
2024年には、宇宙から地球を眺めながら、ミシュランの星付きシェフのおいしい食事を楽しむことができるようになるかもしれない。
フランスのスタートアップ企業『ゼファルト(Zephalto)』は、現在、加圧式カプセル「Celeste」での食事つき旅行の「予約前チケット」を販売中だ。
宇宙旅行が身近なものになったとはいえ、そのお値段は身近ではない。旅行代金は航空費と食事合わせて総額131,100ドル(約1780万円)ほどだという。
宇宙レストランが来年にオープン予定
ついに来年、「宇宙の果て」で、ミシュランの星付きレベルで食事が堪能できるレストランが現実になりそうだ。フランスのスタートアップ企業『ゼファルト(Zephalto)』は、宇宙でミシュランの星レベルの食事をするという貴重な体験を人々に提供することで、宇宙旅行業界トップを目指す企業だ。
元航空管制官のヴァンサン・ファレット・ダスティエス氏が2016年に設立したこの宇宙観光企業は、成層圏まで行ける気球に取り付けられた「セレステ」と呼ばれる加圧式カプセルを開発した。
すでにの旅行の事前予約チケットを販売している。
8人乗り(乗客 6 名とパイロット2名)のセレステは、90分で最高高度25kmまで上昇することが可能だ。
その後、カプセルは地球上で3時間浮上。ゲストは、地球の曲面や星々のきらめきを眺めながら、ミシュランの星付きシェフが腕を振るった複数のコース料理と高級フランスワインを味わうという、贅沢な時間をたっぷり楽しむことができる。

2025年半ばまで予約でいっぱい
富裕層をターゲットとしたこの宇宙旅行&豪華食事ツアーだが、すでに事前予約チケットは、2024年末から2025年半ばの分まで完売したという。現在は、2025年半ば以降の予約チケットを販売中だという。
事前予約チケットの前払い金は一人あたり 10,900ドル(約150万円)だが、トータルでかかる金額は131,100ドル(約1780万円)になる。
現時点ではシェフはまだ発表されていないが、アイデアとしてはメニューにあるものを自由に選択できる料理の達人が、ローテーションシフトで組み込まれるということだ。
「セレステ」は実際には大気圏までで、宇宙圏内(80~100km以上)には至らないが、通常の商用飛行機よりもはるかに高い高度を飛行する。
これにより、地球と星々の素晴らしい景色を楽しむことができるし、重力の喪失とそれに伴う無重力感はない。そのため、あらゆる年齢層の人々が参加でき、事前の訓練は特に必要はないという。
ゼファルト社は、フランスの宇宙機関CNESの協力のもと、航空会社エアバスをパートナーの一つとしている。この投稿をInstagramで見る
ヘリウムで駆動する気球は商用航空機と同じ欧州航空安全局の認証が必要だ。
ゼファルト社は部分的な試験飛行を3回完了しており、今年後半にはもう1回、全体的な試験飛行が予定されているそうだ。
今のところ、セレステの出発はフランスからのみだが、近いうちに世界に進出したいと考えているという。
References:Zephalto – Dare to dream/ Out of this world restaurant to open at the edge of SPACE – and dinner will cost the Earth / written by Scarlet / edited by parumo