国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」最終日、単独首位からスタートした山下美夢有が68とスコアを伸ばし、後続に4打差の21アンダーで2週連続となる今季3勝目を挙げた。圧倒的な強さを見せた山下に前半で一度追いついたのが、3位フィニッシュとなった佐久間朱莉。開幕から安定したプレーを続けており、次のブレーク候補として名乗りを上げた。
パーオン率は成績に直結するスタッツで、女子ツアーは特に顕著
スタート時点で山下と2位の佐久間の差は1打。5番パー3でバーディを奪った時点で2人は並んだ。しかし、女王はここからが圧巻だった。6番パー4で5メートルのパーパットを沈めてピンチを切り抜けると、7番から3連続バーディ。さらに11番パー4ではカラーから10メートルを沈めて、5ホールで4つスコアを伸ばした。
対する佐久間はこの間に2ボギー。その差はあっという間に6打に広がった。最終的には2人に割って入る形で、19歳の佐藤心結が2位に食い込み、優勝争いはこの5ホールでほぼ決着となった。
オールラウンドに強さを発揮する山下だが、その基盤となるのは安定感抜群のショット力。それを数字で示すのがパーオン率だ。年間女王に輝いた昨季は75.15%で首位。今季も71.34%で3位と高水準をキープしている。
パーオン率は成績に直結するスタッツで、近年の女子ツアーはそれが特に顕著だ。
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2019年に実質1年目でパーオン率1位となった稲見萌寧は続く2020-21年シーズンも1位をキープし、賞金女王に輝いた。また、2020-21年にパーオン率3位ながら未勝利だった西郷真央は続く2022年に前半だけで5勝を挙げている。
現時点で強い選手はもちろん、近くブレークする選手が見つけられるのがパーオン率のランキング。
それを踏まえて現時点でのランキングを見ると、トップは今季2勝の穴井詩、2位は腰の手術で欠場中の原英莉花、3位に山下、そして4位に佐久間が名を連ねる。
プロテストでは岩井姉妹を抑えてトップ合格した佐久間
佐久間は原や西郷と同じ尾崎将司の門下生の一人。
高校入学前から指導を受けてきたジャンボの秘蔵っ子で、ショットメーカーぶりは2人の姉弟子譲りだ。
オフにジャンボから「縦振り過ぎる」と指摘され、修正に努めてきたことが今季の好調の要因だ(13試合に出場しトップ10フィニッシュ4回)。