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【オークス】リバティアイランドは「距離の壁」超え二冠達成なるか 歴代の桜花賞馬と徹底比較

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阪神JFと桜花賞の両方を制した5頭のオークス成績

「未知の距離」オークスでよく聞くフレーズだ。ここまで阪神JFや桜花賞、NHKマイルCなど、マイルが主戦場となる若い牝馬に、いきなり2400mが壁となり立ちふさがる。個人的には1997年のキョウエイマーチを思い出す。

父ダンシングブレーヴは凱旋門賞をはじめ、中距離路線でヨーロッパ歴代最強と呼び声高く、母インターシャルマンはダートのスプリンター。その両親を持つキョウエイマーチは、4歳牝馬特別で後続に7馬身差をつけて独走、桜花賞本番では評判馬メジロドーベルに影も踏ませぬ4馬身差で圧勝した。父の血が目覚めればオークス本番では一体どんな競馬になるのだろう。そんなワクワク感がたまらなかった。結果は11着惨敗。重馬場がこたえたのか、距離の壁なのか。引退時にJRAのレースに絞ると京都、阪神といった輸送が短い競馬場で好走が目立つことに気付くのだが、オークスの段階では「距離の壁」という言葉を痛感した思い出がある。

さて今年のオークスでは、マイルで4戦3勝の桜花賞馬リバティアイランドが登場する。過去の桜花賞馬と比較し、本番での好走の可能性を探ってみたい。

1991年以降で、阪神JF(旧:阪神3歳牝馬S)と桜花賞の両方を制したのはリバティアイランド以外では5頭。手始めに、その馬たちのオークスでの成績を振り返ってみよう。


<阪神JFと桜花賞の両方を制した名牝たち>
1992年 ニシノフラワー 7着
2001年 テイエムオーシャン 3着
2009年 ブエナビスタ 1着
2010年 アパパネ 1着
2021年 ソダシ 8着

どの馬も秋以降にGⅠを制しているという、錚々たるメンバーだ。マイルGⅠを2勝していると、オークスでは距離が長いことを心配するファンも多いだろう。実際にソダシは無敗で挑みながら8着に敗れている。父クロフネ産駒の牝馬はカレンチャン(スプリントGⅠを2勝)、スリープレスナイト(2008年スプリンターズS)、ホエールキャプチャ(2012年ヴィクトリアマイル)、アエロリット(2017年NHKマイルC)と短い距離での活躍が目立っていただけに不安が的中した形だった。

リバティアイランドの父ドゥラメンテの代表産駒と言えば、牡馬ならタイトルホルダーや先日NHKマイルCを制したシャンパンカラー。牝馬なら昨年の桜花賞とオークスを制しているスターズオンアース。距離延長はプラスと見てよいだろう。


マイル以下の経験しかない馬たちはオークスで苦戦


ではイメージだけではなく、結果でも振り返ってみよう。1991年に阪神3歳牝馬Sが誕生した翌年以降で、オークスまで「マイル以下しか経験をしたことのない桜花賞馬」の成績は、以下のようになっている。

1992年 ニシノフラワー 7着(1番人気)
1995年 ワンダーパヒューム 3着(7番人気)
1996年 ファイトガリバー 2着(4番人気)
1997年 キョウエイマーチ 11着(1番人気)
1998年 ファレノプシス 3着(1番人気)
1999年 プリモディーネ 3着(3番人気)
2003年 スティルインラブ 1着(2番人気)
2008年 レジネッタ 3着(5番人気)
2011年 マルセリーナ 4着(1番人気)
2012年 ジェンティルドンナ 1着(3番人気)
2013年 アユサン 4着(3番人気)
2014年 ハープスター 2着(1番人気)
2017年 レーヌミノル 13着(4番人気)
2018年 アーモンドアイ 1着(1番人気)
2020年 デアリングタクト 1着(1番人気)

結果を見ると【4-2-4-5】で勝率26.7%に留まっている。そもそも桜花賞馬にも関わらず、1番人気が15頭中7頭しかいないことにも改めて驚いた。それだけ3歳牝馬にとって、この時期の東京芝2400mはタフで過酷な舞台ということだろう。スタミナの裏付けが必要だ。ちなみに勝った4頭は全て、牝馬三冠を達成している点は興味深い。

この15頭を見直すとハープスターの2014年がすぐに思い出される。リバティアイランド同様、驚異の末脚で世間を賑わせた名馬だ。特に2013年の新潟2歳Sで上がり3ハロン32.5秒の末脚を繰り出し、後の皐月賞馬イスラボニータ以下を殿一気でちぎったレースは今でも語り草だ。同様に新潟で上がり3ハロンJRA最速タイの31.4秒を記録し、衝撃を与えたリバティアイランド。レースタイムは流れや馬場状態で大きく左右されるとはいえ、この記録はそう易々と出るものではない。両馬ともに鞍上は川田将雅ジョッキー。今年はハープスターの雪辱を果たせるだろうか。


ドゥラメンテ産駒と川田将雅騎手の東京競馬場の成績

最後にドゥラメンテ産駒がデビューした年の2020年4月1日から2023年5月14日までの、同産駒と川田将雅騎手の成績を振り返ってみたい。


まずドゥラメンテ産駒は東京競馬場の芝コースでは【37-36-30-221】勝率11.4%、連対率22.5%、複勝率31.8%。これはディープインパクト産駒(勝率12.5%、連対率23.0%、複勝率32.2%)とほぼ同等のハイアベレージとなっている。1番人気の成績は【21-8-8-18】勝率38.2%(全体勝率36.2%)、連対率52.7%(全体連対率56.0%)、複勝率67.3%(全体複勝率67.3%)とこちらも安定した成績になっている。芝の2400m戦に限ると【5-4-4-21】勝率14.7%、連対率26.5%、複勝率38.2%と、東京芝コースの全体成績よりも数値が上昇するのは心強い。昨年のオークスでドゥラメンテ産駒は、除外になったサウンドビバーチェも含めて4頭が駒をすすめ、スターズオンアースが3番人気で制している。

川田将雅騎手は東京競馬場で【26-29-19-87】で勝率16.1%、連対率34.2%、複勝率46.0%。これは100レース以上騎乗しているメンバーの中では、C.ルメール騎手、D.レーン騎手に続く高水準の数値になっている。やや不安なのはオークスの舞台である芝2400m戦では【2-4-2-16】と、ここ3年間であまり好成績を残せていないこと。関西所属で東京競馬場での騎乗数が少ないこともあると思うが、当該条件のGⅠで、2022年はダノンベルーガ(ジャパンカップ5着、日本ダービー4着)、アートハウス(オークス7着)。近3年では9回騎乗し馬券に絡んだのは、2021年のシャフリヤールで挑んだジャパンカップ3着のみ。大きくは負けていないが、いまいち勝ち切れない。

とはいえ、先にも書いたがハープスターで2着と獲り損ねた樫の舞台。デビュー戦から毎回自己ベストタイムを記録し、進化し続けているリバティアイランドと共に、自信を持った大外一気を期待したい。父ドゥラメンテの血を考えれば十分に距離克服は可能だろう。ここを勝つようだと過去の4頭に続き三冠達成がグッと近づいてくる。

《ライタープロフィール》
高橋楓
秋田県出身。競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

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