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宇宙を旅する亀の背中で暮らすコロニーシム『World Turtles』―成功させて大好きなゲーム開発をフルタイムで続けたい【開発者インタビュー】

Game*Spark

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする「注目インディーミニ問答」。今回は、5月2日に早期アクセスを開始した、Re: cOg Mission開発、Freedom Gamesがパブリッシングする都市建設&コロニーシム『World Turtles』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は巨大な亀の背中に文明を築いていく、都市建設&コロニーシムです。亀の背中を探検しながら住人の「ミープ族」を統合し、巨大なコロニーを建設して、宇宙を旅する亀の背中で暮らすという課題に取り組みます。


なお、本インタビューは5月20日~21日に放送されたインディーゲーム紹介番組「INDIE Live Expo 2023」に出展したデベロッパーの中から、編集部が注目したデベロッパーにメールで質問し回答を得たものです。


――最初に自己紹介をお願いします。本プロジェクトを始めたきっかけについてもお聞かせください。

Gideon Griebenowはじめまして!南アフリカ出身のGideon Griebenowです。2019年2月にUnityのチュートリアルを初めて見たとき、私は本格的なゲーム制作の趣味に没頭することができると感じました。約9ヶ月後、私は「Catlike Coding」の素晴らしい「Hex Mapチュートリアル」に出会い、突如として自分でもちゃんとしたゲームを作れる能力があることに気付きました。それをきっかけに、私は最初のゲームである『World Turtles』の制作に取り組み始め、3年半が経過しました。

――本作の特徴を教えてください。

Gideon Griebenow私は、攻撃的な手法ではなく、プレイヤーを引きつけるための方法を探求しました。本作においては、征服や競争ではなく、協力や気候の影響に焦点を当てており、災害を防ぐために地形をテラフォームする必要があります。また、亀を生かすために食べ物を与え、宇宙を航行することも特徴といえるでしょう。

そして、宇宙の異なる領域は、あなたの世界に様々な影響を与えます。さらに、異なる業種ごとに異なるグループのMeepsが取り組む技術ツリーの研究も、他のゲームとは一線を画す内容となっているでしょう。

私はずっとコロニーシムを作りたいと思っており、何年もの間そのゲームに含まれる要素の一部を夢想していました。何年もの間、小さな印刷物や切り抜きのボードゲームを作ったり、グラフィックのないExcelゲームを制作したりしてきました。そして最終的に、それらの経験や想いが『World Turtles』という形で結実したのです。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Gideon Griebenow私は、イングランドのSF作家であるテリー・プラチェットと彼の著名なシリーズ「ディスクワールド(Discworld)」の大ファンだったこともあり、古くから伝わる「ワールドタートル」神話をゲームの設定に組み込みました。「ディスクワールド」のゲームを制作することは許可されていませんが、その設定を援用することについてはテリーの娘であり、ビデオゲームライターとしても活躍するリアンナにも問題がないか確認しました。ゲーム序盤のプレイフィールは私が何年も前に非常に楽しんだ『The Settlers II』と似ているかもしれません。
※ワールドタートル神話:コズミックタートル、ワールドベアリングタートルとも呼ばれる、世界を支えたり封じ込めたりする巨大なカメの神話。ヒンドゥー教(インド)や中国、アメリカなどにも古くから伝わる。テリー・プラチェットの「ディスクワールド」もこの神話の設定を引いている。

なお、多くの人は本作と『The Wandering Village』を比較する傾向があります。しかし、私は『World Turtles』をかなりの時間制作してから、その類似性に初めて気づきました。私はすぐに『The Wandering Village』のチームリーダーであるPhilomenaに連絡したのですが、彼女は「noob solo game developer(初心者の個人ゲーム開発者)」に対して非常に友好的で助けてくれました。

彼女たちは素晴らしいチームで開発しているので、本作よりも早く世に出たわけですが、アイデアは完全に独立して発展しました。過去15年間はそこまで多くのゲームをプレイしていないため、人々が言及した影響のほとんどは純粋な偶然ですね。

――本作の開発期間で、最も印象深いエピソードを教えてください。

Gideon GriebenowSteamストアページを作成してから約14ヶ月で、登録されたウィッシュリストの数は4,000に満たない程度でした。これには驚きと喜びがありましたが、一方でゲーム開発を経済的に持続させるためにはさらなる関心が必要だということも理解していました。まずは、ゲームの改善に約1年間集中することを決め、マーケティングにはほとんど時間を割かなかったのですが、突如思い立ってEarth Appreciation Festival、Tiny Teams、INDIE Live Expoといったオンラインイベントに参加することにしたのです。

参加しはじめてからは、わずか5ヶ月でさらに9,000以上のウィッシュリストに登録されました。長期的にはどれだけのウィッシュリスト登録数が売上につながるかはまだわかりませんが、これらのイベントは私に、このゲームが将来的に十分な注目を集め、私がフルタイムのゲーム開発者になる可能性を与えてくれる希望を与えてくれました。

――本作はどのようなゲーマーに遊んでもらいたいと考えていますか?

Gideon Griebenowもしあなたが征服や破壊に没頭したいと思っているのであれば、このゲームはその欲求を満たすことはできません!このゲームが提供するのはサステナビリティ、チームワーク、そしてプレイヤー自身の世界のケアをすることといった平和な体験です。

ゲームメカニクスをしっかりと理解せずにカジュアルにプレイしても楽しむことはできますが、メカニクスをしっかりと把握し、それぞれの強みを活かしてプレイすると、より速く効率的に進めることができます。そのため、ゲームの難易度はあなたがどれだけ挑戦的にゲームプレイしたいかによって異なることでしょう。また、将来的にはより没頭できるような、さまざまな危険要素とそれに対処する方法を拡張する予定です。

――本作品の今後の展開についてお聞かせください。

Gideon Griebenow私の目標は、このゲームから必要十分な収入を得て、それによってフルタイムでゲーム開発に取り組むことであり、それ以上の成果はボーナスのようなものです。私はこのゲームの開発が大好きなので、開発を大幅に拡大したり、将来的に他のゲームを開発したりしたいと思っています。経済的に成り立つ限り、私は長期的にフルタイムでゲーム開発に専念したいと考えています。

もしそれが叶わなかったとすれば、「現実世界のキャリア」とゲーム開発との間で時間を分けることになりますが、それでも大好きなゲーム開発への情熱が途絶えることはないでしょう。まだまだ、 ゲームを拡大するための多くのアイデアがあるので、詳細はゲームに含まれるロードマップやSteamコミュニティハブで確認してください。

――最後に、日本のゲーマーに向けてメッセージをお願いします。

Gideon Griebenowもし『World Turtles』が気に入ったら、ぜひこの旅に参加してみてください!もちろんデビュー作でありまだ早期アクセスが開始したばかりなので、完成までは道半ばです。例えば、UIはまだ粗いですが、すでにかなり機能的ですし、改善も続けています。また、プロのチームと共にビジュアルの改良に取り組んでいるのでぜひこちらにもご期待ください。

初めて何かをすることの良いところは、最初の取り組みに短期間で数多くの改善を重ねられることで、これにより大いに価値を高められるのです。私は本当にこのゲームの開発に情熱を注いでおり、素晴らしいゲームにするために全力を尽くしています。


Game*Sparkでは他にも多数の「INDIE Live Expo 2023」参加デベロッパーやパブリッシャーにミニインタビューを実施しています。その他の記事はこちらからご覧ください。


 
   

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