
アメリカ・ミネソタ州の路上で、凍てつく冬の日にハスキー犬と盲目のチワワが保護された。
繁殖のためだけにブリーダーに飼育されていたハスキーと盲目のチワワは、なんとかその環境から逃れようと脱出したのだ。
ハスキーは外の寒さから必死でチワワを守ろうとしていたという。動物保護団体のボランティア女性は、2匹の里親になった。
出産したばかりで捨てられたハスキーは、まるで我が子に愛情を注ぐかのようにチワワを守り、さらには、新たに迎え入れられた家にいたウサギたちにも母性愛を示すようになったという。
Dog separated from her pups keeps comforting other babies
繁殖目的で飼育されていたハスキーとチワワが保護される
ミネソタ州で、メスのハスキー“ベル”と盲目のチワワ“ウィンストン”が、地元の動物管理局に保護されたのは、寒さが厳しい冬の日のことだった。発見された時、ベルは身を丸めて小さなウィンストンを懐の中に入れ、寒さから守ろうとしていたという。
実は、この2匹が管理局に保護されるのは初めてのことではなかった。
これまでに少なくとも2回、ベルとウィンストンは、繁殖目的で2匹を飼っているブリーダーの施設から逃げ出していたのだ。
今回、ブリーダーは逃げた2匹を取り戻そうとはしなかったようだ。

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仮里親のもとに迎えられた2匹
保護された2匹は、犬の救助組織『No Dog Left Behind (NDLB)』のボランティアのもとに預けられることになった。2匹の狩り里親になったのは、ステファニー・イーズリーさんだ。
ステファニーさんは、出産したばかりのベルが、我が子と離れ離れにさせられてとても落ち込み、悲しんでいることに気付いた。
そして、人間が近付こうとすると、うなり声をあげて威嚇するベルに対し、時間をかけてゆっくりと接していくことに決めた。
ベルが里親の環境に慣れるまで、ステファニーさんと夫は子供たちをベルに近付かせないようにし、子供たちが眠った後ベルに接することを試みた。
ベルのスペースを尊重しながら、少しずつ距離を縮めていったステファニーさんは、やがてベルの気持ちがほぐれ、自ら近寄って愛情を示してくれるようになったことに喜びを感じた。

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仮里親から正式な飼い主に。ウサギに対するベルの母性本能が開花
ステファニーさんの子供たちにもすっかり慣れたベルとウィンストンを、一家は養子にすることに決めた。そして、里親として預かった数匹のウサギを紹介すると、ベルはすぐに母性本能を発揮し始めた。
本来なら、産んだ我が子に向けられるはずの母性本能を、ベルはウサギに向けるようになり、小さな動物にめいっぱいの愛情を注ぐようになった。
ベルは、複数のウサギを我が子のようにかわいがった。ステファニーさんにさえ、ウサギを触らせようとはせず、我が子を守るようにうなり声をあげるようになったという。

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ウサギたちは、大きなベルにとても懐き、ベルは小さなウサギを守るために、いつも危険から守るようにして、そばに寄り添った。もちろんそこにはウィンストンもいる。

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劣悪だった環境から救済されたベルとウィンストンは、悲しい経験を繰り返してきたが、今ステファニーさんのもとで、ようやく第2の幸せに巡り合ったようだ。
References:Husky’s depressed after losing babies so owner introduces her to new ‘tiny animals’ to care for/ written by Scarlet / edited by parumo