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【日本ダービー】4年連続で「Seattle Slew」内包馬が優勝 有力馬の血統解説

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傾向解説

牡馬クラシック第2戦・日本ダービー。中山内回りというトリッキーなコースで行われた皐月賞から、525.9mという直線の長い東京芝2400mに舞台が替わり、牝馬路線ほどではないものの求められる適性が大きく変わる一戦。本記事では血統面を中心に、日本ダービーで求められる適性を整理していきます。

皐月賞が行われる中山芝2000mと日本ダービーが行われる東京芝2400mでの大きな違いは直線距離。皐月賞が310.0m、日本ダービーが525.9mと200m以上の開きがあり、それゆえに皐月賞では小回りコースを器用に立ち回る機動力、日本ダービーでは終盤の末脚勝負で伸び負けない末脚の持続力が大きなテーマとなっています。

これは、皐月賞のレース内容からも読み解け、皐月賞組の好走馬のほとんどが前走で上がり3F5位以内を記録。反対に、皐月賞で上位の上がりを使わず好走した馬の多くは日本ダービーでは凡走しており、キタサンブラックやタイトルホルダーといった、後のGⅠ馬もこの傾向には逆らえていません。


血統面についても、皐月賞では好成績を挙げていたSpecial血脈(Nureyev≒Sadler’s Wellsなど)が日本ダービーでは苦しい成績。皐月賞では小回りコースを器用に立ち回る機動力、ハイペースの消耗戦にもへこたれない欧州的底力が重宝されますが、末脚勝負になりやすい日本ダービーにおいては、同血脈の良さが活きにくい傾向にあります。


反対に、日本ダービーで注目したいのは北米血脈、特にSeattle SlewSecretariatといった『Bold Ruler+Princequillo』血脈です。Seattle SlewやSecretariatは伸びやかなストライド走法を子孫に伝え、東京競馬場のような広いコースを得意とする、代表的な血脈といえるでしょう。特に直近4年のダービー馬はいずれもSeattle Slewの血を内包しており、近年の日本ダービーでは大注目の血統傾向です。

また、過去10年で6頭の勝ち馬を出すディープインパクトは、母方にSecretariatの半兄であるSir Gaylordの血を内包。直仔はほとんどいませんが、孫世代が多くなる今後はSecretariatやSeattle Slewなどと組み合わせてSir Gaylordの血を増幅する形に注目です。


血統解説

・ソールオリエンス
2021年ドバイターフ2着馬ヴァンドギャルドの半弟。母父MotivatorはSadler’s Wells→Montjeu系のなかでも瞬発力に優れた種牡馬で、日本の芝適性も非常に高い血統です。Motivator経由でSecretariatの血を引いており、Sir Gaylord≒Secretariatの7×6で末脚の伸びを強化した点も◯。東京芝2400mがベスト条件ではありませんが、適応力の高い底力のある実力馬です。

・スキルヴィング
ロジユニヴァース、ディアドラ、ソングラインなど活躍馬が多数出ているソニンク牝系。母父シンボリクリスエスはこのレースと相性の良いSeattle Slewの血を持ち、シンボリクリスエス→エピファネイアの血を持つ馬からも多くの活躍馬が出ています。キタサンブラック×シンボリクリスエスらしい大柄な馬体も魅力であり、大箱中長距離戦で持続力を活かす競馬がピッタリです。

・ファントムシーフ
3代母Arriveは名繁殖牝馬Hasiliの全妹で、母母Promising Leadは名種牡馬Dansiliとほぼ同血という間柄。そして、本馬はDansili系ハービンジャーを父に配し、Dansili=Promising Leadの2×2と表記することができる野心的な配合形です。現状は強い近親交配のデメリットも見られませんし、Sir Ivor(父Sir Gaylord)の6×5を持つ点も好印象。2400mは少々長い印象がありますが、しなやかなストライド走法で走るため東京適性は高そうです。


ライタープロフィール
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。

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