夫の死を題材にした児童書を出版してテレビ出演までしたユタ州の女性が、夫を殺害した容疑で逮捕された。当初、夫の死因は鎮痛剤の過剰摂取と見られていた。女性は鎮痛剤の売人と連絡を取り合っていたことが分かっている。(フロントロウ編集部)
※アイキャッチ写真はイメージです。
夫の死を本で悼んだ女性が、夫を殺した容疑で逮捕
アメリカ西部のユタ州で、夫の死を題材にした本を出版した33歳のコーリ・リッチンズ(33)は、夫を殺害したとして5月8日に起訴された。
裁判文書によると、2022年3月4日の午前3時20分ごろ、コーリの通報を受けた警察が自宅に到着し、夫のエリック・リッチンズがベッドの下に倒れているのを発見。救命活動が行われたが、現場で死亡が確認された。
妻のコーリは夫が死亡する前夜、ウォッカを混ぜたカクテルであるモスコミュールを作り、ベッドで夫に渡したと供述している。その後、コーリは子どもたちと一緒に寝てしまい、午前3時ころに寝室に戻ってきたときには夫は死亡していたと供述。
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夫の死を題材にした児童書のPRのために地元のテレビ番組に出演したコーリ・リッチンズ容疑者。
画像参照:https://www.abc4.com/gtu/a-childrens-book-to-aid-in-coping-with-grief/当時、死因は合成麻薬として規制されている医療用鎮痛剤フェンタニルの過剰摂取だと見られていた。体内の濃度は致死量の5倍に達していたという。
しかしその後の警察の捜査で、コーリは規制薬物の売人と見られる知人と複数回にわたって連絡していることが判明。夫は、死亡する前にも、妻と食事をした後に気分が悪くなったとし、友人に「妻が自分を殺そうとしているかもしれない」と話していたという。
著作本には夫の死を悼む表現があった
容疑者となったコーリと夫の間には3人の子どもがいた。コーリは夫の死から約1年後に、子どもたちが愛する人の死に向き合える方法について書いた児童書『Are You With Me?(あなたはここにいるの?)』を出版。地元ユタ州のテレビに出演し、著作本について宣伝までしている。
容疑者が書いた本。カバーには元夫と思われるイラストもある。©Amazon