
「かかってこいよ」と舌を出し、頭を振りながら相手を挑発するも、直後に右フックをモロ被弾する衝撃KO負けの惨劇が発生。圧巻のKO勝利を収めた若干16歳のファイターは、約140万円のファイトボーナスを2戦連続ゲットで「まだ俺、16歳だよ(笑)」と笑いが止まらなかった。
【映像】舌出し挑発直後に“モロ被弾”の惨劇KO
5月27日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 18」。ジョハン・ガザリ(マレーシア / アメリカ)とタイ・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)の対戦は3ラウンド中盤、ガザリがタイに強烈な右フックを叩き込んでKO勝利。若干16歳の猛々しいファイトスタイルにも注目が集まった。

16歳のガザリと22歳のタイ。若い有望株同士のムエタイ戦。コールと共にボディビルのように筋肉を誇示してイキるガザリ。年齢は16歳、日本でいう高1ファイター登場に視聴者も「ムッキムキだな」「若い」と反応するが、凄いのは肉体だけではなかった。
オープニングラウンドからバチバチの殴り合い。地元の声援を受けタイが強い右ローをバコバコ振り抜くが、ガザリも応戦。顔面を殴られる度にガザリが「もっと来い!」と相手を挑発し、気持ちの強さを見せると「若い武尊みたいだ」「いや若いロッタンだろ」との声があがる。
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2ラウンド、足を止めて両者譲らない攻防。タイはパンチからヒジに切り替え強烈な打ち下ろし。頭がパックリ割れたガザリは己を鼓舞するように「かかって来い」とロッタンばりに気合の叫び。
出血の多さにドクターチェックが入るガザリだが、アドレナリンは全開。アウェイにもかかわらず観客に「もっと盛り上げろ」と促す。あまりにも肝の座った姿に「凄い16歳だな」「怖いもの知らずだ…」と驚きの声多数。
最終3ラウンド。ここまでダメージを与えてるのはタイだが、ガザリも気合十分。被弾数は多いが前へプレッシャーをかけて必ず一発を打ち返す。そんなガザリのしぶとさにタイもしびれを切らしたかパンチを貰うと「効いてねえよ、やってみろ」とばかりに舌を出し、頭を左右に振って挑発するが…このパフォーマンスが命取りとなった。
ラウンド中盤、挑発パフォーマンス直後にガザリの右フックがズドン。モロに被弾したタイは糸が切れた人形のように崩れ落ちた。大きなダメージを負って動けないタイを見たガザリは「どや」とばかりにマッチョマン・ポーズ。インパクトある戦いぶりに「これは大物になる」「スターになりそう」と盛り上がった。
この激闘ぶりが響いたか、勝ったガザリは35万バーツ(約140万円)のファイトボーナスをゲット。これで2戦連続の獲得にテンション高めのガザリは「俺まだ16歳だよ(笑)。契約を取ってベルトまで行くよ」と終始ご満悦の様子だった。