
もともとカミツキガメはボディ大き目の方だが、ここまで甲羅からボディがはみ出してしまっている個体は珍しいほうだろう。
アメリカ・イリノイ州の川で、巨大なカミツキガメが川の中にある突き出た場所にいるところを発見された。
普段、水上に出ることはほとんどないカミツキガメだが、この日は珍しく川の上に姿を出し日光浴をしていたのだろう。
甲羅からはみ出したむっちりとしたボディのカミツキガメを撮影した男性は「オーマイガー!見ろよあのでかさ!何を食べたらあんなになるんだ?」などの声をあげていた。
巨大なカミツキガメが日向ぼっこ
5月6日、イリノイ州のシカゴ川で友人とカヤックをしていたジョーイ・サントールさんは、巨大なメスのカミツキガメが、折れた木に錆びた鎖がかかっている場所でくつろいでいるのを発見した。通常のカミツキガメは10kgほどだが、そのカミツキガメは27kgはあったという。あまりにも巨大な故、甲羅からボディがはみ出しすぎている。
ずんぐりしたお尻と絶妙にむっちりした四肢をはみ出させ、日光浴をしていたようだ。

カヤックの上から撮影をしたサントールさんは、カミツキガメのあまりの大きさに驚き、「あの大きさを見てみろ!獣のような大きさだぞ!」と興奮した声を出している。
怪獣レベルのカミツキガメはSNSで話題に
この怪獣のようなカミツキガメを「シカゴ・リバー・スナッパー、別名チョンコサウルス」と名付けたサントールさんは、Twitterで動画をシェアすると、多くのユーザーから注目を集めた。動画内では、サントールさんがカミツキガメに向かって話しかけている声が捉えられている。
やぁ!調子はどうだい? いい顔してるね!健康的だよ!
実は、サントールさんは植物学者として、YouTubeチャンネル「Crime Pays But Botany Doesn’t」で、シカゴ川周辺の植物と生態系の問題を取り上げて議論し、人気を博している人物だ。Chicago River Snapper aka Chonkosaurus. Great to see this beast thriving here on what was once such a toxic river, but is slowly getting cleaned up & restored. Somebody planted a bunch of native plants up the river from here, too. I can only wonder this things been eating. pic.twitter.com/u6bhlpo4p5
— Joey Santore (@JoeySantore) May 6, 2023
そのシカゴ川で発見した今回のカミツキガメの姿は、あまりにもふくよかだったが、これは過去に汚染問題に悩まされていた水路が回復するという“良い兆し”と、サントールさんは受けとったようだ。
落ちたら、破傷風の予防接種を受けるためにER(緊急外来)に行く必要があると言われたかつての川で、多くの生き物が見られるようになったことは素晴らしいことです。(サントールさん)

動画のカミツキガメについての専門家の見解
野生生物学者クリス・アンカー氏は、このカミツキガメの年齢は、40~50歳ぐらいではないかと推測した。また、同氏は次のような見解を述べた。
この爬虫類が、川沿いで日向ぼっこをしているのは珍しいことですが、おそらく最近冬眠から目覚めたのでしょう。
私の推測では、太陽の光の中でできるだけ多くの熱を体に集めようとして、川から這い出てきたのではないかと思われます。

この種のカミツキガメは、イリノイ州全域で見られるということだが、ほとんどの時間を水底で獲物を待って過ごすため、今回のように水上で目撃されることは稀だそうだ。
さらに同氏は、このサイズのカメは口の周りにあるものなら何でも食べる可能性があると警告し、遭遇した場合は邪魔をすべきではないとアドバイスしている。
References:Guys Spot A Super Chunky Snapping Turtle Sunning His Rump At The River/ written by Scarlet / edited by parumo