芦野を倒してるんじゃない? 芦野祥太郎にも勝ち星を獲ってるという部分で成長してるのは間違いないですしね。ですから本人自身かなりまだ早いとか、そういう周りの声に対してちょっと敏感になってるようですが、そんなこと一言『うるせぇバカ』っ言っておけばいいんですよ。俺が挑戦して俺が全日本プロレスを守るんだっていう気持ちをどんどん。僕のような汚い言葉でなくていいので、ファンの方に訴えていただければ、ファンの方々も後押しをしてきますし。早いとか遅いとか関係ない。現にかつて新日本プロレスでもいきなり初挑戦、しかもキャリア1年ちょっとでベルト獲った人間もいますしね。その後はいろいろあったけど、最終的には世界的なスーパースターになったスーパールーキーもかつていましたし。そういう意味で51年以降、全日本プロレス新時代を安齊が背負うのならば、背負っていかなきゃいけないのであれば、今回の立候補、手を挙げたのは大きなプラスだと思います。だからといって僕は負けるつもりはないので。安齊が僕の底力を引き出すことで、安齊を叩きのめすことで、今までにない安齊を引き出してみたいなと。そういう気持ちもありますね」

――永田選手から周囲の声は気にしなくていいと言われたが?

▼安齊「気にするというか、見てろよって気持ちですね。僕が必ず試合で証明してベルトを取り返すという強い気持ちです」

――仮に勝利すれば三冠最年少戴冠、最短戴冠の記録を作るが意識する?

▼安齊「記録としては少しだけ意識する部分もあるんですけど、自分の中では全く考えてなくて、とにかくベルトを取り返す、勝ちたいという気持ちだけですね」

――2月に三冠王者となり、2度の防衛を重ねてきた王者・永田選手をどのように見ている?

▼安齊「僕の中ではデビュー戦の相手であり、最強タッグリーグのタッグパートナーとして出させていただいて、所属ではない選手の中で一番近い選手というか、背中で学んできた選手でもあるんですけど、やっぱり全日本の選手が負けてこられて防衛されてっていうのを見てて、やっぱり悔しいというか、今まで師匠じゃないですけど、そういう学ぶべき存在だったんですけど、今は敵という考え方ですね」

――最年長王者として安齊選手の最年少戴冠を阻む状況となるが?

▼永田「鋭いところというか面白いところに目をつけましたね。やったらドラマですね。やらせるつもりはないですけど、彼が永田に土をつけた場合、絶対ないとは思いますけど、もしそれやったら本当に一番見出しになる戴冠になるんじゃないですか」

――永田選手はIWGPを獲るまで10年かかったが、安齊選手は光の速度で三冠挑戦するスピード感をどう感じる?

▼永田「そうはいっても安齊と僕では資質というか、そういうものが違いますからね。僕はレスリングでスカウトされたとはいえ、同世代に同期で同じ形でいった中西学という強大な人材がいましたからね。安齊は体もとにかくでかいですし、こないだ安齊と試合後にらみ合った写真、SNS、新聞等でみたんですけど、背の高さが全然違うなと思いますし。全日本プロレス新時代にふさわしい資質を持った人間ではあるので。だから寝かせて育てるとかいろいろあると思うんですけど、この混沌とした全日本プロレスの中で彼が名乗りを上げた、その意識に対して周りは大いに期待して彼を後押しすればいいんじゃないかなと。今このタイミングで永田に挑戦することは彼にとって凄くいい経験になると思いますし。もちろん僕自身は負けるつもりないんでね。もしかしたらリング上で僕がメタクソ殴りまくり、蹴りまくり、ズタボロにして、顔もいいですし、将来のスター、本当に全日本を引っ張るスターと言われる人間をどん底に落としてしまうかもしれない。でも、それは彼にとって凄く大きな財産になると思いますよ。悔しいこと、つらいこと、恥ずかしいこととかね。マスコミの方も躊躇したくなっても、どうしてもきつく書かなきゃいけない。でもそういう悔しさというのは彼にとって大きな財産なんで。だからこのままスター街道まっしぐらで行くであろう安齊選手に対して言えるのは、恥はどんどんかいた方がいいなと。プロレスってファンの方々がどこに感動するかというと、やられてそこから立ち上がる姿に皆さん拍手を送ったり、声援を送ったりしますのでね。そういう意味で僕は彼をとことん叩きのめして、そこから立ち上がる姿っていうものを世の中に伝えるのがある意味、今回のタイトルマッチの大きな役割かなと思いますね」

――安齊選手の挑戦表明に返答した時、久しぶりに「いいんだね? 殺っちゃって」の言葉が飛び出したが、その真意は?

▼永田「ウケるかなと思って(笑) 宮原に挑戦した時に映像の方で(使われて)あれが好評だったので、とっさに『あ、これ使えるかな』と思ってやっちゃったっていうか。というか僕に対する質問よりも、安齊選手にもっと意気込みというものを皆さん聞いてあげてくださいよ。これじゃ対立構図にならないでしょう」

――永田選手とはALL TOGETHERで組んで戦うが?

▼安齊「ALL TOGETHERに関しては味方っていうよりも、僕が意識するのは相手のロス・インゴの3人なので。僕の味方としては永田さんと諏訪魔さんですけど、戦う相手だからというのは関係ないですね。ロス・インゴだけを倒すつもりで考えてます」

――どん底に落とすと言われたが?

▼安齊「さっきおっしゃったようにボコボコにして顔面がズタボロにとかおっしゃってましたが、顔面が本当にズタボロになろうと、骨が折れようと、僕は気持ちさえ折れなければと思ってるので。実際にチャンピオン・カーニバルの決勝で芦野さんは腕を骨折しながらも勝ったので。そういう姿を見てるので。たとえそういうことがあろうと僕は絶対に折れず勝つつもりです」

――1ヵ月未満のハイペースで防衛戦を行うが?

▼永田「3月に防衛してから1ヵ月間、丸々お休みをいただいちゃったみたいなんで、それは王者の使命だと思いますし。本当はチャンピオン・カーニバル出る気満々だったんですけど、いろんな流れがあって僕は出なくなって。その1ヵ月、戦況を見ながら僕自身、他の仕事をしながらもウズウズした部分があったんで、それは何もないですね。ただ6月17日の翌日、佐倉大会なんですよ。僕プロデュースの。そこに向けてT-Hawkとやってベルトを防衛したのに、前日にベルトを離されたらシャレにならないですよ。ただ、6月18日の佐倉大会に三冠王者が来るという部分では、仮にですよ。100歩譲って安齊が僕に勝ったとしても三冠王者を招へいできる部分では、プロモーターとしては安齊を選んでよかったなと思いましたね。自らの手でこの三冠ベルトを防衛して、翌日の佐倉大会に行きたい気持ちは大きく思いますので。本当に不思議な…前日ですからね。頑張ります。ケガっていう部分で、これは蛇足になるんでしょうけど、T-Hawkのヒザ蹴り食らったんですよ。ちょっとここ(右手)にかすったの。それだけで昨日とかその前の日腫れちゃって。今はだいぶ落ち着いたけど、一時は握るのは大変でしたけどね。T-Hawkのニー、あれボマイェじゃなくて何ていう名前? ケルベロス? また同じような技でもいろんな名前があるもんですね。あれが入ったらさ、手腫れちゃって。あれは芦野の手が折れるのもわかりますね。あれは強烈だったですね」

 
   

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