教えて! 愛犬の好きなニオイ

2022年12月に「いぬのきもちアプリ」内で実施したアンケート結果によれば、73%の犬に好きなニオイがあることがわかりました。いったい、犬たちはどんなニオイに魅かれるのでしょうか?
愛犬は、こんなニオイを好んでいます!
「スリッパのニオイ」「履いたあとの靴下など臭いニオイ」
「飼い主の服や私物のニオイ」
「汗をかいた飼い主のニオイ」
「頭のニオイ」
「猫のニオイ」
「犬同士のニオイ」
「ミミズのニオイ」
「金属が好きらしい。散歩のときにポールや、マンホール、鎖なんかを頻繁に嗅ぐ」
「柔軟剤のニオイ」
「(お肉、ツナ缶、焼き芋、牛乳、チーズ、茹でた野菜、など)おいしいニオイはみんな大好き!」
人にも理解できるいいニオイから、想像もつかないような細かいニオイにまで反応していることがわかります。
犬の鼻は脂肪やフェロモンもかぎ分ける
ここからは、哺乳類動物学者の今泉忠明先生にうかがった犬の嗅覚についてお伝えします。犬は濡れた鼻でニオイをキャッチして、じっくりと確かめています。とくに脂肪のニオイには敏感で、ニオイをかぎ分ける力は人の1億倍ともいわれるほど。フェロモンのニオイまで嗅ぎとることができるのです。
野生時代はこの嗅覚を生かして、遠くにいる獲物の気配に気付いていたのでしょう。
高性能でも、強いニオイには麻痺してくる
非常に高性能な嗅覚をもつ犬。人の香水や柔軟剤など、生活内の強いニオイに対して初めは強く意識します。しかし、しだいにニオイを感じる機能が麻痺してきて、身のまわりの強いニオイには反応しなくなるようです。犬の鼻は性能がいいだけではなく、気にする必要のないニオイに対しては感覚を鈍くすることができるようです。愛犬が反応する好きなニオイは、きっと、愛犬にとって意味のあるニオイなのでしょう。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳類動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「いぬのきもち」2019年4月号『「ざんねんないきもの事典」シリーズで話題の今泉先生に聞いてみました!犬ってどんな動物なんだろう?』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。