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プレッシャーのなかでも再現性の高さが変わらない! 山下美夢有の超安定スウィングをプロが解説【勝者のスウィング】

みんなのゴルフダイジェスト

「ブリヂストンレディスオープン」の最終日、首位で出た山下美夢有が6バーディノーボギーと安定したプレーで2位に7打差をつける圧巻の今季2勝目を飾った。みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファー・中村修が解説。

昨年の強さが戻ってきた山下美夢有

2日目まで現地で各選手のプレーを見ていましたが、前週プレーオフに残り、好調を維持した山下選手のアイアンショットの分厚いインパクト音が今でも耳に残っています。「ワールドレディスサロンパスカップ」の頃(7位タイ)から調子を上げて来ていて、先週は岩井姉妹とのプレーオフ。そろそろ昨年の強さが戻ってきているという印象でした。

昨年を振り返ると「ワールドレディスサロンパスカップ」でメジャー初制覇し、翌週こそ予選落ちしますが「ブリヂストンレディスオープン」で3位タイになると翌週から12位タイ、優勝、3位タイ、4位、5位タイ、4位タイ、5位タイ、2位、7位タイ、2位、6位タイ、優勝、3位タイと9月末の日本女子オープンまで出場全試合で上位フィニッシュしていました。

山下選手の強さを分析してみると、シンプルでオーソドックスなスウィング、トレーニングや食トレ、家族のサポートなどありますが、特にコーチ役を務める父・勝臣さんのスウィング調整、マネジメント、メンタルなどのコーチ力の高さには脱帽します。アドレスの立ち方、スウィングのテンポやセットアップなど崩れている点を見抜き、的確な修正で勝利へと導いています。

安定したショットを支える下半身の強さ

その安定したショットを支える下半身に注目してみると、まずはアドレスでの立ち姿が良いですよね。重心の位置がつま先過ぎず、かかと側すぎず。トップでもしっかりと右足裏全体に荷重されていて、アドレスで作った前傾角が変わらずに前後左右のブレがありません。そうだからこそトップでの間が作れます。

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可動域や柔軟性によってトップの位置は人それぞれ違っていいのですが、山下選手の場合は手元が体から遠く、右わきは締まっています。

切り返しで左へ踏み込む下半身や体幹部の力強さが見て取れます。プロ入り後に15キロほどの水の入った重りを持って鍛え、飛距離アップに成功した下半身は、150センチという身長を補って有り余る安定したショット力を身につけています。

トップで作った上半身と下半身の捻転差を下半身のリードで保つことでクラブをインサイドから下ろし、早い段階でスウィングプレーンに乗せてきます。

インパクトでもおへその向きと胸の向きに差があり、下半身は上半身よりも先行しています。インパクト後に下半身を上半身が追い越してフィニッシュへと向かいます。

このようにテークバックで右、切り返しで左、インパクトで右、フィニッシュで左としっかりと地面を踏み込む力を使って骨盤をターンさせ、上半身、腕、クラブへとエネルギーの伝達を行っています。キネマティックシークエンスと呼ばれる一連の体の動きの順序が整っていて、効率が良く再現性の高いスウィングを、優勝争いの中でも引き出せる点が山下選手の強さの秘訣になっています。

自分らしいプレー、自分のプレーに集中する」といった持てるパフォーマンスを発揮する心技体を持ち合わせた22歳の躍進は、まだまだ止まりそうにありません。勝みなみ、西村優菜選手が米女子ツアーに参戦していることもあり、昨年の獲得ポイント3,441.28pt と獲得賞金額2億3千5百万円あまりを上回るシーズンになりそうな強さを見せた2勝目でした。

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