
その犬は、とてもフレンドリーで人懐こかった。だがそれが理由で家から追い出された。家族は自宅を守ってくれる怖い番犬が欲しかったからだ。
犬は、なぜ追い出されたのか理由がわからず、家の門の前でじっと座り続けた。いつか飼い主が、再び門を開けて家の中にいれてくれる時をずっと待っていたのだ。
だが、その日が訪れることはなかった。
その様子を心配した近隣住民は、救助団体に連絡した。スタッフの女性は、すぐに犬を保護した。その後、犬は良い飼い主に巡り合ったようで、今では幸せに暮らしているという。
Poor Dog Stares Gate for Days after Being Kicked Out of the House
家から追い出された犬。門の前で中に入れてもらえるのを待ち続ける
2021年5月、ウクライナのとある民家の門の前に、1匹のオス犬がじっと座り続けているのが目撃された。犬は、その家の門のそばから動こうとせず、近所に住む男性は犬がお腹を空かせてはかわいそうだと思い、食べ物や水を差し入れるようになった。
犬は、飼い主の家から追い出されてしまったようなのだ。

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このままでは犬がかわいそうだと思った男性は、地域の救済団体に連絡した。スタッフの女性は、早速現場へ駆けつけた。
犬はやはり門の前にいた。女性が水を容器に入れて差し出すと、近寄ってきて水を飲んだ。
だが、すぐにまた門の前に戻ってしまった。もし、飼い主が門を開けてくれることがあれば、すぐに家の中に戻れるように、門のそばで待っていたかったのだろう。
スタッフ女性は門に近づき、改めて犬に水と食べ物を提供すると、犬は安心して食べた。

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番犬としてふさわしくないので追い出した、と飼い主
スタッフ女性は、飼い主の家をノックしたが、何の反応もなかった。男性が連絡先を教えてくれたので、女性は電話をしてみることにした。電話に出た飼い主の言葉を聞いた女性は、とても悲しくなった。飼い主は、女性にこのように言ったのだ。
その犬は、人懐こい性格で人に吠えない。だからうちの番犬にはふさわしくない。もう要らない。飼い主は、家を守ってくれる番犬にふさわしい、怖い犬が欲しかったという。
その犬はフレンドリーで人懐っこく、人に吠えたりはしなかったため、家から追い出し、すぐに他の犬を番犬に迎え入れたという。
近所の人がお世話していた犬を保護
幸いにも、犬は男性や他の近隣住民が餌と水を与えていたおかげで、幸い脱水症状にはなっていなかった。犬の名はレオということがわかった。女性は飼い主が放棄したことを確認した後、すぐにレオを保護した。
レオの首には、犬用の首輪ではなく人間のベルトが巻き付けられてあった。
何時も餌をくれる近所の男性に懐いていて、子犬のように振る舞うレオを見て、スタッフはおそらくレオは1歳未満の子犬ではないかと推測した。
人が好きで、子供が好きで、誰に対しても挨拶をしたいフレンドリーなレオは、それが原因で飼いから捨てられてしまった。
短期間だが、レオの世話をしていた近所の男性は、レオとの別れを惜しんだ。同時に、これからレオが幸せになってくれることを願った。

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すぐにやさしい家族が見つかる
スタッフ女性は、レオを動物病院へ連れて行き、検査を受けさせた。レオは耳を少し負傷していたほか、ノミやマダニが体についていた。それらをすべて治療し、綺麗に体を洗ってもらうと、見違えるように美しくなった。

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翌日、女性はレオを湖の散歩に連れ出した。レオは、幸せそうに走り周った。遊び心がじゅうぶんあり、愛情を示し、友好的に接してくれるレオを見て、女性はきっとすぐにレオにいい飼い主が見つかると思った。

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女性が思った通り、それから間もなくしてレオに永遠の家が見つかったようだ。
今レオは、どんな性格でも愛し、かわいがってくれる新しい飼い主と、とても幸せに暮らしているという。
References:Devastated dog lies by gate and refuses to move after owner kicks him out for being ‘nice’/ written by Scarlet / edited by parumoこの投稿をInstagramで見る