
「K-1 WORLD GP 2023」(7月17日、東京・両国国技館)の追加対戦カード発表会見が5月25日、都内で開催された。
K-1 WORLD GP女子フライ級王者のKANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が欧州の4冠王者エイミー・バーニー(スコットランド/Inferno Gym)を相手に3度目の防衛戦に臨むこととなった。
KANAは昨年6月の初の女子大会「RING OF VENUS」でスーリ・マンフレディにKO勝ちを収め、初防衛に成功。今年3月の「K’FESTA.6」ではフンダ・アルカイエスにKO勝ちで2度目の防衛を果たした。昨年12月にはノンタイトル戦でオロール・ドス・サントスにKO勝ちしており、現在3連続KO勝ちと目を見張る充実ぶりを見せている。
対するバーニーは2008年にプロデビューするとYOKKAO、Enfusion、Lion Fightといったビッグイベントで活躍し、WBCムエタイ・インターナショナル女子フライ級、Enfusion女子ストロー級、Lion Fight女子スーパー・フライ級、ISKA世界女子フライ級と4本のベルトを獲得。KANAとK-1女子フライ級のベルトを争ったヨセフィン・ノットソンからも勝利を収めている。
会見を欠席したバーニーは「タイトル戦が決まったことをうれしく思う。KANAは間違いなく世界トップの選手だと思うが、私も世界のトップレベルで戦い勝ってきた。5本目のベルトをスコットランドに持って帰る」とコメントを寄せた。

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KANAは「エイミー・バーニー選手は過去に対戦するかもしれなかったので、お互いに存在は知っている選手。自分のキャリアの中では過去最高のテクニシャンかなと思う。自分と戦ってきたヨセフィン選手にも勝っている。この前、ONEでムエタイのタイトル戦をやったララ(・フェルナンデス)選手にも勝っている。本当にめちゃくちゃテクニックがある。ムエタイスタイルではあるが、K-1ルールにどれくらいスタイルを合わせてくるかというのも分析しなければいけない一つでもある。このベルトをかけて試合をする価値のある選手だと思ったので、ベルトの価値を上げるためにも、自分の選手としての価値を上げるためにもこの試合を防衛戦にしてもらった」と語った。
試合については「ムエタイのトップで戦っているので、蹴りのタイミングや間合いだったり、試合の雰囲気の作り方だったり、そういうところの技術が抜けていると思う。その蹴り合いの中でも試合を作る空間でさえ勝負だと思うので、ハイレベルな試合になると思う」とバーニーのテクニックに警戒。
KANAは「K’FESTA.6」の試合後のマイクでも“女子最強”との呼び声も高いアニッサ・メクセンとの年内での対戦実現をアピールしているのだが「エイミー・バーニー選手はアメリカとかに練習に行ってもみんなが知っている世界的にも名前がある選手。そういう選手をしっかりKOして、今年中に自分がやりたいアニッサとの試合を実現させたいと思っている。まずは目の前のバーニー選手を倒して、自分の価値を上げて、このベルトの価値も上げて、次の試合に挑みたい」と改めてメクセンとの年内の対戦をアピールした。

☆SAHO☆と鈴木万李弥が対戦
この日は同じく女子フライ級の☆SAHO☆(闘神塾)vs鈴木万李弥(クロスポイント吉祥寺)の一戦も発表された。
☆SAHO☆は4月に行われたK-1グループでは2度目の女子大会となる「Krush~RING OF VENUS~」でメインイベントに出場し、対戦相手のイ・ドギョンの顔面を血まみれにする壮絶ファイトの末、3-0の判定で勝利を収めた。
鈴木は昨年3月からK-1グループに参戦し、ここまで真優、櫻井梨華子を相手に2連勝。今回は志村道場からクロスポイント吉祥寺に移籍し、約1年ぶりの試合となる。鈴木は他団体では50kg台中盤から後半で試合をしていたが、K-1グループ参戦を機にフライ級に転向し2連勝。他団体でのキャリアも含めるとここまでのプロ戦績は16戦11勝(3KO)5敗。