top_line

【完全無料で遊べるミニゲーム】
サクサク消せる爽快パズル「ガーデンテイルズ」

「この素晴らしい世界に爆焔を!」めぐみんに「【推しの子】」の星野アイなどなど…魅力的なキャラクターを次々と演じる声優、高橋李依の活躍に迫る!

MOVIE WALKER PRESS

人気アニメシリーズ「この素晴らしい世界に祝福を!」(通称「このすば」)のスピンオフ作品で、現在放送中の「この素晴らしい世界に爆焔を!」で主人公のめぐみんを演じている声優、高橋李依。透明感がありながらその奥に芯を感じさせる声で、「Re:ゼロから始める異世界生活」のエミリア、アプリゲーム「Fate/Grand Order」のマシュ・キリエライト、「からかい上手の高木さん」の高木さんなど、数多くのヒロインを演じてきた。本編「このすば」からめぐみん役を生き生きと体現してきた高橋の活躍を振り返ってみたい。

■エミリアや高木さんなど魅力的なキャラクターを次々と好演

高橋は、「第5回81オーディション」で特別賞と日本BS放送賞をW受賞。養成所を経て、2013年から声優事務所「81プロデュース」に所属。新人声優ユニット「Anisoni∀(アニソニア)」のメンバーとして活動後、「ステラ女学院高等科C3部」で声優デビュー。2016年に発表された「第10回声優アワード」では新人女優賞を受賞し、その確かな演技力を磨きながら様々なキャラクターに命を吹き込んできた。歌声にも定評があり、「アイドルマスター ステラステージ」の詩花役をはじめとした数多くのキャラクターソングを担当するほか、「それが声優!」で共演した長久友紀、高野麻里佳と結成したイヤホンズとしても活動。2021年には高橋李依としてアーティストデビューし、EP「透明な付箋」をリリースした。

「魔法つかいプリキュア!」の朝日奈みらい/キュアミラクルや、上記の「それが声優!」の一ノ瀬双葉など数多くの主人公を演じる高橋。冒頭でも言及した「Re:ゼロから始める異世界生活」では複雑なバックグラウンドを抱えるハーフエルフの美少女エミリアを、儚さと健気さを感じさせる声と演技で表現したかと思えば、「からかい上手の高木さん」では奥手男子を相手に“からかい”で気持ちを伝えようとする高木さんを好演して観る者をムズキュンさせている。また、「最近雇ったメイドが怪しい」でのメイドのリリス役では、主人公の少年である悠利の無垢な発言に頬を赤らめる艶っぽい演技で役柄の幅を広げ、漫画家の主人公、後藤可久士の娘である姫を演じた「かくしごと」でも、ギャグ満載の作品において、オアシスのような清涼感あふれる存在感を醸していた。

複数のヒロインが登場する作品でも活躍。「彼女、お借りします」で演じた桜沢墨は、人見知りを克服するためにレンタル彼女の仕事を始めたキャラクター。「ハッ!」「フンッ!」などかすかな息遣いだけの演技を成立させた高橋の妙技には、原作ファンも大満足だったはず。昨年、劇場版が上映された「ゆるキャン△」では主人公の友人で、のちにキャンプ仲間となる斉藤恵那を演じ、おっとりした控え目なキャラクターながら同作には欠かせない一人に作り上げた。ほかにも、「がっこうぐらし!」のしっかり者の後輩、みーくんこと直樹美紀、「女子高生の無駄づかい」での頭はいいが融通が利かない一奏なども魅力的だった。

■少年役やボーイッシュなキャラクターも巧みに演じる表現力

女の子らしい役が多い一方で、「乱歩奇譚 Game of Laplace」の探偵助手の少年、コバヤシや、異世界に転生する元ロボットオタクのエンジニア、エルネスティ・エチェバルリアを演じた「ナイツ&マジック」など、少年役も巧みに演じる高橋。今年の1~3月にかけて放送されていた「トモちゃんは女の子!」では、男の子ではないが、ボーイッシュな見た目と性格の女子高生、相沢智を熱演し、新しい演技の扉を開いた。声変わり前の少年役を女性声優が担当することは珍しくないが、男の子っぽい性格の女の子を演じるには、声の出し方だけでなく相当の演技力も必要となるはず。口よりもすぐ手が出てしまったり、叫んだりすることが多いトモちゃんの声を聴いて、すぐに高橋が演じているとわかった人は、きっと少なかったのではないだろうか。

■天才アイドルの生き様を体現した「【推しの子】」第1話が大きな話題に!

「トモちゃん」を筆頭に、現在の高橋は実に多彩な役柄を演じている印象。「シュガーアップル・フェアリーテイル」の水から生まれた妖精のミスリル・リッド・ポッドやリメイク版「うる星やつら」での惑星中学校スケ番3人組の一人、ぺっぱあ、飄々とした雰囲気の裏に冷酷さを隠した「地獄楽」の“くノ一”の杠(ゆずりは)、「神無き世界のカミサマ活動」における性を撒き餌に信者を集めるダキニ教団のギャル教祖、ダキニなどなど。さらに、「【推しの子】」の主人公、アクアとルビーの母親で、何者かに殺されたアイドルグループ「B小町」のセンター、星野アイ役も大きな話題に。アイが登場するのは1話のみで、その後は回想としての登場になるが、この1話の濃さは90分拡大版で放送されたほど。アイがいかにアイドルの天才だったかや子どもたちへの深い愛など、アイの短かった生涯が描かれ、最期のシーンは多くの視聴者の涙を誘った。また、アイドルとして活動するシーンではキャラクターソングも担当。高橋の演技力の高さを改めて実感したファンも多かっただろう。

■カズマらと出会う前のめぐみんを見事に表現する「この素晴らしい世界に爆焔を!」

そして、これらの作品と共に注目したいのが、「この素晴らしい世界に爆焔を!」の主人公、めぐみん。「このすば」では、クセの強いダメヒロインの一人として主人公のカズマを翻弄するめぐみんだが、本作では目標に向かって突き進む強さと、家族や友だちを守ろうとする姿がどこか頼もしく、「このすば」とは異なる魅力が満載だ。このスピンオフでは、めぐみんがカズマたちと出会うまでが描かれており、彼女がなぜ爆裂魔法を極めようと思ったのか、幼なじみのゆんゆんとの友情、さらにめぐみんのトレードマークである眼帯や杖の謎も明かされていく、いわば”めぐみんのエピソード0”と言ったところ。

声優に限らず長く携わる作品において、当該キャラクターを何年も遡って演じることは実に難しい。なぜなら、知っていることをまだ知らなかったこととして演じなければいけないからだ。俳優ではあればメイクを若くするなど見た目でフォローすることができるが、声優はそうはいかない。

それに加えて、カズマたちに感化される前のめぐみんは、非常に真面目でまっすぐであり、どこか強さを感じさせる。一度できあがったキャラクターを壊すことなく枝葉を切り落とし、そのコアのみを輝かせるような演技は、なかなかできるものではないだろう。つまり、「この素晴らしい世界に爆焔を!」のアニメ化は、高橋李依の演技力があってこそ実現できたと言えるかもしれない。

文/榑林史章
 
   

ランキング(映画)

ジャンル