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ファンも納得!連携が楽しい協力型FPS『Starship Troopers: Extermination』で映画さながらの絶望感を体験【プレイレポ】

Game*Spark

読者の皆様、映画「スターシップ・トゥルーパーズ」はご存知でしょうか?原作はかの名作、ロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」。昆虫型のエイリアンと人類の戦いを描いた、グロ描写がちょっぴり多めのあの映画です。制作は1997年で、日本での公開は年を明けた1998年。筆者が8歳の時……初めて観たときは「ちと刺激が強すぎるなぁ」とか思いつつ観ていました。

個人的には、軌道上の艦隊からの敵惑星への降下シーンが一番好きです。地表からの対空射撃で大損害を被りつつ敢行される大作戦。「プライベート・ライアン」冒頭のノルマンディー上陸作戦におけるオマハ・ビーチの激戦のシーン然り、ああいうシチュエーションが大好きなのです。

映画の作中では、人類は昆虫型エイリアンこと「アラクニド・バグズ」に大苦戦しています。胴体を噛み千切られたり、刺されたり、酸で焼かれたり、脳を吸われたり。見た目に違わず、虫のようにワラワラと湧き出てきては人類相手に大暴れ。この映画を観てからというもの、すっかり殺虫剤大好きっ子になってしまった訳です。


そこで今回ご紹介するのは、Offworld Industriesの協力型FPS『Starship Troopers: Extermination』です。それぞれ特徴ある固有能力をもつ「ハンター」「バスティオン」「オペレーター」の3つのクラスから1つを選択し、防護壁や防衛用のセントリーガンなどの建築物を駆使しつつミッション目標を順次攻略。最後は降下してきたドロップシップに飛び乗っての脱出……というのが、基本的な流れとなるPvE型FPSです。

一番の魅力は、やはり敵の圧倒的な物量。アチラコチラから土煙を上げつつ出現するバグたちは、孤立した歩兵なんてあっという間に倒してしまうほど強力です。引き撃ちしていれば楽勝なんて考えていると、突然背後に出現して何度慌てたことか。

虫だけに雲霞の如く敵が押し寄せてくるゲームプレイは、まるで映画のような絶望感を疑似体験することができます。

また、野戦築城による要塞化も面白いポイントです。誰かが建てた防護壁の隙間を自分が埋めてみたり、あるいはクランク状のキルゾーンを作ってみたり。うまく有効に機能した時などは、不思議な連帯感を実感できますよ。

忌々しい虫たちをまとめて踏み潰せる戦車も、安全な空からの航空支援なんてものもありません。頼りになるのは自身の銃と判断力、そして何より戦友たちとの固い絆だけです。

「ハンター」が機動力で敵を翻弄し、「バスティオン」が援護射撃の弾幕を張り、「オペレーター」が支援に走り回る。この三位一体の威力の前に、たかが虫風情が太刀打ちできるわけがありません。栄えある地球連邦軍機動歩兵の底意地、見せつけてやろうではありませんか。

まるで映画のような絶望感!無数に押し寄せるバグズの脅威を跳ね除けろ!
映画「スターシップ・トゥルーパーズ」を原作とする本作は、4人1組の複数の小隊で協力して、押し寄せる昆虫型エイリアンこと「アラクニド・バグズ」に対抗することとなります。

バグズは地中から出現し、油断すれば背後からの奇襲となりかねないので要注意です。出現前の土煙を確認できればいいのですが、「引き撃ちしている背後に突如バグズが!」なんてこともしばしば…。

序盤は接近戦型の小型種ばかりでも油断はできません。ゲーム進行とともに上昇する「侵入レベル」に応じて出現するバグズの種類や量がどんどん強化されていきます。

どの敵であれ、孤立した歩兵なんて単なるエサそのもの。あっという間に倒されるので、常に仲間を意識することが不可欠です。「分隊は兄弟、分隊は家族」と言うぐらいですからね。

