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アマチュアとは逆の動き!? スウィングで大事な「ヒップクリア」。全米プロ上位選手の動きで検証【解説「ザ・ゴルフィングマシーン」#79】

みんなのゴルフダイジェスト

「ゴルフ科学者」ことブライソン・デシャンボーの「教科書」であり、50年以上も前に米国で発表された書物でありながら、現在でも多くのPGAプレーヤー、指導者に絶大な影響を与え続ける「ザ・ゴルフィングマシーン」。その解釈者でインストラクターの大庭可南太に「原則に沿った考え方」や練習法を教えてもらおう。

みなさんこんにちは。ザ・ゴルフィングマシーン研究家で、ゴルフインストラクターの大庭可南太です。さてここ数回の記事では、ダウンスウィングで体幹がボールに近づいていくことで上体が伸び上がる「アーリーエクステンション」、あるいはそれに伴ってクラブが外から下りてくる「オーバーザトップ」と言った現象を紹介するとともに、その対策についても説明してきました。

ザ・ゴルフィングマシーンの表現では、ダウンスウィングで両手の通り道をつぶさない「ヒップクリア」を達成することが重要であるとしていますが、今回の記事では、先週行われた全米プロゴルフ選手権の上位入賞者の連続写真をもとに、それらの選手がどの程度「ヒップクリア」できているのかを検証してみることにします。

改めて「ヒップクリア」とはなにか?

ではこのコラムでも再三再四とりあげている「ヒップクリア」がどういう状態なのかについて改めて説明をしていくために、まずは今回優勝したブルックス・ケプカ選手のスウィングから見ていきます。

要するにダウンスウィングで骨盤がボールから遠ざかる動作になることで、両手が下りてくるスペースがしっかり確保されるためにスムースな振り抜きとなると同時に、右肩がしっかりとタテに回って下りてくることで手元の位置も低くなり、ボールも高くなります。

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今回の全米プロゴルフ選手権ではラフが異常に長くセッティングされていたこともあり、高いボールでランを抑えてフェアウェイに止めることがスコアメイクの上では必須でした。そのためこうしたスウィングから高いフェードボールを打つ選手が上位に来ていた、というかハッキリとしたドローを打つ選手はほとんどいませんでした。

アマチュアの場合は、ダウンスウィングの開始と共に、右脚や右腰がボールに近づいていき、同時に頭部は起き上がるという、逆の現象が起きやすいと言えます。

「じゃあ右足が出ないように後ろに引く」シェフラー

次に今大会で2位タイに入ったスコッティ・シェフラー選手のスウィングを見てみます。

この選手のスウィングがやや特徴的なのは、本来「ヒップクリア」を行うと、前述のケプカ選手のように骨盤をボールから遠ざける動きを入れることに伴い、ボールとの距離を維持するために右側屈(サイドベンド)を入れることで頭部が沈み込むような形になるのですが、シェフラー選手はこの側屈がけっこう曖昧です。

つまり、ともするとアマチュアのスウィングのように上半身が起き上がり、ヒップがボールに近づいてしまう(ヒップクリアできない)状態になってしまいそうなのですが、これをダウンと同時に右足を背中側に持ち出すことで「ヒップクリア」しています。ほぼボウリングと同じ足の使い方です。

とはいえ、インパクト時点の右前腕の角度を見ると、ケプカ選手よりだいぶ下の方向を向いていますので、そのぶんクラブがシャローに入ってこない(ボールが上がりづらい)はずなのですが、この特徴的な足使いの効果なのか、とにかく曲がりませんので今大会を終わって再び世界ランクNo.1に返り咲いているわけです。

「インに引いてできたスペースに垂直落下」のホブラン

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