人類の技術の凄さを見せつけろ!建築物を駆使して鉄壁の守りを固めろ!
本作では、建築ゾーンの範囲内で構造物を建築し、強固な陣地を構築することが可能です。弾薬の補給施設に壁や電気柵、自動で敵を攻撃するセントリーガンなどを組み合わせて、作戦遂行の足がかりとしましょう。

建築物の種類こそまだまだ少ないですが、組み合わせは様々。複数の壁を組み合わせてクランク状のキルゾーンを構築したり、わざと隙間を空けて敵を誘導したりと、いろいろな策を施せます。

こうした建築物が有効に機能した時は、他プレイヤーとの無言の連帯感を実感することができます。昔懐かしい映画「スターシップ・トゥルーパーズ」を原作とする本作ですが、やはりプレイヤーは熱烈なファンが多いのでしょうか? VCがなかなか賑やかだったのが印象的です。

劇中のセリフを叫んでみたり、状況に応じてワイワイガヤガヤ。ドロップシップに駆け込む場面ではどこからともかく「撤退!撤退!」の声が絶えることなく聞こえるという…筆者のような人見知りの根暗には、特攻大ダメが出そうな空気とノリです。でも、楽しそうでなによりです。はい。

原作ではちょっぴり多めのゴア要素も、本作では比較的抑えめです。炸裂するプラズマ弾など派手の描写もあるのですが、血しぶきとか敵の体液とかもなく非常に地味。本作同様に大型の昆虫型の敵と対峙する『地球防衛軍』シリーズのような爽快感は現時点ではないと言えます。

昆虫型の敵ということで、昔よく遊んだN64の『スターツインズ』をふと思い出しました。爆発物で敵を倒したときなんて、辺り一面敵の体液塗れ。本作でもせっかくの非人型の敵なので、せめてもう少し迫力が欲しかったところです。

3種類あるクラスは、それぞれ特色が出ていて好印象。「ハンター」が機動力で敵を撹乱し「バスティオン」が継続火力で支援、そして「オペレーター」が各種支援に奔走する……この3つの組み合わせがいいバランスで揃ったときは、なかなか強力です。

ただ、早期アクセスということもあり全体的にボリューム不足のように思われます。特に武器種の少なさが気になるところ。やはり原作の存在が大きいのかもしれませんが、どのクラスもライフル銃がメインです。筆者としてはクラスごとに、サブマシンガンやショットガンなど、異なる武器種による方向づけが欲しいと思いました。

ただし、メインウェポンにサブウェポン、ツールにグレネードにPERKSの組み合わせとなるとなかなか膨大となります。それに装備はクラスごとのアンロックなので、どのクラスもある程度使い慣れる必要があります。そういう点では、要素の開放にそれなりに時間が必要となります。

無数に湧く敵相手に負けじと多くの戦友と協力して進める本作。「原作への愛」が本作を楽しめるかどうかの分かれ目の様に感じました。多くのファンが集まってVCでワイワイガヤガヤ。このノリが楽しめるかどうか、合う人には合うし合わない人には合わないのではと思います。逆に、ゲーム全体の雰囲気は原作そのものです。なので、ファンならば絶対に楽しめるものとなっています。

ゲーム自体はなかなか忙しいですが、その分やりごたえアリです。フレームレートも比較的安定していますし、通信状態も時折敵がワープするぐらいで特に気にはなりませんでした。それに、時間こそ選べばマッチングも比較的スムーズで快適ですしね。

原作映画のファンにはオススメであることは断言できます。原作映画ないし小説のファンならば、ぜひ一度体験してほしい作品です。

スパくんのひとこと
無数のバグズ相手に戦う協力型FPSの本作。炸裂するプラズマ弾やらコテッコテの古き良きSF描写が魅力スパ。戦場で生き残るコツは「隠蔽」に尽きるスパ。地面に穴掘って、顔だけ出して風に揺れておけば、ほら敵も味方も気が付かないスパ(そして迫る降下船の影)


タイトル:Starship Troopers: Extermination
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023年5月18日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:2,800円


 
   

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